名古屋駅前から東へまっすぐ伸びる幹線道路「桜通」。
泥江町から桜通伏見交差点まで延長600mの両側に植えられた約120本のイチョウ並木が
いま黄葉の真っ盛りを迎えています。
高速通行帯・低速通行帯合わせて片側4斜線、復員50mとかなり広いこの道路は、
1944年(昭和19年)に名古屋飛行場が開設されるまで、
有事の際に臨時滑走路として使えるように設計されたそうです。
「桜通」と名付けられたこの道に、
しかし、植えられているのはイチョウで、桜の木はほとんどありません。
おかしいでしょ?
でも、
理由がちゃんとあるんですよね。
この道の途中、現在の名古屋市中区錦2丁目に、
織田信長の父・信秀が天文7年(1538年)に創建した「桜天神社」があり、
その「桜」をとって、この道は「桜通」と名付けられたのです。
いま枝いっぱいの黄金色の葉が、冷たい伊吹下ろしの風に散り、
アスファルト道路を黄色に染めるのも間もなく。
その時、名古屋の街は
本格的な冬を迎えることになります。
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