乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

『実を申せば』  〜九代目松本幸四郎の世界〜 2003年東京 パルコ劇場

2018-02-10 | TVで 歌舞伎・能楽
 写真は中国雲南省 少数民族の舞台  (カメラ撮影OK, 写真の様に、激しい動く場面も多かったです。)






   実を申せば 〜九代目松本幸四郎の世界〜

        2003年9月東京 パルコ劇場 




 九代目松本幸四郎率いる演劇企画集団シアターナインス、2003年の名舞台。伝説の詐欺師コンビの再会を笑いと感動で描く。粋な騙し合い、ベテラン同士の真っ向勝負は圧巻

 マキノノゾミが2003年に作と演出を手掛けたシアターナインス第5回公演。九代目松本幸四郎(現・白鸚)と杉浦直樹が、昔鳴らした伝説の詐欺師コンビ役で初競演した。笑いと感動の末に、観客を幸せな気持ちにさせた噂の舞台。

【ストーリー】
 時は9月のある日。公認会計士事務所を畳んだ秋山サネトモ(杉浦直樹)と娘の奈緒子(水野真紀)は、東京郊外の雑木林に囲まれて立つ家に住んでいた。サネトモは妻を病気で亡くして以来、半分引きこもり状態。奈緒子の心配も効果がない。そんなとき、奈緒子が“街で偶然出会った”と、サネトモの旧友・藤田風太郎(松本幸四郎)を連れてくる。しかし、サネトモと風太郎の間には何やら遺恨がある様子。それにもかかわらず風太郎は得意の舌先三寸で周囲をどんどん自分のペースに巻き込んでいく。小さな劇団「東京マヨネーズ」の女優・突然パセリ(松本紀保)や主宰のキューピー宮下(木下政治)まで巻き込み、風太郎は一世一代の芝居を仕掛ける。


出演
松本白鸚
杉浦直樹
水野真紀
松本紀保
木下政治
スタッフ
作・演出/マキノノゾミ
収録日・場所
2003年9月25日/東京 パルコ劇場   

             (wowwow公式HPより)


 


 昨年の11月頃から昨日までの間、ほとんどテレビをつけてなかった私。

 昨夜、久しぶりにwowwowを楽しみました。

 PARCO劇場で興行された幸四郎丈主演(現在 白鴎)の『実を申せば』を観ました。

『実を申せば』の作者は、おなじみの、マキノノゾミさん。二転三転と話は展開し、楽しむことができます。

 途中の劇中劇練習場面では、
「だから、お前の芝居は、臭いんだよ。芝居が。」(杉浦直樹さん)
「そこ、言っちゃう?」(松本幸四郎丈 現在 白鴎丈)
や、松本幸四郎丈(現白鴎丈)を杉浦直樹さんや劇団員さんが追いかけ、連れ戻すと行ったと言う場面で、幸四郎丈(現白鴎丈)は皮を持ち、いやに時代がかったお衣装で、
    歌舞伎〜、でました〜〜
みたいなパロディが入り、マキノノゾミさんらしいお舞台に堪能させていただきました。

 

 私が高校生だった頃、彼は素敵なおじさまで、見栄を切られると絵ワクワクするほどに素敵な染五郎さんでした。

 そして、今年、白鴎に襲名。

 以前このブログでも、幸四郎さんを早く白鴎にて欲しいといった、今考えればお恥ずかしいことを何度も書き込んでいます。

 名古屋御園座でも杮落とし。南座の改築が暮れ頃にはようやく終わり、顔見世は白鴎丈です。

 今年は私にとって、夢のような顔見せになりそうです。

 

 一月二月と歌舞伎座遠征は断念いたしましたが、wowwowや衛星劇場で白鴎丈のお舞台を観られる機会が増え、うれしく感じます。

 テレビをほとんど見る時間がなく、今年に入って初めてまともに観たのが、幸四郎丈時代の『実を申せば』でした。

 もし中学生の頃に京都会館(現在 ロームシアター)で染五郎さんのEPを頂戴してなければ、
 もし高校生の頃南座の前を何度となく通ることがなく、顔見世の招きの中で市川染五郎の名を見つけてなければ、
 私はこんなにも歌舞伎が好きで、尚且つ、舞台も好きではなかったことと思います。
 なので、白鴎丈は私にとっては特別の役者様なのです。

 白鴎丈は私の人生を豊かにして下さいました役者さんのお一人です。
 
 
 
 最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございます。

 感謝いたします。


 

 
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京都観世会館 定期能一月例会   2018年 1月 14日 (日)

2018-02-09 | 能楽・狂言


 京都観世会館 定期能一月例会 一回目  Kyoto Kanze Kaikan
 2018年 1月 14日 (日) 11:00開演(開場10:00)


 

 演目

  能「翁」
  観世清和

  能「弓八幡」
  大江信行

  狂言「鶏聟」
  野村万蔵

  能「東北」
  浦田保浩

  能「岩船」
  樹下千慧


 (注意) 能「翁」が始まりましたら、一階見所へのお出入りをご遠慮頂きます。

 


 一月中旬、京都観世会館に行く。

「翁」から始まり「弓八幡」と、正月らしく縁起が良い。

 これで新年の藪払いの兼ねて、能楽を楽しめたとほくそ笑む。


 当然のことながらは神事的要素が強いので、この演目が始まると、途中の会場で入りは禁止される。

 トルコのどこかしこで楽しんだセマー(旋回舞)を思い浮かべる。

 但し、「翁」は五穀豊穣子孫繁栄云々の意味合いも含まれているようだが、セマーは試練的意味合いが強いようだ。


   神事としてのセマー
   靴が脱げるほどに陶酔して回り続けるセマー
   セマーの間はお酒など飲食禁止なのは、日本の『翁』と同様 (天神祭帝国ホテル主催の『翁』など)


 

 見る場所も良かったせいか、翁は私たちに覆いかぶさるような感覚を覚える。

「翁」「弓八幡」「岩船」は見事にかっこいいと心底見入ってしまった。

 

 何度か楽しんだことのある「東北」は、今回はいつもにも増して、じっくりゆったりとしていた。

 演じ手により、色々な表現があるのだなと、わかったようなわからないようなことをふと感じた。

 

 某理由で歌舞伎座のチケットをなかなか取れずにいたが、一月になって目処がついたので松竹オンラインチケットで急遽夜の部を確かめた。

 しかしながら、白鴎襲名披露 夜の部は全て完売。

 慌てて複数のチケットショップや旅行会社などを調べてみたが、てケットは手に入らない。

 ヤフオクも頑張ってみたのだが、料金は数倍に跳ね上がったので、泣く泣く断念。

 能楽が好きで良かった、「翁」「弓八幡」「岩船」がかっこよくって良かったと、痛感した。

 


 みなさま、お付き合いくださいましてありがとうございます。

 心より感謝いたします。


 

 



 
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京都観世会館 徒然   (たわいない話)

2018-02-08 | 乱鳥徒然 Rancho's room.



    徒然   (たわいない話)

    京都観世会館 
   




 京都観世会館に初めて訪れたのは、中学の頃。

 学校から二度ばかり連れて頂いた事があります。

 その時の能楽の演目は二度とも『羽衣』、狂言は『附子』と『棒縛』だったように覚えています。

『羽衣』と行っても、学校教育用のダイジェスト版だったと思います。

 初めて見た時に能楽には抵抗がなく、むしろ、音楽と動きに惹きつけられました。

 あの経験があり、大学時代には平安神宮に何度か一人で出かけたりして、能楽が好きになってしまいました。


 しかしながら、能楽は用語が難しい。

 十年弱前に『観世流百番集』『続観世流百番集』を手に入れ、また、所蔵の岩波文学全集(赤・緑)などを読んで理解しようと試みてみました。

 すると和歌や漢文の引用に惹かれる部分が多くありました。


 それでも、能楽は難しい。

 なので、懐○堂主催の能楽講座を聞き始めました。

 そしてなんと幸運なことに、昨年から○野○雄先生の講座が受けられています。

 ○野○雄先生の講義は多くの研究者や時代別の諸説を述べられ、ご自身のお考えも明確にしてくださいます。

 あまりにも興味深いお話でしたので、○野○雄先生のご出版された書物はほとんど手に入れてしまいました。

 民俗学で好きな宮田登氏の講義を一度も受けることはできませんでしたが、能楽において○野○雄先生のお話を聴ける喜びはひとしお。幸運です。

 一月定期能一回目で先生のお姿をお見かけしました。

 最近では能楽を楽しむ時には少しでも先生のお話を演目に踏まえて見ていますので、恥ずかしい感じが致しました。


 たわいないことを書き続けています。

 観世会館二階では、お弁当を食べながら、家族とのんびりと時を過ごしました。


 二階には興味深い資料が展示されていました。

 下の写真以外にも、今回の演目にちなんだ『翁』の烏帽子などもございました。

 面白かったので、ガラス越しに資料を読んで遊んでいました。
 
 

 

 


 


 
 法政大学 鴻山文庫蔵
 貞亭二年 朝野理兵衛写 「太鼓手付」奥所



 大阪の能楽堂が閉鎖されましたので、今年は年間でチケットを手に入れました。

 家族と一緒に楽しみますので、単純に考えますと、前半三回、後半三回。

 今年は『能を読む』や岩波古典(赤・緑)などでしっかりと理解した上で能楽を見たい。

 できれば引用された作品についても、読んでおきたいと思います。


 知らないことだらけですのに、能楽が好きでたまりません。

 今年は、初めて私が能楽に触れた観世会館で、能楽を何度か楽しむことができます。

 京都を離れてずいぶん経ちますが、未だに自称京都人。今年は京都の散歩が増えそうです。

 

 拙ブログに最後までお付き合いくださいましてありがとうございました。

 心より、感謝申し上げます。

      

     
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新春わかくさ能 能「山姥」(やまんば)波涛ノ舞

2018-02-07 | 能楽・狂言
   
 新春わかくさ能

 

     2018年1月8日(月・祝)
     午後2時開場 午後2時30分開演
      奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~ 能楽ホール

 

 

 



  第1部
  能楽入門講座と体験講座
  午後0時30分開場 午後1時~午後2時
  小学生(保護者同伴)~一般が対象

  第2部
  新春わかくさ能
  午後2時開場 午後2時30分~午後5時
  舞囃子「青丹吉」(あおによし)
  狂言「口真似」(くちまね)
  能「山姥」(やまんば)波涛ノ舞
  附祝言

      

      

狂言「口真似」(くちまね)…銘酒を一樽貰った主人、心安い人と飲みたいと思い、太郎冠者に「御酒を参るようで参らいで、又参らぬかと思えばフト参るような面白い人」を呼んでくるように言い付ける。お酒の上がとても面白い方を呼んできたと言う人を見て主人は驚いた。一杯呑めば一寸抜き、二杯呑めば二寸抜くような恐ろしく酒癖の悪い男、追い返せとは言ったものの、太郎冠者にとめられ仕方なく振る舞って帰すことにする。粗相があっては困ると、主人の言うようするよう口真似をするように言い付けて座敷に入る。言い付けられた通りにする太郎冠者、さて一番迷惑するのは…

能「山姥」(やまんば)波涛ノ舞…山姥の山廻りの曲舞を舞い京童が百万山姥と呼んだ遊女が従者を連れ善光寺へ参ろうと越後の上路の山路にさしかかる。と、まだ日も暮れぬ時間なのに急にあたりが暗くなり、女が現れて真の山姥と明かし、山姥の曲舞が聞きたくて日を暮れさせたと言い、夜更けになれば謡うようにと言い捨てて姿を消す。夜更けて遊女の謡う曲舞にあわせて真の山姥が鬼女の姿で現れ、山中の光景や自身の境涯を語り、四季折々の山めぐりの様を見せて舞い、やがて峰に翔り谷に響きていずかたへともなく去って行く。波涛ノ舞では太鼓の序ノ舞が舞われ、キリの部分では緩急の激しい迫力に満ちたものになる。
概要

      

      

 人生齢を重ねますと、色々なことが身に降りかかって参ります。

 今回も家族とともに新春若草能を楽しませていただきました。

 演目『山姥』ということもあり、私の人生と違った内容ではございました。

 しかしながら、山姥に自分の身を重ね合わせて見ておりますと、涙が自ずとあふれ出てしまいました。

 わたくしは能楽を初めて見たのは中学生の頃でございますが、能楽を拝見させている途中で涙が溢れ出たのは初めてのことでございました。

 素晴らしい体験をさせていただきましたことを、関係者各位に感謝申し上げます。

 ありがとうございました。


      

      

 みなさま、最後までお付き合いくださいまして、誠にありがとうございます。

 心より感謝申し上げます。
      乱鳥

    

 
コメント (2)
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奈良 大台ケ原    2017年11月 秋晴れの日に

2018-02-03 | お出かけ

     奈良 大台ケ原    



 昨年11月 の秋晴れの日に、奈良の大台ケ原に行きました。

 大台ケ原は、日本で最も雨の日が多いとされています。

 だが、私たちの訪れた日は、秋晴れ快晴開口健。

 世界遺産になる前に6度ばかり訪れた屋久島よりも、雨は多いそうです。


 台風の影響で、バスは余儀なく30分の迂回。往復で1時間以上のロス。

 大台ケ原の散策は、3時間弱。

 短い時間でしたが、バス停の周辺だけは、散策を楽しむことができました。

 本来のイメージする大台ケ原を楽しみたい方は、1泊がお勧め。

 駐車場は広いですが、混雑期には宿泊の予約が必要だと感じました。



 

 

 

 

 
 仲良くなった台湾の方々。
 毎年日本に来て、山を登っておられるそうです。
 日本製の登山グッズに身を包んでらっしゃる方の多さに驚きますね。


     

     

     


 皆様
 拙ブログを見て下さいまして、感謝申し上げます。
 ありがとうございます。

          乱鳥
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