在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Cerasuolo 2011, 2010, 2008 e 2007 -Nicola di Sipio

2012-06-25 21:46:58 | Lazio, Abruzzo, Molise ラツィオ他
“チェラスオーロ2011、2010、2008、2007”ニコラ・ディ・シピオ -アブルッツォ州

ロゼの試飲会で2011年から2007年まで(2009年をのぞく)のヴィンテージを持参し、参加していた。
白もそうだが、ロゼは特に、すぐに飲まなきゃね!というイメージがあるような気がする。
そんなことはない。もちろん白のようにフレッシュさを求める場合、早めに飲んだ方が良いに越したことはない。しかし、良いロゼは数年はしっかり持つのである。

それを証明するかのように4ヴィンテージの小さな縦飲み。こういうのがこういうところで気軽に出来るなんて、なんて嬉しい。
ワイナリーの人は、普通の試飲会では、どうしてもロゼは1種(最新ヴィンテージ)しかもって来れないけれど、今回はロゼのみの試飲会なので良い機会だと思って持ってきた、とのこと。素晴らしい!

チェラスオーロなので品種はモンテプルチャーノ。

2011年 ロゼといってもチェラスオーロなので、若干主張がある。ボディがあり、しっかりした感じ。フルーツの香りもしっかり、はっきり。酸味はあれども強くはなく、肉料理に合いそうなロゼ(85点)
2010年 ロゼの中に落ち着きが出る。フレッシュな最新ヴィンテージもいいが、ちょっとおいて落ち着きが出たロゼはさらに良いと思う。購入後、すぐに飲んでしまうのがもったいない、という証明(86点)
2008年 アニマルが出ている。これを好みでないというか、好みというかは人それぞれ。私は好みである。しかし、慣れていない人にはちょっと熟成が行き過ぎたかも?という印象を残す(83点~87点、自然派的ワインの好みによる)
2007年 アニマルはほとんどない。フルーツの香りがまだ残っているが、かなり落ち着きが出て、ほんのりスパイシーに隠れている。味にも落ち着きがでて、よく熟したロゼの味わいが心地よい。よく出来たロゼは十分持つし、持たせて飲んでも良いかも、とわからせてくれる。(87点)

Cerasuolo 2001, 2010, 208 e 2007 di Nicola di Sipio (Abruzzo): verticle di quattro annate del vino rosato (una cosa rara…)
2011 naturalmente piu’ fresco, ma di buona struttura, bel fruttato(85/100)
2011 piu tranquillo, fruttato meno evidente sfumatura di spezie(86/100)
2008 animale evidente, spezie, ottimi sentori terziali che mi piacciono ma non a tutti(83-87/100)
2007 poco animali ritorna leggera sensazione fruttata, spezie, mostra una lngevita' dei vini rosati(87/100)


Girofle 2011 -Monaci

2012-06-25 07:57:26 | Puglia プーリア
”ジローフレ2011”モナチ -プーリア州

プーリアでもっとも良いロゼ。

なぜか、ワインの名前を正確に、そして、ワイナリーの名前を覚えられないワインがあるものである。
私にとって、その1本がこれ。
ラベルは、あれ、あれ。見たらすぐにわかる。それから、えっと、ジロ・・・と言うところまでは思い出せる。
ラベルにはセヴェリーノ・ジローファロの名前があり(ファミリーの名前)、モナチとはっきり書いていなくて、つまり名前が二つあるのがややこしい原因だと思う。
しかし、非常に好感の持てる上品なラベルで、見たら忘れられないから、そう不便ではない。
ロゼワインの試飲会には欠かせないのだろうと思ったが、やっぱりあった。
あれ、あれ、見つけた!と言う感じ。

これ以上魅力的なロゼの色はないというほど魅力的な色。
(もちろん、薄い、ごく薄いロゼの色も好きである)

品種はネグロアマーロ。
とてもきれいなフルーツ、森の木の実の香りに、赤コショウの香りがアクセントになる。南イタリアらしい程よい強さ、きれいな香りの持続性。
味は、フルーツのほんのり甘い香りのイメージと塩味が重なり、非常に心地よい。南のワインらしいボディ、PAIもとても良い(88点)

個人的にはもっとも良いプーリアのロゼだと思う。
また、イタリアのロゼの中でもかなり良いものだと思っている。
魅力的な色、香り、そしてイタリアのロゼらしさを備え、小さな幸せを与えてくれるワイン。
また、値段も手ごろで良心的。

イタリアでロゼを飲むことはまだ少ないと思うが、夏の暑い日、白では物足りない、赤は重過ぎる、と言うような日に、または海辺で、友人たちと、いろいろな場面でぜひ試してほしい。

Girofle 2011 di Monaci(Puglia): il migliore vino rosato pugliese
prima di tutto l'etichetta elegantissima. Il colore bellissimo, rosa affascinante e seducente, profumo di piccoli frutti di bosco insieme alle spezie, piacevole pepe rosa, molto gradevole. In bocca sottile gusto di frutta con una piacevole sapidita', PAI molto buona e ha un bel carattere del vino italiano del sud(88/100)



Bererosa 2012 by Cucina e Vini

2012-06-24 08:32:37 | もろもろ、つれづれ
Bererosa 2012 by Cucina & Vini

昨日のCUCINA&VINIの初のロゼの試飲会。
ロゼ・スプマンテとワインだけで試飲会を行うというのは初の試み?

盛況でした。
この時期の土曜日の午後~夜、ローマの町は海へ行く人でからっぽかと思いきや、すごい人でした。
暑い時期、ワインクーラーに入った色美しいロゼが、輝いていました。
涼しげだったり、ロマンチックだったり、悩ましげだったり・・・
ロゼの試飲会、いいですね~ ぜひまたやって欲しいです。

そして、あらためて見ると、いっぱいあるんだ~
それも、意外なところがロゼを造っていたりして、ほおー・・・
あら、こんなところもロゼを造っていたのね、でした。

夏の夜、友人との散策がてら出たので、あまりまじめに試飲をしたわけではなく、ちょっとびっくりをご案内すると、
ヴァッレ・ダオスタのレ・クレテがロゼのスプマンテを出していたり、
シチリアのプラネタやレガレアーリのロゼがあったり、
おなじみアブルッツォのもの、バルドリーノのものなどとは別に、南から北まで、いろいろあるのね~

そして、モッツァレッラも美味しかったです。
遅い時間に行ったので、もうすでになくなったという噂に期待していなかったのですが、最後にたくさん出てきて、満足!
よく出来た(本物の!!)モッツァレッラは本当に美味しいです。
それも、暑いこの時期に最高だし、そして、ロゼと合わせると口の中でなんともクリーミーになり、美味しいこと、美味しいこと。

ロゼワインとモッツァレッラ、クセになりそうです。

La manifestazione organizzata dalla CUCINA&VINI, era davvero piacevole!
Bellissimi colori di Rose'; tenue, intenso, romantico, seducente e affascinante...
In piu' la mozzarella era squisita e ha mostrato un ottimo abbinamento con vino rosato.





Tenuta Serranova 2011 -Agricola Vallone

2012-06-23 15:58:16 | Puglia プーリア
”テヌータ・セッラノーヴァ2011” ヴァッローネ -プーリア州

ヴェッローネは個人的に好きなワイナリーである。
プーリアの歴史を作ったのはタウリーノだと思うが、ヴァッローネも数ページ以上はさいていると思う。
ただ、最近醸造家が変わっているので、この先はどうなるか。
モダンになりそうな予感がするが、だとするとちょっと悲しい。

その昔、ワインの勉強を始めた頃、よく行っていたエノテカで、勧められたのがグラッティッチャイアである。
いいからこれを飲んでみな、と言われた。
その頃は、ふ~ん、という感じでしかなかったが。
無知だったな〜、とその頃が懐かしい。

ヴァッローネの白。
品種はフィアーノ。
カンパーニャの3品種、フィアーノ、グレコ、ファランギーナの中で、個人的にフィアーノが一番好きである。

色は、割と濃いめ。
香りは強く、白いフルーツの熟した香りが広がり、スパイスと緑の香り、ミネラルを感じる。広がりがあり、甘さと硬さが交錯。
味は、ミネラルがたっぷり感じられ、塩味を感じる。ボディがあり、強さ、持続性もあり、よく出来ている。
しかし、やはり少しずつモダンになってきているような。。。
それはそれでいいとするが。。。(87点)

プーリアのワインについて自由に語れるようになった。
これからはESのジャンフランコ・フィーノ氏に期待したい。

Colore abbastanza carico, al naso intenso, frutta bianca matura, spezie, erbe aromatiche, minerale e ampio. In bocca decisamente minerale, sapido, caldo e buone intensita' e la PAI(87/100)


Invito al mondo dei vini naturali 3

2012-06-23 01:09:19 | イタリア・ワインABC
自然派ワインへのお誘い3

今現在、自然派ワインに興味がなくても、好きでも嫌いでも、ワインに興味を持ったら、出来るだけ早いうちに良い自然派ワインを飲んで欲しい。
最初は大きく戸惑うかもしれない。
色、にごった色、オレンジ色に近い白ワイン、薄い色の赤ワイン・・・
香りは、いつものフルーティーさがなく、アニマル、腐葉土、強さに欠けることもあるし、持続性に欠けることもある・・・
味も、インパクトがない、するっと入ってしまう、あの心地よいまろやかさを感じない、ボディに欠ける、持続性に欠ける・・・
などなど。

たとえ印象が悪くても、その印象を覚えておいて欲しい。
もしかしたら、将来その印象が変わるかもしれないし、変わらないかもしれない。
しかし、好みは変化する。

もし、将来自然派が好きになることがあったら、あの時はああ感じた、とその印象を思い出すのはとても楽しい。
そして、その変化を人に伝えて欲しい。

自然派ワインは体と心に優しい。
造ったワインのようなウソがない。

自然派ワインへのお誘い。

La cuddrireddra e le foglie alla mandorla

2012-06-22 22:00:16 | もろもろの食べ物
この前、シチリアのエトナのワイナリーVillagrandeを訪れたが、そこで売っているビスケットのあまりの美味しさには、小さな感動をしている。
何種類かあったが、うち2種を購入した。

一つは、la cuddrireddra。なんのこっちゃ、という名前である。
すぐに発音ができない。


スローフードのpresideioになっている。
揚げたビスケットなのだそうだが、重たくはなく、シナモンとほのかにワインの香りが漂い、美味しい。
そして、まるでUFO?という、面白い形をしている。



もう1種が、アーモンドの葉という名前のビスケット。
薄く焼いたビスケットにたっぷり、それは、たっぷりアーモンドが使ってある。



うーん。。。どちらもローマでは手に入らない(だろう)のが残念。。。。。

Ho acquistato due tipi di biscotti all'azienda Villagrande dell'Etna. Buonissimi tutti e due.
La cuddrireddra: presidio di Slowfood, biscotti fritti (non sembra), la forma particolare come l'UFO, con profumo di cannella e una nota leggera del vino bianco.
Le foglie alla mandorla: biscotti sottili con pieno di mandorle. Squisiti per chi ama le mandorle (come me).
Vendita a Roma ?? Fatemi sapere se qualcuno li vede.



Invito al mondo dei vini naturali 2

2012-06-22 07:48:11 | イタリア・ワインABC
自然派ワインへのお誘い2

自然派ワインは好みの差が激しい。
どんなに飲み込んでいる人でも好きではないという人はいる。

昔は、誰もが、自然というか素朴なワインを飲んでいたのに、新しいワインが生まれ、「これこそワイン」と言われ、「造ったワイン」を飲むようになり、それに慣れてしまうと、自然派のワインは本当のワインではないというイメージができてしまう。
これは悲しい。

もちろん自然派のワインがみんな美味しいわけではないが、とにかく優しい。
私は個人的にその優しさが好きである。
一口、口に含んだときの優しさ、それは、まろやかさとか、ボディの弱さとかではない。
もちろんアグレッジブな自然派ワインもあるが、それは本物ではないと思う。
また、優しさがインパクトの弱さになり、味の強さ、持続性に欠けるもののある。
そうなると評価が高くなることはないが、評価の高い、実に良くできた自然派も多い。

そういうワインを味わうときの至福の喜び。
この醍醐味を味わってしまうと、自然派ワインへの旅が始まる。
自然派ワインの旅が始まると、「造ったワイン」が飲めなくなる。
または、飲むときに、頭を切り替えないといけなくなる。
そう、自然派ワイン好きに、普通のワインを否定する人がいるがこれもいけないと思っている。
頭を切り替える。これが必要なのだと、個人的に思う。

つまり、普段は普通のワインを飲んでいる人に、逆に頭を切り替えて欲しいのである。
普通のワインを飲む時と同じ評価の仕方で飲まないで欲しいということである。
色がにごっているから悪いわけではない。
香りにフルーティーさが欠けるから悪いわけではない。
アニマルが出ているから悪いわけではない。
味のインパクトが弱いから悪いわけではない。
持続性がそれほどないから悪いわけではない。

ぜひ、頭を切り替えて、自然派ワインの優しさに触れて欲しい。

Eataly Roma aperto oggi

2012-06-21 18:56:06 | レストラン
ローマのイータリーが今日オープン

近くへ行く用事があったので寄ってみた。
早い午後の時間、空いている時間だが、まあまあの人が入っていた。

その昔、空港駅として造ったバカでかい建物。使ったのはわずか数年で、ずっと空き家になっていた。なんという無駄使い、と思ったものだ。
それがイータリーとしてよみがえった。
オープンが延び延びになり、本当は4月21日のローマの建国記念日の予定だったのが、3ヶ月延びたことになる。

4階建て、一番大きいイータリーだそうだが、しかし、トリノのリンゴットの最初のイータリーの印象より強烈ではなかった。
リンゴットは体育館のように広い、とにかくバカ広い、と思ったのだが、こちらは光が豊富に入る明るい印象、4階建てで高さもあるせいか、広いが、横にただ長いだけではないからかもしれない。

売っているものは、高級食材。
しかし、肉も魚も野菜も果物も売っているので、町中の高級食材店とは違うし、もちろんスーパーとも違う。
ところどころにレストランコーナーが設けてあり、オープンな雰囲気がいい。
これから利用できそうな感じ。

行きかたは、地下鉄だとpiramide駅で降りて、となりの国鉄のオスティエンセ駅へ行き、駅の地下道を突っ切る。
ちょっと距離はあるが、直結している。
国鉄のOstiense駅だとかなり近く、中心とは反対側の出口へ出れば目の前。

興味のある方はぜひお立ち寄りください。

Invito al mondo dei vini naturali 1

2012-06-21 12:24:08 | イタリア・ワインABC
自然派ワインへのお誘い 1


最近は自然派ワインが流行っている。
フランスでも、イタリアでも、そして日本でも、また、アメリカでも流行っている。
嬉しい限りである。
しかし、自然派ワインとは何か、どれが自然派のワインなのかと言うと、難しい話になってくる。
認定の団体がいくつかあり、認定されているものは当然自然派となるが、では、認定されていないものは自然派ではないかと言うと違う。
認定されているものでも、ちょっと怪しいというと失礼だが、そういう感じのものがあるし、昔から自然の造り方で造ることが当然であり、認定など関係ないという造り手も多い。

そして、一般に誤解され、意外と知られていないのは、自然派の基準は、ブドウの栽培に関してのみであるということである。
最近は、ワインの保存料として亜硫酸が添加されていることを知識として知っている人が増えているが、自然派であることと、亜硫酸の添加、使用は関係がないことは意外と知られていないというか、誤解されている。
つまり、畑でのブドウの栽培栽培が有機で、3年を経過すれば団体に申請ができるだけで、ワインの醸造時に亜
硫酸がされているか否かで自然派であるかを決めるわけではない。
だから、先に言ったように、ちょっと怪しい自然派ワインも出回ってしまうのである。
いくら畑が有機栽培でも、結構な量の亜硫酸を使用すれば、ちょっと悲しい自然派ワインになってしまう。

逆に、畑が有機栽培であることが当然の造り手は、そんなことをラベルに明記する必要もない、と思っているところも多く、人から聞かされないと自然派だとわからなくて、これも困る。


だから、ある意味、自然派ワインは、飲んでみて、人と話して、少しずつ知っていくしかないものだと思う。
では、そこまでしてどうして自然派にこだわるか、何も自然派でなくてもいいではないかと思うかもしれないが、自然派は、体に、そして、心に優しいのである。

続く

Collio Friulano 2011-Kitzmuller

2012-06-15 19:21:58 | Friuli フリウリ
”コッリオ・フィリウラーノ2011”キッツミュラー -フリウリ州

いつものセルジョのお店で、知らないワインが棚に並んでいた。
うーん、見たことのないラベルである。
シンプルなラベルから、もしかしたらビオかも?と思った。
セルジョに聞いてみると、自然派ではないという。
まだ若いワイナリーで、オーナーもまだ若く、少量生産とのこと。かなり古風な、昔からのトカイらしさが出ているという話で、まあ、とにかく飲んでみようということになった。
名前は、フリウリにしてはお隣のスロベニアっぽくはないし、ドイツ風。つまり、アルト・アディジェ風でかなり変わっている。

フリウラーノは、個人的に好きな品種である。
派手過ぎず、堅実、ミネラルたっぷりで、飲みがいがあるというのはちょっと当てはまらない表現かもしれないが、出しゃばり過ぎない存在感がある、と言った方がわかりやすいかもしれない。

すぐに、柑橘の香り。そして、たっぷりのミネラル。緑の香りもあるが、ミネラルに隠れる。
味は、ただ、ちょっと苦味がきつい。塩味もあるが、それが、ほろ苦さに隠れてしまうくらい。そして、柑橘と程よい酸味が口の中に残る。持続性はまずまず。数年置いておくともっと味と個性が出るかも?(81点)

Al naso in primo piano una bella frutta, agrumi e forte minerale ed in fine una leggera nota verde.
In bocca amarognolo, una bella sapidità insieme a nota agrumata rimane in bocca. Buona acidità e PAI leggermente corta(81/100)

Terre Silvate, Verdicchio dei Castelli di Jesi 2011-La Distesa

2012-06-12 19:01:01 | Marche, Umbriaマルケ、ウンブリア
"テッレ・シルヴァーテ、ヴェルディッキオ・デイ・カステッロ・ディイエージ2011”ラ・ディステーザ -マルケ州

少し前の試飲のメモから。個人的にローマ1だと思うエノテカ、ブルツォーニに行った時のこと。

再びブルツォーニ。
自然派ワインが中心なので、クセになる。。。

ヴェルディッキオにしては濃いめの色。
3種あったうちで、真ん中にあたるリゼルヴァを頼もうと思った。
暑くなってきて、白が美味しい季節になったので、どう?とお店の人に聞いたところ、一番下のクラスで十分とのこと。
飲んでみて、なるほど、納得。
クラスが上になると当然ボディが重たくなる。
これで、すでにかなりの色。正解だった、というより、もっと下のクラスがあればそれでもいいくらいのボディだった。
個人的に、ヴェルディッキオは好きな品種である。
リゼルヴァなど、どっしりしたタイプも好きだが、さっぱりしたタイプも好き。
香りは 割とニュートラルな感じで、白い花、よく塾した柑橘、ミネラルがたっぷり。
味は 自然派らしく一口目が優しい。そして酸。ボディはあるのだが、どんと重たくはない。そして若干硬めのミネラル。持続性はそれほどあるわけではないが、自然派好きには良いと思う。(83点)

Terre Silvate, Verdicchio dei Castelli di Jesi 2011 -La Distesa
All’Enoteca Bulzoni a Roma.
Colore intense. I sentori un po’ tenui; fiori bianchi, agrumi maturi, spicca minerale. All’impatto generoso poi evidente freschezza, discreta PAI(83/100)

3 vini (2 bianchi e 1 rosso) di Barone di Villagrande

2012-06-12 01:56:31 | Sicilia シチリア
バローネ・ディ・ヴィッラグランデ 3種 -シチリア州
Etna Bianco Superiore 2011
Fiore 2010
Sciara 2008

やっと少し元気になってきました。
訪問したワイナリーの対応があまりに感じ良かったのもあります。
この前の試飲の後の腹痛、胃痛、吐き気のトラウマがあったのですが、何とか食べられました。美味しくワインも飲めました。良かった~!
そこで、久しぶりにテイスティング。

白2種、赤2種、デザートワイン1種のうち、メモしたのは白2種と赤1種。

Etna Bianco Superiore 2011
品種はカリカンテ100%。
色は麦わら色で、輝きがある。
香りは洋梨、マルメロ、エニシダなどの黄色い花の香り(畑の周りにはエニシダがいっぱい)、ニワトコの香りが少し、そして、ほんのり緑の香り、ミネラルたっぷり。ちょっと塩辛いかな、ちょっと苦味があるかな、と思わせるくらい。
味は、予想通り塩辛い。でも、この塩辛だが、暑い日、地元の料理にとてもよく合う。そしてゆっくり酸味が出てくる。
ややアルコールが残る感じがあるが、持続性はまずまず。
冷やして飲むのに、ちょうど良い。(84点)


Fiore 2010
品種はカリカンテ90%に、シャルドネを10%混ぜている。
黄金色に近い。
緑の香り、緑のりんごの香りが一瞬感じられ、とてもエレガントな印象。そして、スパイス、ミネラル、香草、ニワトコ、黄色の花、ミントなど、良い複雑性が出ている。樽を使っているが、香りがエレガントな印象なせいか、前面に樽香が出て邪魔をする感じではない。ただし、じわじわっと、温度が温まるのと一緒に出てくる。
味の方は樽をすぐに感じる。ボディがあり、甘くて柔らかい口当たり。酸とのバランスがよく、持続性も良く、とても心地良い印象。(88点)


Sciara 2008
品種はメルローが中心で、80%、残りはネレッロ。
濃いめのルビー色。
香りは、ミネラルが豊富で、鉄、血などの香り。もちろん、フルーツ、バルサム臭、リコリース、スターアニス、葉巻タバコなどの香りもある。若いのに、落ち着いた香り。
味は、タンニンがやや渋い。持続性はまずまずで、コショウ、バルサム臭、革など、スパイスの香りが後味に残る。(86点)


Etna Bianco Superiore 2011
Carricante in purezza. Paglierino. Pera, mela cotogna, ginestra, sambuca, un tocco verde e minerale. Al palate piacevole sapidita’ e discreta PAI(84/100)
Fiore 2010
Carricante 90% e Chardonnay 10%. Tendente a dorato. Elegante con i sentori verdi, speziatura, erbe aromatic, sambuca, fiori gialli, menta, ampio bagaglio olfattivo. In bocca si nota subito legno, morbido, ottimo equilibrio con la freschezza. Molto piacevole(88/100)
Sciara 2008
Principalmente Merlot e il resto Nerello. Rubino. Pienamente minerale, ferro, sangue, furutta matura, nota balsamica, liquirizia, anice stellato, cigaro, buona complessita’. In bocca una leggera astringenza dei tannini, discrete PAI, rimane speziatura al retrogusto(86/100)


Barone di Villagrande

2012-06-12 01:05:52 | Sicilia シチリア
バローネ・ディ・ヴィッラグランデ -シチリア州

シチリアで訪れたエトナのワイナリー。
カターニャから入り、車で1時間弱。
エトナ山、標高700mのミロという町にある。
山の東側の斜面に面しているので、海まで一面に見渡せる景色がそれはきれい。

ワイナリーの創設はなんと1727年。半端じゃない歴史を持つ。
そして、1980年に現在のカンティーナを造った時に、画期的なことをあした、と言う。
それは、それまで白ぶどうと黒ぶどうを混ぜて一つのワインを造るのが当たり前だったのを、白ワインと赤ワインの醸造に分けたと。
今では考えられない話。。。


味のある建物、ゆったりした空間、美味しい空気、加えてみんな感じが良く、非常に良い訪問だった。
小さな、まだ米粒にもなっていない大きさの実を付けた可愛いぶどうの房、ちょっとモダンなデザインの畑、房、葉っぱがバランス良く、健康に、すくすくと育っている。
栽培品種は4種。白のほとんどはカリカンテで、僅かシャルドネを植えている。黒ぶどうは、ほとんどがネレッロで、一部、メルローがある。1989年からecocertの認可をとっている昔からの自然派。
歴史的な大きな樽。この辺りは栗の木の森があり、栗の木で造られている。そして、ネレッロが栗の木ととても相性が良いと言う。こういうところ、自然はうまくできているなぁ、と思う。

大変美味しい昼食を振る舞って頂いた。
景色をつまみに、そして、何種類もの前菜、パスタ、シンプルながら素材の良いメイン、豊富な付け合わせ、そしてデザート、カフェ。
ワインはどんどん開けてくれる。
デザートワインも含めて、全部で5種。
そして、みんなにこやかに対応してくれて、とても気持ちの良い訪問だった。
ぜひぜひまた来たい、と思えるほど、本当にみんなの対応が素敵だったのである。

試飲は続きで。

Ho visitato l'azienda vinicola Barone di Villagrande sull'Etna a 700 m s.l.m..
L'azienda fondata nel 1727(!!), e' storica, produce dei vini bianchi, rossi e rosati con principalente i vitigni autoctoni della zona; carricante e nerello.
Ci ha condotto l’intera visita il sig. Marco , la decima (!) generazione della famiglia.
Bellissimo panorama, ottima accoglienza, un pranzo piu' che genuino, abbiamo trascorso una piacevolissima giornata.


4 vini bianchi francesi

2012-06-09 13:14:49 | vini stranieri イタリア外のワイン
久々の試飲会 -フランス白ワイン4種

忙しいのと、まだ本調子でないのと、ワイン、お酒は飲むけれど、試飲はする気になれない。
いつもなら、頭の中をぐるぐる香りやら点数やらが回っているのに、まだそこまでする気力がない。
でも、あともう少し。

明日はシチリアはエトナのワイナリーを訪ねるので、調子が取り戻せるようになるかも。

久々の試飲会は、友人のお誘いで、Angolo Divinoでのもの。
経営者のMassimo氏と昔からの知り合いCristiznoによるフランス白ワイン巡りでした。
ボルドー、シャブリ、ローダノ、アルザスからそれぞれ1種。
全部白。
そして、2000年、2004年と、かなり年を経たものばかり。
新しいものはともかく、フランスの年を経たものは、それも白は飲む機会が少ないのでうれしい。

CHATEAU LA LOUVIERE 2000


CHABLIS GRAND CRU VAUDESIR LA CHABLISIENNE 2004


HERMITAGE CHANTEUSE ALOUTTE CHAPOUTIER 2000


PINOT GRIS VENDAGES TARDIVES HERRENWEG ZIND- HUMBRECHT 2004


個人的にはビオディナミのエルミタージュとアルザスが好みでした。
特に、アルザスの酸味と甘味のバランスの良さ、イタリアのデザートワインはどうしてああも甘いのか・・・と嘆きたくなる1本でした。

Vini veri, vini costruiti e vini falsi

2012-06-04 23:50:38 | もろもろ、つれづれ
本当のワイン、作ったワイン、偽物のワイン

心を込めてワインを作る人たちがいる。
自分たちで畑を耕し、最も良い状態でワインを作ろうと心がける。
評価なんてどうでもいい。
美味しいと思って飲んでくれる人がいればいい。
ワインは心の友。
ワインと共に泣いて笑って、人生を語り合う。
彼らの作るワインは、暖かくて優しい。

売るためだけのワインを作ろうとする人がいる。
大きな工場で、ガラス瓶が次から次へと移動する。
しかし、みんなが上等なワインを飲むわけではない。
高いワインを買えない人もいる。
彼らの作るワインは、語りかけてくれることはないが、品質は安定している。
テーブルの良い友とはなりえる。

見せかけのワインを作る人がいる。
心を込めて作っているように見せかけて、実は、自分の利益しか考えていない。
自分で畑を耕しているように見せかけているが、畑を歩くことはめったにない。
自分でワインを作っているように見せかけているが、ワインのことを聞いても満足に答えられない。
そんな奴らは、評価は気にしていないと言いながら、やはり気にしている。
評価されればもっと売れる。
もっと売れれば値段も上げられる。
作っている人と同じで、見せかけだけのワインである。