乱鳥の書きなぐり

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『疱瘡心得草』14 13丁裏 14丁表 志水軒朱蘭 述

2020-07-09 | 疫病:疱瘡心得草 他



    『疱瘡心得草』14 13丁裏 14丁表 志水軒朱蘭 述 



 『疱瘡心得草』 志水軒朱蘭 述
 一冊
 出版 蓍屋善助
 寛政10 [1798]
 国立国会図書館デジタルコレクション 
 請求番号 852-26

 
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 『疱瘡心得草』

 

 

 


国立国会図書館所蔵
13丁裏

陽気(ようき)を補(おぎの)ふを肝要(かんよう)とす、しかし、此変(へん)に至(いた)るも

皆(みな)介抱人(かいほうにん)の如才(じよさい)よりするわざなり

 

 

 収厭(かせ)三日の間のよし悪(あし)の心得の事


疱瘡(ほうさう)に遅(おすし)速(はやし)の二品(ふたしな)あり、いづれもさゝ湯(ゆ)程(ほど)あし

ければ、痘(いも)膿(うみ)かへる事(こと)あり、又 此三日を過(すぎ)て痘(いも)

そのまゝにてかせる、気色(きしょく)なきもの有(あり)、内(うち)の虚寒(きよかん)

毒気(どくき)の余熱(よねつ)とによる、此二(ふた)つを考(感が)へ知(し)るべし、吉疱(きちほう)

瘡(さう)ハ、つむり、口、鼻のあたりより、かせはじめ、むね、

わき、手足(てあし)に及(およ)び、上(かみ)より せんぐり にかせて、出(で)もの

ふたあつく、堅(かた)くして、うみかへるといふことなくして

 

 

 

肝要(かんよう)

 [名・形動]《人間の肝 (きも) と扇の要 (かなめ) の意から》非常に大切なこと。最も必要なこと。また、そのさま。「何事にも辛抱が肝要だ」

如才(じよさい)

 一( 名 ・形動 ) 気を遣わずに、いい加減にすること。

 
 二形ばかり敬意を表す
 一の意に転じ、「如才」と書く
 
収厭(かせ)  『疱瘡心得草』14(乱鳥の書きなぐり)
 03表 左

 疱瘡(ほうさう)はじめ終(おわり)の日数(ひかず)心得(こゝろへ)の事

 熱蒸(ねつしやう)とて三日有、俗に「ほとおり」といひ、又は「序病」(じよやみ)といふ

 見点(けんてん)とて三日有、俗に「出そろひ」といふ 
 
 潅漿(きちやう)とて三日有、俗に「水もり」といふ

 貫膿(くわんのう)とて三日有、俗に「山あげ」といふ

 収厭(しゆえん)とて三日有、俗に「かせ」といふ
 
虚寒(きよかん)
 虚証で寒のあるもの。陽気が欠如して体を温めることが出来ない状態。←→実寒
 
つむり
 頭
 
せんぐり
 順をおって次々にすること。
 




国立国会図書館所蔵

14丁裏

此時手足(てあし)の節(ふし)/″\のあたりに、いたむ痘(いも)あれば、より

こと成もの也、早速(さつそく)にはらひ、毒(どく)の薬を用べし、水靨(すいほう)と

云(いふ)もの有(あり)、かせる時、つぶと粒(つぶ)と、ひとつに成て痘(いも)の先(さき)より

汁(しる)出(いで)て流(なが)れてかたまるなり、手足(てあし)、身(み)ハ、活石(かつせき)ようの

ものを一めんにふりかけ、衣裳(いしやう)に付(つか)ぬ様(やう)に用心すべし、

かせ口(くち)になりては、順痘(じゅんとう)にても、熱出るもの也、夫故(それゆへ)に笹(さゝ)

湯(ゆ)の加減(かげん)、気(き)を付(つく)べし、此時に小便(せうべん)通(つふ)じ少(すくな)バ、餘毒(よどく)を

払(はら)ふべし、もし不食する時ハ、裏(うら)のよハみと合点(がてん)し、頭痛(づつう)

すれバ、目(め)に気(き)を付(つく)べし、大便こわばるハ余毒なり、扨に

さゝ湯(ゆ)は日かぎりによるべからず、余毒(よどく)久(ひさ)しくなれバ

 

餘毒(よどく)

 余毒

 

 

 

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