乱鳥の書きなぐり

遅寝短眠、起床遊喰、趣味没頭、興味津々、一進二退、千鳥前進、見聞散歩、読書妄想、美術芝居、満員御礼、感謝合掌、誤字御免、

『宮田登 日本を語る 13  妖怪と伝説』  宮田登 著

2008-06-22 | 民俗学、柳田國男、赤松啓介、宮田登、折口信夫

 

(写真は奈良の三輪神社 『春の大神祭後祭能』で行われた 能楽『天鼓』です。当日は雨のため、室内でした。カメラOKでした。規制はありませんでしたが、ノーフラッシュで撮影しています。)

 

記録だけ  

 

2008年度 69冊目  

 

 『宮田登 日本を語る 13  妖怪と伝説』

 

  

 宮田登

 発行所 吉川弘文館

 2007年2月10日

 228ページ 2730円

 

 本日二冊目は、『宮田登 日本を語る 13  妖怪と伝説』を楽しむ。

 私の好きな宮田登氏だけあり、非常に興味深い。

 あまりの面白さに、一気に読了。

 箸や楊枝の話から竹に発展する記述は、以前読んだ他の研究者の箸の話に加え、かなりの発展を持ち、面白い。

 若干歌舞伎や神楽、謡曲にまで話はふくらみ、今回も楽しんで読むことができた。

 

 この『宮田登 日本を語る 』シリーズはおそらく全16巻と思われる。

 なかなか入手しにくいので、今回はこどもに頼んで、大学で借りてもらった。

「お母さん、宮田登シリーズは随分あったよ。4冊ずつくらい、借りてこようか?」

 親孝行である。

 

 

13妖怪と伝説
定価2730円(税込) 244頁 978-4-642-07145-1
世間や世相の不安感・終末観とともに今もなお語り継がれ、新たに生まれる妖怪。その妖怪に仮託された日本人の心性と、そこに垣間見られる社会の実相とはどのようなものか。また、狐火・雪女・河童・鯰男・人面魚・戦争と英雄などの伝説や民話が語る物語をモチーフに、背景に存在する信仰・禁忌や社会変動と、それに対応する人びとの葛藤を追求する。(解説=徳丸亜木)

〔主な目次〕Ⅰ=妖怪と怪異(江戸・東京の妖怪イメージ―民衆の生んだグロテスク―〈自然と妖怪/都市と妖怪〉/女と妖怪〈女の妖怪/異類婚姻譚と女性〉以下細目略/妖怪の諸相/妖怪ブーム/家の怪異/池袋の女/雪女伝説と日本人の心/モノノケと少女霊の夏/徒然草と民俗学)/Ⅱ=説話と伝説(民衆意識との関連から見た説話/日本の歴史と神話・伝説/伝説と民俗/再開発以前の集落/親鸞伝説の「杖」/長者の家筋/人間と自然の調和を伝える河童伝説)/Ⅲ=民話と民俗(近世民衆宗教の説話/民常における神秘と呪力―力と信仰―/民話ブーム/狐火/雷神の申し子―元興寺と道場法師―/猿の話/民話のなかの防災)/Ⅳ=世間と世相(民話と世間/現代社会の中の伝統文化/世相の変化/酒飲みの民俗)/解説=徳丸亜木

 

 http://www.yoshikawa-k.co.jp/miyata1.htm  ↑

 宮田登シリーズ 全16巻 案内HPより

 

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『カスピ海の空は むらさき色』イランに暮らした日々  ハギィハギィ志雅子 著

2008-06-22 | 読書全般(古典など以外の一般書)

 

(写真はイランの猫。ペルシャ猫!?とでも、言っておこうか・・・。)

 

記録だけ  

 

2008年度 68冊目  

 

 『カスピ海の空は むらさき色』

 イランに暮らした日々

  

  

 ハギィハギィ志雅子 著

 日本放送出版協会

 昭和42年2月20日

 267ページ 1600円+税

 

 久々に読書。

『カスピ海の空は むらさき色』を楽しむ。

 カスピ海に思いをはせ読み進める内に、塩湖の思い出に浸る。

 カスピ海の色は、本当にどんな感じなのだろうか。

 おそらく訪れるであろうまだ見ぬ地に、あこがれ、夢見る。

 

 この本の中で最も印象深かったことは、ラムザーンの話。

 著者 志雅子の三日間で断食を断念したときの義母 ママンの、

「お前のした三日間の断食は、3000日の断食に相当するのだよ。イスラム教徒に生まれなかった者のする断食は、そんなに尊いんだよ。さあ、心配することは何もない。もう、一生分も、二生分もしてしまったんだからね。」

言葉には深い愛情を感じる。

 イラン人は、こういった感慨深い愛情を持った一面もあり、その言葉はそっくりと自分に染み渡る。

 このママンの言葉に触れることができたという意味では、良書ともいえよう。

 

   

     写真はイランのマハルル湖。塩湖の一つ。

 

 

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