■MANGAは世界共通語!
日本は漫画っていう本当に素晴らしい文化があって、映像表現と書き言葉による壮大な世界観があって、しかも人間とか既存の概念とか、そういうのを超えたハイブリッドな作品も多くて、すごく影響受けてる。自分の軸の一つ。この現代に生きてよかったーって思える瞬間の一つ。漫画文化は後世に伝えていかんといかんなー。
日々、暇さえあれば色々漫画読んでて、紹介したい漫画もいっぱいあるのだけど、その中でもぶっ飛んですごいと思えてしまう作家、それが諸星大二郎。
■諸星大二郎
諸星大二郎ってほんとに唯一無二な作家というか、類似な作家がいないんですよ。
彼が書こうとしている世界観で感じるのは、「彼方」「異型」という概念。
そういえば、話は前後しますが、諸星大二郎入門書で何を読めばいいのって聞かれることありますが、それにはうってつけの本があって、諸星の自選集があるんです。「汝、神になれ鬼になれ―諸星大二郎自選短編集」「彼方より―諸星大二郎自選短編集」の二つ。しかもこれ文庫化されて、たったの670円っていう奇跡的ロープライスで買える。
これ、昔はA4くらいの大きいサイズの豪華版しかなくて、勿論いまだにそれは後生大事に持ってるんですけど、この豪華版は文庫版と違う装丁の美しさがあったのです。でも定価で2000円近くしたから、なかなかコアなファンにしかお奨めできなかった。文庫版なら気軽にお奨めでける。他に文庫だと「孔子暗黒伝」「マッドメン」「ぼくとフリオと校庭で」とかも異次元の漫画。彼の世界観がすごく出ている。
(→特に「孔子暗黒伝」ってのはぶっ飛んでて、週刊少年ジャンプに1977年に連載されてた漫画。インド哲学、中学哲学、歴史、神話、宇宙論・・・色んな概念が壮大に入り組んでいて、物凄い。こんな作品はこの後もみたことない。しかも、暗黒神話っていう1976年に同じジャンプに連載されたてた漫画とつながってグルグルとメビウスの輪みたいな構造になってる。なんか昔読んだときも衝撃だったけど、大人になって読んでもまた得るもの違ってすげーって思う。)
諸星大二郎の作品ってほんと多様で、SF作品、伝記モノ、中国モノ、ギャグ・ホラーモノ・・・なんか多様すぎてつかみどころがない。
モチーフは異常に広大なのに、当然ながら絵のタッチが全部諸星大二郎なのです。諸星大二郎というところで収束しているところは本当にすごい。軸が諸星大二郎というその人そのものなんですよね。どの漫画が軸ってのがなくて。
ちなみに、生前の手塚治虫に「諸星大二郎の絵だけは描けない」と言わしめた人なのです。当時、AKIRA(1982年~1990年にヤングマガジンで連載)で一世を風靡した大友克洋(1954年生まれ)を陽とすると、諸星大二郎(1949年生まれ)は陰に例えられます。
■「未来歳時記・バイオの黙示録」諸星大二郎
前置きが長くなりましたが、やはり諸星大二郎はすごいと改めて思わざるをえなかった。あらすじ解説してもしょうがないですけど(読んだ方がいいから!)、テーマになっているのは、遺伝子改良、植物、荒野、異型・異形のもの・・など。
彼の作品って、言の葉では表現しにくい。なんかドンドン遠くなる気がしちゃう。
「寄生獣」を書いた岩明均って漫画家と似たところがあって、時に見せる映像表現の凄みというか、そういう心を揺さぶる絵が随所にあるんですよね。
しかも、諸星ギャグみたいな、よくわからんのも散りばめられてる笑
ということで、この本のよさを書こうと思って、色々書いてたんですけど、なんか諸星ワールドの本質からドンドン遠くなっていく気がしたんで、全部消しちゃいました。
あらすじ書いてるようになっちゃったし、それなら読んだ方が早いし。
彼の絵の感覚って言葉で表現できないんだよなぁ。絵を見て「ワッ!」と驚く感覚に近いのですよ。言語にすると本質から遠くなっちゃうものって、時にありますよね。
ということで、諸星大二郎という作家自体をお奨めすることにします。
普通の漫画に飽きた人は、この異次元の稀有な作家を読んでみてください。つかみどころがない。なかなか普通の本屋はなくて、ビレッジバンガードとかにはいっぱい置いてありますけどね。
手塚治虫と違って万人には受け入れられないかもしれんし、あまりに世界が妙すぎて、読んだ後は不思議な感じだけ残るかもしれんけど、そこが諸星大二郎の本質だと思うのです。人間というより異形のもの、そういうあの世でもこの世でもない「彼方」を描く。それは結局人間を描いている。読んだ後、彼方を思い巡らせる。そういう作家です。彼方に孤高に存在している稀有な漫画家なのです。
・・・・・・・・・・・
P.S.
東京都現代美術館でやってる「森山大道 ミゲル・リオ=ブランコ 写真展」、見に行ったけど、期待はずれだったなぁ。森山大道の「ハワイ」ってのも写真美術館に今年5月くらい?に行ったけど、それもあまりグッとこなかった。写真家の切実さが感じられないというか、作品そのものに必然性があんま感じられなかった。単にわしの受け手側の感受性の問題?それとも、もしかして巨匠が少し調子悪いだけ?
とにかく、大琳派展(既に終了)とかピカソ展(12月14日までなのでもう少しで終わりますよ!お早めに!我が家は徒歩30秒なので近くに寄ったら連絡下さいな)が、素晴らしかったので、その落差が残念だったのです。最近はアタリが多かった。
寧ろ、東京現代美術館の常設展もついでに見てきて、草間彌生とか奈良美智の実物の絵はやっぱすごいなーって、ことを感じて帰ってきた。
P.S.2
スターバックスではいつもコーヒーかカプチーノしか飲まなかったんだけど、最近「ジンジャーブレッド ラテ」に異様にはまってる。これ美味しい!週に2-3回くらいの頻度で、「仕事の疲れを癒す」という言い訳を立てて自己正当化させて頻繁に飲んどる。
やっぱ酒飲まない人間にはコーヒーとか紅茶とか日本茶は至福です。お酒好きな人ってこれに近い感覚なのかなぁ。酒が弱くて、付き合い程度しか付き合えなくていつも申し訳ないんですけどね。九州男児なのにね! ま、お酒と違って、酔っ払って理性失ってみたり失礼なことしたりする可能性がゼロだって事が、コーヒーで得られる至福の時の魅力かも。
日本は漫画っていう本当に素晴らしい文化があって、映像表現と書き言葉による壮大な世界観があって、しかも人間とか既存の概念とか、そういうのを超えたハイブリッドな作品も多くて、すごく影響受けてる。自分の軸の一つ。この現代に生きてよかったーって思える瞬間の一つ。漫画文化は後世に伝えていかんといかんなー。
日々、暇さえあれば色々漫画読んでて、紹介したい漫画もいっぱいあるのだけど、その中でもぶっ飛んですごいと思えてしまう作家、それが諸星大二郎。
■諸星大二郎
諸星大二郎ってほんとに唯一無二な作家というか、類似な作家がいないんですよ。
彼が書こうとしている世界観で感じるのは、「彼方」「異型」という概念。
そういえば、話は前後しますが、諸星大二郎入門書で何を読めばいいのって聞かれることありますが、それにはうってつけの本があって、諸星の自選集があるんです。「汝、神になれ鬼になれ―諸星大二郎自選短編集」「彼方より―諸星大二郎自選短編集」の二つ。しかもこれ文庫化されて、たったの670円っていう奇跡的ロープライスで買える。
これ、昔はA4くらいの大きいサイズの豪華版しかなくて、勿論いまだにそれは後生大事に持ってるんですけど、この豪華版は文庫版と違う装丁の美しさがあったのです。でも定価で2000円近くしたから、なかなかコアなファンにしかお奨めできなかった。文庫版なら気軽にお奨めでける。他に文庫だと「孔子暗黒伝」「マッドメン」「ぼくとフリオと校庭で」とかも異次元の漫画。彼の世界観がすごく出ている。
(→特に「孔子暗黒伝」ってのはぶっ飛んでて、週刊少年ジャンプに1977年に連載されてた漫画。インド哲学、中学哲学、歴史、神話、宇宙論・・・色んな概念が壮大に入り組んでいて、物凄い。こんな作品はこの後もみたことない。しかも、暗黒神話っていう1976年に同じジャンプに連載されたてた漫画とつながってグルグルとメビウスの輪みたいな構造になってる。なんか昔読んだときも衝撃だったけど、大人になって読んでもまた得るもの違ってすげーって思う。)
諸星大二郎の作品ってほんと多様で、SF作品、伝記モノ、中国モノ、ギャグ・ホラーモノ・・・なんか多様すぎてつかみどころがない。
モチーフは異常に広大なのに、当然ながら絵のタッチが全部諸星大二郎なのです。諸星大二郎というところで収束しているところは本当にすごい。軸が諸星大二郎というその人そのものなんですよね。どの漫画が軸ってのがなくて。
ちなみに、生前の手塚治虫に「諸星大二郎の絵だけは描けない」と言わしめた人なのです。当時、AKIRA(1982年~1990年にヤングマガジンで連載)で一世を風靡した大友克洋(1954年生まれ)を陽とすると、諸星大二郎(1949年生まれ)は陰に例えられます。
■「未来歳時記・バイオの黙示録」諸星大二郎
前置きが長くなりましたが、やはり諸星大二郎はすごいと改めて思わざるをえなかった。あらすじ解説してもしょうがないですけど(読んだ方がいいから!)、テーマになっているのは、遺伝子改良、植物、荒野、異型・異形のもの・・など。
彼の作品って、言の葉では表現しにくい。なんかドンドン遠くなる気がしちゃう。
「寄生獣」を書いた岩明均って漫画家と似たところがあって、時に見せる映像表現の凄みというか、そういう心を揺さぶる絵が随所にあるんですよね。
しかも、諸星ギャグみたいな、よくわからんのも散りばめられてる笑
ということで、この本のよさを書こうと思って、色々書いてたんですけど、なんか諸星ワールドの本質からドンドン遠くなっていく気がしたんで、全部消しちゃいました。
あらすじ書いてるようになっちゃったし、それなら読んだ方が早いし。
彼の絵の感覚って言葉で表現できないんだよなぁ。絵を見て「ワッ!」と驚く感覚に近いのですよ。言語にすると本質から遠くなっちゃうものって、時にありますよね。
ということで、諸星大二郎という作家自体をお奨めすることにします。
普通の漫画に飽きた人は、この異次元の稀有な作家を読んでみてください。つかみどころがない。なかなか普通の本屋はなくて、ビレッジバンガードとかにはいっぱい置いてありますけどね。
手塚治虫と違って万人には受け入れられないかもしれんし、あまりに世界が妙すぎて、読んだ後は不思議な感じだけ残るかもしれんけど、そこが諸星大二郎の本質だと思うのです。人間というより異形のもの、そういうあの世でもこの世でもない「彼方」を描く。それは結局人間を描いている。読んだ後、彼方を思い巡らせる。そういう作家です。彼方に孤高に存在している稀有な漫画家なのです。
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P.S.
東京都現代美術館でやってる「森山大道 ミゲル・リオ=ブランコ 写真展」、見に行ったけど、期待はずれだったなぁ。森山大道の「ハワイ」ってのも写真美術館に今年5月くらい?に行ったけど、それもあまりグッとこなかった。写真家の切実さが感じられないというか、作品そのものに必然性があんま感じられなかった。単にわしの受け手側の感受性の問題?それとも、もしかして巨匠が少し調子悪いだけ?
とにかく、大琳派展(既に終了)とかピカソ展(12月14日までなのでもう少しで終わりますよ!お早めに!我が家は徒歩30秒なので近くに寄ったら連絡下さいな)が、素晴らしかったので、その落差が残念だったのです。最近はアタリが多かった。
寧ろ、東京現代美術館の常設展もついでに見てきて、草間彌生とか奈良美智の実物の絵はやっぱすごいなーって、ことを感じて帰ってきた。
P.S.2
スターバックスではいつもコーヒーかカプチーノしか飲まなかったんだけど、最近「ジンジャーブレッド ラテ」に異様にはまってる。これ美味しい!週に2-3回くらいの頻度で、「仕事の疲れを癒す」という言い訳を立てて自己正当化させて頻繁に飲んどる。
やっぱ酒飲まない人間にはコーヒーとか紅茶とか日本茶は至福です。お酒好きな人ってこれに近い感覚なのかなぁ。酒が弱くて、付き合い程度しか付き合えなくていつも申し訳ないんですけどね。九州男児なのにね! ま、お酒と違って、酔っ払って理性失ってみたり失礼なことしたりする可能性がゼロだって事が、コーヒーで得られる至福の時の魅力かも。