乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

『素浪人罷通る』伊藤大輔監督 8★ 1947年 大映 / 『雪割草』 7,5★ 1939年

2012-03-28 | 映画



『素浪人罷通る』 (すろうにんまかりとおる)  8★

 1947/81分/大映
 監督 伊藤大輔
 脚本 八尋不二

 板東妻三郎
 大友柳太郎
 森田勘弥
 片山明彦


 
 
 伊藤大輔監督

 板東妻三郎出演

 他の役者は一人もわからない…(悲)


 移動と構図と光

 芝居調の台詞

 今風のコントラストの強さを逆手にとっての座敷問答の品の良さはと、迫力の見事な強弱は、良質の音楽を聴いた後の満足感を感じた。


 全体を通して好みの映画



 


 日本映画チャンネルより ▼

 日本時代劇映画史に残る至極の名作!
 最近の若い映画ファンは白黒映画がきらいだそうだ。わかるなあ、そ気持ち。カラーが当たり前の時代に育ったものにとって、白黒映画は古臭いし、貧乏たらしい気がするもんね。
 実は子供時代のあっしもそうだった。名画座に3本立を見に行って、1本が白黒だったりするとがっかりして、見ずに帰ろうと思ってしまう。
 でも当時のあっしはひまだった。(今でもそうだけど)少し我慢して見て、退屈だったら途中で帰ろう。
 そう思って見始めたら、あまりの面白さに席を立てなくなり、あまりの感動で我が映画人生の貴重な財産になった映画が2本ある。1本は「ローマの休日」もう1本が「素浪人罷通る」だ。お馴染み、天一坊ものだが、八代将軍が徳川吉宗の隠し子として名乗りをあげた天一坊がとんだ喰わせ者だったというそれまでの話と違い、この映画の天一坊は本当に将軍の子で、それを知った浪人、阪東妻三郎が父子対面をさせようと努力するが、老中は天一坊を実の子と知りながらニセ者として捕えるよう大岡越前守に命ずる。権力と正義の板ばさみになった大岡越前守は?
 阪妻の浪人が圧倒的な存在感でしびれるような魅力。この頃はGHQの政策で時代劇は撮っても立ち回りは禁止されていたが、立ち回りがなくても立ち回り以上の迫力を見せるのだから伊藤大輔が名匠の名に恥じない。そしてラストシーンのやさしさに救われ、涙がこぼれて止まらなかった。日本時代劇映画史に残る至極の名作だ。



 世界大百科事典 第2版の解説 より ▼
 1947年製作の伊藤大輔監督の映画。GHQ(連合軍総司令部)の指示で刀をふりまわす立回り(チャンバラ)を禁じられた占領下でつくられた時代劇の傑作で,天一坊と伊賀亮の物語を伊藤大輔ならではのダイナミックな映像(例えば押し寄せる御用提灯の渦を屋根の上から見下ろすようにとらえたカメラ)と格調あるタッチ(呼吸の長い移動撮影,〈反逆児〉伊賀亮を演ずる阪東妻三郎の堂々たる貫禄)で描いて当時〈出色の娯楽作品〉と評された。・・・




 『雪割草』 7,5★

メディア 映画
上映時間 73分
製作国 日本
公開情報 劇場公開(東宝映画)
初公開年月 1939/11/22
ジャンル ドラマ

【出演】 東雲千鶴子 帆影美里 紀川瑠璃子 春すみれ 櫻町公子 初音麗子 天原まゆみ
【監督】 松井稔
【主題歌・挿入歌】 「雪割草」 「三匹猿」

 原作: ジアーニ・フラー


 女学園もので、金持ちの子が転校してきていじめられ、父の事業の失敗と死でどん底へ。

 学園の女中として耐え忍んでいき、最後は超金持ち

 若干 教訓

 歌は全員が崩さずうますぎるのが気にかかる。

 全体としては好きな映画

 和製シンデレラ物語を思い浮かべた。


コメント (2)
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「○文○」の講義十回目 全回出席。

2012-03-28 | 民俗考・伝承・講演


 

 久しぶりに、佐保川沿いを歩く。

 スイセンは終わり、花景色は見られない。

 だが、見上げると、桜の蕾が膨らみ始めていた。


 思えば一月の中旬に右足を痛め、それをおして大和文華館に行く。

 即日夜中に今日九度の激痛が走る肉離れが左足に…。

 検査検査検査…異常は無い。

 右をかばい、急に左足の筋肉に負担をかけ、歩いたためだろうか…。


 動かぬ両足には自分ながら困り果て、逆に笑いがこみ上げてきた。

 一歩も外に出ることのない、極端な家中の生活は、それはそれで良し。新たな発見もある。

 そんな風に今なら笑っていられるが、ことのほか毎日が長かった。

 
 はじめの怪我から二ヶ月以上たつ今

 駅から図書館に向って、佐保川沿いをずいぶん歩いた。

 なんだか少し汗ばんでくる。

 季節はすっかり、春。あとは、花を待つばかリ…。


 


 今期の「○文○」の講義十回目 全回出席。

 わたしにとっては、非情に有意義な講座だったと、先生に感謝。

 面白かった。

 


 


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