当直中に、心に移りゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。
■阿修羅ファンクラブなるもの
3月31日から、上野の国立博物館で興福寺創建1300年記念「国宝 阿修羅展」が開かれるわけですが、阿修羅象の切ない表情って何かグッとくるんですよ。
中吊り広告でこの展覧会の宣伝見た時から、本物を肉眼で見たことないから見に行きたい!って思ってのだけど、いつからいつまでやってるのかネットで調べてたら、こんな面白そうなことやっとる!
それは、《阿修羅ファンクラブ》!
みうらじゅんって、いつも数歩先行ってるからすごい。
師匠、しばしお待ちを!ってな感じで、常に自分の数歩先を行ってて、気づかないうちにふと見るとそこにいるんだよね。
見仏記も、般若心経も、いやげものも、ゆるキャラも!
阿修羅ファンクラブなるもの、わしは加入しちゃいました。
ま、要は前売り券ってことですけどね。
でも、こうやって日本の伝統を、面白おかしく味付けしながら共有していく営みって、すごく自分好みで共感できる!
眉間に皺寄せて、「いやぁ日本の国宝というものは、じゃな。素人にはわからん世界だからワシらのような専門家にしか分からんのじゃよ!」とか説明されると嫌だもんねー。
イイものはイイ!惹かれるものは惹かれる!それでいいぢゃないですか。
阿修羅象なんて、漫画キン肉マンを読んでる僕ら少年ジャンプ世代には、アシュラマンの洗礼受けてるから惹かれるのかもしれんけど、仏教に全然興味ない時からかっこいいなーって思ってたもんね。
でも、今30歳の大人になって、仏教を真面目に勉強してたら、更に興味津津になってきた。興味と知識が重層的に連なる。
仏像って、普通にかっこいいんだけど、ルネサンス期のボッティチェリ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、ティツィアーノ・・・・本物の絵を見た時、本当にシビレタけど、彼らも旧約・新約聖書の宗教画とか多いし、宗教の知識が背景にあると、更に芸術も奥行き感じれる気がする。
自分が20代そこそこのときは、全然わからんかったけど、年をとって少し成長してるのかもしれん。
■加山又三展
六本木を引っ越して遠くなる前に、国立新美術館も堪能しないとなーというわけで、今日が最終日だった加山又三展を、昨日の日曜日ふと時間ができたんで見てきた。
いやはや、改めて見たのは初めてだったけど、ものすごくよかった!
これが革新の日本画の巨匠!
○加山又造が描くカラスとか動物は、なんとも物悲しく切なくなる作品ばかり。
○当時の日本画家が裸婦を描くってのは相当叩かれたらしい。でも、加山又造が描く裸婦は美しかった!線が儚く美しいのよ。
女性って、やっぱり本来的にみんな美しいと改めて思った。うん、そう思う。
○加山又造が描く花や鳥ってのも、なんか物悲しいんだけど、切ないんだけど、美しいのよ。
移りゆくものの儚さや美しさ。生きると死ぬの間を揺らめく、移りゆく固定的でない美しさ。
加山又造が描く自然は素晴らしかった。
HPにはないけど、春夏秋冬を同時に描いた山の絵とか、普通に見ててしびれたよ。あと、水墨画での波シブき。これもHP探してもないんだけど、実物見たら少し動けなかった。他の人たちも一様に圧倒されて足をとめていた。
チョイ前に、竹内整一先生の『「はかなさ」と日本人』の感想を書いたけど(2009/02/17)、そういう儚き美しさを感じてしまった。
絵って、やっぱすごい。
あと、加山又造先生は琳派も強くリスペクトしておるようで、そのリスペクトから来る絵がチラホラあった。琳派のみんなが伝承していた熱い魂を受け継いでいるのね。
琳派は、「本阿弥光悦・俵屋宗達→尾形光琳・乾山→酒井抱一→鈴木其一→神坂雪佳」の画家の一連の流れのことです。それぞれの巨匠は、いろんな部分を引き継ぎながら全体になって、そしてその部分を引き継いで・・・っていう、私淑の関係でつながる連なりなんです。
■伊藤比呂美さん 詩の朗読
伊藤比呂美さんの詩の朗読を、本人から誘われたっていうのもあり、池尻大橋・三宿近辺の見知らぬ土地で聞いてきた。
やはりプロの詩人とはすごいものだと感嘆しつつ、言葉の持つリズムや呪術的な力を浴びた。
最近は言葉を見直して感じ入る機会が多い。
嘘をつく言葉もあるけど、真実を語ろうとする言葉もある。
人をだます言葉もあるけど、人を信じる言葉もある。
絶望の言葉もあれば、救いの言葉もある。
色んな言葉がある。
どうせ、今後も一生言葉に関わって、言葉にまみれながら生きていくなら、上で言うと後者のものと寄り添いたい。
それはPositiveThinkingではなくて、自分がイイ!と思うものだから。
そんなイイものやイイ人に寄り添うのが一番イイ。
比呂美さんの詩は、般若心経とか、仏教のお経に音の響きとしてはまってると言っていて、自作詩の朗読の合間にお経がいつのまにか挿入されていて、かなり面白かった。
あと、全然関係ないんだけど、その会場の近くの三宿で、Globe Antiquesっていうアンティーク屋があって、そこが信じられないくらいシャンデリアが素敵な喫茶店で大興奮!!
すごい店との出会いだった。
これだからTOKYOはあなどれん。
あのカフェはほんと美しかったなー。今度また行きたい。
カフェ好きにはたまらん居心地の良さ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
当直中にどうでもいい事務処理ばかりをこなしてるんで、ふとしたストレス発散に書きなぐってしまった。あースッキリ。
■お引越し
そういえば、4月から職場変更に伴い、ギロッポンを離れ東大の近くである上野公園とか上野動物園とかの景色を一望できる素敵な場所に引っ越します。
別にそんな高級マンションとかぢゃないですよ。運良く、最高に景色がいい場所を安く借りれたんです。これも縁ですわ。
今まではキャバクラ嬢とかが道路脇にいるところを、遠い彼方を見つつ無視しながら歩かないといけなかったけど、今度はもっと自然とか動物があるとこに引っ越せる。
普通に清々しい。新しい生活って感じ!
古典輪読メンバーのみなさん、また我が家で古典輪読やりましょう。
そのとき遊びに来て下さい。
きっと、心が解き放たれるような清々しさ感じると思いますよー。
ま、来てのお楽しみです。
そろそろ、当直の現実に戻りヤス。
■阿修羅ファンクラブなるもの
3月31日から、上野の国立博物館で興福寺創建1300年記念「国宝 阿修羅展」が開かれるわけですが、阿修羅象の切ない表情って何かグッとくるんですよ。
中吊り広告でこの展覧会の宣伝見た時から、本物を肉眼で見たことないから見に行きたい!って思ってのだけど、いつからいつまでやってるのかネットで調べてたら、こんな面白そうなことやっとる!
それは、《阿修羅ファンクラブ》!
みうらじゅんって、いつも数歩先行ってるからすごい。
師匠、しばしお待ちを!ってな感じで、常に自分の数歩先を行ってて、気づかないうちにふと見るとそこにいるんだよね。
見仏記も、般若心経も、いやげものも、ゆるキャラも!
阿修羅ファンクラブなるもの、わしは加入しちゃいました。
ま、要は前売り券ってことですけどね。
でも、こうやって日本の伝統を、面白おかしく味付けしながら共有していく営みって、すごく自分好みで共感できる!
眉間に皺寄せて、「いやぁ日本の国宝というものは、じゃな。素人にはわからん世界だからワシらのような専門家にしか分からんのじゃよ!」とか説明されると嫌だもんねー。
イイものはイイ!惹かれるものは惹かれる!それでいいぢゃないですか。
阿修羅象なんて、漫画キン肉マンを読んでる僕ら少年ジャンプ世代には、アシュラマンの洗礼受けてるから惹かれるのかもしれんけど、仏教に全然興味ない時からかっこいいなーって思ってたもんね。
でも、今30歳の大人になって、仏教を真面目に勉強してたら、更に興味津津になってきた。興味と知識が重層的に連なる。
仏像って、普通にかっこいいんだけど、ルネサンス期のボッティチェリ、レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロ、ティツィアーノ・・・・本物の絵を見た時、本当にシビレタけど、彼らも旧約・新約聖書の宗教画とか多いし、宗教の知識が背景にあると、更に芸術も奥行き感じれる気がする。
自分が20代そこそこのときは、全然わからんかったけど、年をとって少し成長してるのかもしれん。
■加山又三展
六本木を引っ越して遠くなる前に、国立新美術館も堪能しないとなーというわけで、今日が最終日だった加山又三展を、昨日の日曜日ふと時間ができたんで見てきた。
いやはや、改めて見たのは初めてだったけど、ものすごくよかった!
これが革新の日本画の巨匠!
○加山又造が描くカラスとか動物は、なんとも物悲しく切なくなる作品ばかり。
○当時の日本画家が裸婦を描くってのは相当叩かれたらしい。でも、加山又造が描く裸婦は美しかった!線が儚く美しいのよ。
女性って、やっぱり本来的にみんな美しいと改めて思った。うん、そう思う。
○加山又造が描く花や鳥ってのも、なんか物悲しいんだけど、切ないんだけど、美しいのよ。
移りゆくものの儚さや美しさ。生きると死ぬの間を揺らめく、移りゆく固定的でない美しさ。
加山又造が描く自然は素晴らしかった。
HPにはないけど、春夏秋冬を同時に描いた山の絵とか、普通に見ててしびれたよ。あと、水墨画での波シブき。これもHP探してもないんだけど、実物見たら少し動けなかった。他の人たちも一様に圧倒されて足をとめていた。
チョイ前に、竹内整一先生の『「はかなさ」と日本人』の感想を書いたけど(2009/02/17)、そういう儚き美しさを感じてしまった。
絵って、やっぱすごい。
あと、加山又造先生は琳派も強くリスペクトしておるようで、そのリスペクトから来る絵がチラホラあった。琳派のみんなが伝承していた熱い魂を受け継いでいるのね。
琳派は、「本阿弥光悦・俵屋宗達→尾形光琳・乾山→酒井抱一→鈴木其一→神坂雪佳」の画家の一連の流れのことです。それぞれの巨匠は、いろんな部分を引き継ぎながら全体になって、そしてその部分を引き継いで・・・っていう、私淑の関係でつながる連なりなんです。
■伊藤比呂美さん 詩の朗読
伊藤比呂美さんの詩の朗読を、本人から誘われたっていうのもあり、池尻大橋・三宿近辺の見知らぬ土地で聞いてきた。
やはりプロの詩人とはすごいものだと感嘆しつつ、言葉の持つリズムや呪術的な力を浴びた。
最近は言葉を見直して感じ入る機会が多い。
嘘をつく言葉もあるけど、真実を語ろうとする言葉もある。
人をだます言葉もあるけど、人を信じる言葉もある。
絶望の言葉もあれば、救いの言葉もある。
色んな言葉がある。
どうせ、今後も一生言葉に関わって、言葉にまみれながら生きていくなら、上で言うと後者のものと寄り添いたい。
それはPositiveThinkingではなくて、自分がイイ!と思うものだから。
そんなイイものやイイ人に寄り添うのが一番イイ。
比呂美さんの詩は、般若心経とか、仏教のお経に音の響きとしてはまってると言っていて、自作詩の朗読の合間にお経がいつのまにか挿入されていて、かなり面白かった。
あと、全然関係ないんだけど、その会場の近くの三宿で、Globe Antiquesっていうアンティーク屋があって、そこが信じられないくらいシャンデリアが素敵な喫茶店で大興奮!!
すごい店との出会いだった。
これだからTOKYOはあなどれん。
あのカフェはほんと美しかったなー。今度また行きたい。
カフェ好きにはたまらん居心地の良さ!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
当直中にどうでもいい事務処理ばかりをこなしてるんで、ふとしたストレス発散に書きなぐってしまった。あースッキリ。
■お引越し
そういえば、4月から職場変更に伴い、ギロッポンを離れ東大の近くである上野公園とか上野動物園とかの景色を一望できる素敵な場所に引っ越します。
別にそんな高級マンションとかぢゃないですよ。運良く、最高に景色がいい場所を安く借りれたんです。これも縁ですわ。
今まではキャバクラ嬢とかが道路脇にいるところを、遠い彼方を見つつ無視しながら歩かないといけなかったけど、今度はもっと自然とか動物があるとこに引っ越せる。
普通に清々しい。新しい生活って感じ!
古典輪読メンバーのみなさん、また我が家で古典輪読やりましょう。
そのとき遊びに来て下さい。
きっと、心が解き放たれるような清々しさ感じると思いますよー。
ま、来てのお楽しみです。
そろそろ、当直の現実に戻りヤス。