エッセイ的な何か

エッセイ的な「何か」です。
エッセイなのかコラムなのかダイアリーなのか自分でもよく分かりませんが「何か」です(笑)

食における格好良さというものについて

2008-07-14 | ちょっと考えた事
甘い物というと、女性的というか子供っぽいというか、なんとなくそう言うイメージですよね。世間一般的に。
例えば、チョコレートパフェとかは女性や子供が食べてても何の違和感も無いけど、いい大人の男が食べてるとちょっとした違和感がある。
良い・悪いの話じゃなくて、世間一般的なイメージはそうですよね?って話です。別にチョコレートパフェが好きな大人の男性が悪いって事は無いし、否定する部分は全くありません。

で、逆に苦いものは「大人」というイメージがあります。
ブラックコーヒーだってそうだし、ビールとかが顕著な例かな?

辛いのは、性別年齢関係なしに好きな人は好きだし駄目な人は駄目っていう感じもあるけど、例えば寿司のワサビ抜きは子供用ってイメージがあるし、ざるそばのつゆにワサビを入れたり、刺身を食べるときにワサビを使うようになると大人というイメージがありますね。
重ねて言いますけど、これも世間一般でのイメージでの話です。別に大人だからそうだとか、こどもだからどうだとか決めつているのでも無いし、全てがそうだと言ってるわけではありません。

俺は、以前からこの「味に対するイメージ」に関してずっと疑問を持ってまして
「何故甘い物というとイコール女性、若しくは子供なんだ?」
と言う感じで。
そして甘い物であれ苦い物であれ、味覚ってのは人それぞれで、好きな食べ物、嫌いな食べ物が人によって異なるように、性別や年齢関係なしに甘い物が好きな人だっているだろうし、苦めのものが好きな人、辛い物が好きな人、酸っぱい物が好きな人・・・それこそ、個人個人の単位で違うものだろう?と。
なんで、性別や年齢でくくられなきゃ駄目なんだ?
なんて思っていたわけですよ。
ピーマンは嫌いだけど、ジャガイモは好きだ。とか、イカは嫌いだけどホタテは好きだとか・・・・チョコレートパフェが好き、ケーキが好き、カルアミルクが好き。なんてのもそう言ったピーマンとジャガイモ、イカとホタテの関係となんら違いが無いだろうと思っていたわけです。

でも、最近になってふと思ったこと。
「いや、考え方が逆なんだろうなあ」
と。
女性だから、子供だから甘い物が好きとか、大人だから苦い物が好きとか、そう言うのじゃなくて逆に年齢が低い内は、若しくは女性はそもそも甘い物を美味しいと感じるように出来ているのではないか?そして年齢を重ねていく上で苦い物を受け入れられていくように、味覚が変化していくように・・・人間ってそもそもそういう感じに出来て居るんじゃないか?と。
女性や子供が甘い物が好きで、苦い食べ物が大人の食べ物というイメージも、そういうイメージが根拠無く先行していたのではなくて、実際にそうであったからイメージが後から着いてきたのではないか・・・と。
だとしたら・・・そっか。そうなのか~。というより他はないけど。
言われてみると俺も、ビールの美味さなんて最初は理解できませんでしたしね。

もちろん、とは言ってもそれはあくまで一般的な場合の話で、一般的というのは大体多数に於いてという意味であって、決して全てではありません。
当然にそうじゃない場合だってありますし、それこそ個人差はあります。
大人の男性でも「いや、俺は甘い物大好きだ」って人もいるでしょうし「甘い物大嫌い」という女性の方。苦い物も大好きという子供だっているでしょう。
ただ、味覚の話に限ったことではなくて世の中の物事の全てに於いてそもそも「普通」という事の判断基準は、大多数の場合と一緒かどうか?マジョリティであるかどうかと言うことですよね。
普通であるかどうかというのは本質的な善し悪しよりも、多数の意見に受け入れられるかどうか?と言う部分が大きいです。そして、こっからが今回最も言いたい部分に掛かってくるところなんですけど、それがカッコイイかどうかなんて判断もそうだと思うんです。

食に関する格好良さについて。
格好良さというと、ルックス・・顔とか体型とか、後はファッションとかが主に注目されるけど、チョコレートパフェを一人で食べてる大人の男性ってやっぱり「格好良く」は無いですよ。(念のため補足、もちろんそれが悪いという意味ではありませんよ。単純に格好良さの話です。以下の例についても同じ)
寿司屋でワサビ抜きじゃなきゃ食べられないのは、やっぱり格好良くは無い。
バーでカルアミルクやエッグノッグ、スプモーニばかり飲むのも格好良くはない。
食に関しても、そういうのってあると思うんです。ファッション的な部分というか、格好良さというか。

俺は苦い物も辛い物も好きですし、寿司には当然ワサビは必需品だし、ビールだってウイスキーだって日本酒だって好きですが、甘い物も好きです。
でも、喫茶店などでチョコレートパフェを頼めるかというかと、躊躇しちゃいますね。いや、注文することに何も悪いこところは無いですよ。
この前、とあるカフェでスーツを着込んだ大人の男性が一人でチョコレートパパフェを食べてるのを見て、ふと思ったんですよ。
スーツの大人の人にチョコレートパフェって何故似合わないんだろう?違和感の下人はどこだろう?と。別に何が好きだって個人の好みの問題でしかないのに・・・と考えてみたのが今回の記事の発端です。

もちろん、そういうチョコレートパフェを食べてる大人の人が可愛いとか言う意見もあるでしょうし、食で格好良さを語るのがそもそもバカバカしいって意見もあるでしょう。
で、何回かも俺自身で書いてるとおり誰が何を食べても良いだろう?ってのもその通り。大人の男性がチョコレートパフェ食べたって何も悪いことはありませんし、そもそも否定するつもりもありません。
ただ、今回書きたかったのはあくまで俺から見た、男性視点で見た格好良さという事で、

でも、実際問題としてその場その雰囲気にあった食べ物、飲み物ってあるよね。

と言うことです。
そして

バーでさりげなくウイスキーロックを頼める人は格好いいだろう

と言うことです(笑)
もちろん、狙って無理して飲んでてもそれはそれで必死すぎて逆に格好悪いんですが、そう言う意味でも「食にも格好良さってのは実際にイメージとしてあるよなあ」と。
そういえば「ウィスキーが格好良くなくて、何が格好いいんだ」なんてCMがありましたね昔。木村拓哉がやってた。