チェルノブイリの事故のあと、北海道の泊原発をはじめ、東海、福島、女川、青森、柏崎、志賀、福井、島根、玄海、川内、伊方の原発を見て回りました。船で日本を一周してみると、本当に次々と海岸沿いに原発が見えました。
海から見ると、この島は本当に原発にぐるりと取り囲まれているのが分かります。
娘が生まれてくるとき、一番気がかりだったことが原発でした。
それが時とあきらめとともに、気がかりの端っこにいってしまいました。
原発に関しては、専門的なことははっきり言って分かりません。
でも、原発に関していつもはっきりしていることは、情報が嘘だらけで、すべては原発を推進するためだけに、情報が流れているということです。
放射能についても、私はまったく判断の基準を持ちあわせていません。
誰かの言葉を、信用するか、しないか、という判断しか、私にはありません。
以下の新聞記事で、私は、文科省の「余裕を持って決めた基準で、実際に年間20ミリシーベルトを被ばくすることはない」という根拠のない説明よりは、「容認すれば私の学者生命は終わり。自分の子どもをそういう目に遭わせたくない」という言葉を信じます。
言葉の生まれてくる源が、まったく違うと思うからです。
文科省がいう「障害児の幸せのため」という言葉と、あーちゃんや子どもたちのために一家で県外に避難したありんこさんの言葉の、生まれてくる源がまったく違うように。
□ □ □
福島第1原発:内閣官房参与、抗議の辞任
毎日新聞 2011年4月29日 21時08分(最終更新 4月30日 1時15分)
内閣官房参与の小佐古敏荘・東京大教授(61)=放射線安全学=は29日、菅直人首相あての辞表を首相官邸に出した。
小佐古氏は国会内で記者会見し、東京電力福島第1原発事故の政府対応を「場当たり的」と批判。
特に小中学校の屋外活動を制限する限界放射線量を年間20ミリシーベルトを基準に決めたことに
「容認すれば私の学者生命は終わり。
自分の子どもをそういう目に遭わせたくない」
と異論を唱えた。
同氏は東日本大震災発生後の3月16日に任命された。
小佐古氏は、学校の放射線基準を年間1ミリシーベルトとするよう主張したのに採用されなかったことを明かし、
「年間20ミリシーベルト近い被ばくをする人は原子力発電所の放射線業務従事者でも極めて少ない。
この数値を乳児、幼児、小学生に求めることは学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け入れがたい」
と主張した。
小佐古氏はまた、政府の原子力防災指針で「緊急事態の発生直後から速やかに開始されるべきもの」とされた「緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)」による影響予測がすぐに運用・公表されなかったことなどを指摘。「法律を軽視してその場限りの対応を行い、事態収束を遅らせている」と述べた。
記者会見には民主党の空本誠喜衆院議員が同席、「同僚議員に20ミリシーベルトは間違いと伝えて輪を広げ、正しい方向に持っていきたい」と語った。
空本氏は小沢一郎元代表のグループに所属する一方、大震災発生後は小佐古氏と協力して原発対応の提言を首相官邸に行ってきた。菅首相は大震災発生後、原子力の専門家を中心に内閣官房参与を6人増やしている。【吉永康朗】
◇「子ども20ミリシーベルト」専門家も賛否
政府は国際放射線防護委員会(ICRP)が原子力事故の収束段階で適用すべきだとして勧告した年間許容量1~20ミリシーベルトの上限を根拠に採用。1日8時間を屋外で過ごすとして子どもの行動を仮定した上で、放射線量が年20ミリシーベルトを超えないよう、毎時3.8マイクロシーベルト以上の学校などで屋外活動を1日1時間に制限する通知を文部科学省が19日に出した。
文科省は「余裕を持って決めた基準で、実際に年間20ミリシーベルトを被ばくすることはない」と説明するが「子どもを大人と同様に扱うべきでない」として他の放射線の専門家からも異論が出ているほか、日本弁護士連合会も反対声明を出している。
ICRP主委員会委員の経験がある佐々木康人・日本アイソトープ協会常務理事は「政府は厳しい側の対応をとっており、影響が出ることはない」と理解を示す一方、「被ばくを減らす努力は必要だ」と指摘する。
【西川拓、永山悦子】
(《※写真》 辞任会見で、涙ぐみ絶句する小佐古敏荘氏=衆院第1議員会館で
2011年4月29日午後6時15分、塩入正夫撮影
最新の画像もっと見る
最近の「ワニなつ」カテゴリーもっと見る
最近の記事
カテゴリー
- ようこそ就園・就学相談会へ(446)
- 就学相談・いろはカルタ(60)
- 手をかすように知恵をかすこと(28)
- 0点でも高校へ(393)
- 手をかりるように知恵をかりること(60)
- 8才の子ども(161)
- 普通学級の介助の専門性(54)
- 医療的ケアと普通学級(90)
- ホームN通信(103)
- 石川憲彦(36)
- 特別支援教育からの転校・転籍(48)
- 分けられること(67)
- ふつう学級の良さは学校を終えてからの方がよくわかる(14)
- 膨大な量の観察学習(32)
- ≪通級≫を考えるために(15)
- 誰かのまなざしを通して人をみること(133)
- この子がさびしくないように(86)
- こだわりの溶ける時間(57)
- 『みつこさんの右手』と三つの守り(21)
- やっちゃんがいく&Naoちゃん+なっち(50)
- 感情の流れをともに生きる(15)
- 自分を支える自分(15)
- こどものことば・こどものこえ・こどものうちゅう(19)
- 受けとめられ体験について(29)
- 関係の自立(28)
- 星になったhide(25)
- トム・キッドウッド(8)
- Halの冒険(56)
- 金曜日は「ものがたり」♪(15)
- 定員内入学拒否という差別(85)
- Niiといっしょ(23)
- フルインクル(45)
- 無条件の肯定的態度と相互性・応答性のある暮らし(26)
- ワニペディア(14)
- 新しい能力(28)
- みっけ(6)
- ワニなつ(352)
- 本のノート(59)
バックナンバー
人気記事