乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

明治大学公開文化講座 Ⅲ 『文化・空間』  風間書房

2008-06-26 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登、折口信夫

 

(写真はテヘランの南のバザール。2007年9月)

 

記録だけ  

 

2008年度 70冊目  

 

 明治大学公開文化講座 Ⅲ 『文化・空間』

 

 発行 明治大学人文科学研究所   

 風間書房

 昭和10年10月5日 第1版発行

 310ページ 700円+税

 

 図書館には無かったため、こどもに、明治大学公開文化講座 Ⅲ 『文化・空間』を頼む。

 明治大学公開文化講座シリーズは『悪』に続いて二冊目。

 今回も興味深い話が多き、一気に読了。

 この本は、文化・空間に関する 八人の公開講座をまとめ上げたもの。

 印象的な内容だけ、記録しておこう。

 

 

 三、三味線音楽の受容と学問

               大久間 喜一郎

 「六法」「六法者」「六法伊達男」

 「六法」の六は「ム」→「無法者」

 助六→京都『河東節(かとう)』「万屋助六」

               →江戸「花川戸助六」

 

 

 五、現代文明になかでの演劇の位置

                  鈴木 忠志

 ギリシャ劇①(伝統演劇)

  「ああ、神も照覧あれ」

  「頼りにならない神々とお恨み申してはみるものの不幸にあえば、やはり神々を呼ばずにはおれぬもの」

 能② 松をたてる(現在、能舞台の課上板に松を映す)

 歌舞伎③ 櫓

       ①②③ →クラッシックな演技

       ②③の地団駄→(宮田登のいう地鎮祭)

 リアリズム時代

       イプセン、チェーホフ

 

 

 六、負の空間のボディー・イメージ

    ー主として都市としてー

                 栗本 慎一郎

 川を境にした文化、境界

 正倉院 

  若狭につながる井戸→若狭井→お水取り

 東大寺

  若狭→ペルシャ

 

  神社 ==  大道芸    == 村

    (川)いかがわしい見せ物も含む(川)

         (神中・墓)

 

 

 七、文学における建築空間

                      原 広司

  この項目には学生の記した鉛筆の後が多かった。

  ・・・能の間をとる。そういうときに「冷える。」つまり「体温が下がる」という象徴性・・・という部分にもラインや囲みがある。

  この印を付けた学生も、本当はタブーとはいえ、かわいらしいくて、好感が持てるな。

 

 

 とにかく興味深く、読んで楽しい書物の一つ。

 再度読みた苦なり、手元に置きたくなる秀作。

 

 

コメント (6)
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