在イタリア、ソムリエワインノートとイタリア映画評論、他つれづれ appunti di degustazione

ソムリエ 20年、イタリアワインのテイスティングノートと、なぜか突然のイタリア映画評論、日本酒、日本茶、突然アートも

Terre Silvate, Verdicchio dei Castelli di Jesi 2011-La Distesa

2012-06-12 19:01:01 | Marche, Umbriaマルケ、ウンブリア
"テッレ・シルヴァーテ、ヴェルディッキオ・デイ・カステッロ・ディイエージ2011”ラ・ディステーザ -マルケ州

少し前の試飲のメモから。個人的にローマ1だと思うエノテカ、ブルツォーニに行った時のこと。

再びブルツォーニ。
自然派ワインが中心なので、クセになる。。。

ヴェルディッキオにしては濃いめの色。
3種あったうちで、真ん中にあたるリゼルヴァを頼もうと思った。
暑くなってきて、白が美味しい季節になったので、どう?とお店の人に聞いたところ、一番下のクラスで十分とのこと。
飲んでみて、なるほど、納得。
クラスが上になると当然ボディが重たくなる。
これで、すでにかなりの色。正解だった、というより、もっと下のクラスがあればそれでもいいくらいのボディだった。
個人的に、ヴェルディッキオは好きな品種である。
リゼルヴァなど、どっしりしたタイプも好きだが、さっぱりしたタイプも好き。
香りは 割とニュートラルな感じで、白い花、よく塾した柑橘、ミネラルがたっぷり。
味は 自然派らしく一口目が優しい。そして酸。ボディはあるのだが、どんと重たくはない。そして若干硬めのミネラル。持続性はそれほどあるわけではないが、自然派好きには良いと思う。(83点)

Terre Silvate, Verdicchio dei Castelli di Jesi 2011 -La Distesa
All’Enoteca Bulzoni a Roma.
Colore intense. I sentori un po’ tenui; fiori bianchi, agrumi maturi, spicca minerale. All’impatto generoso poi evidente freschezza, discreta PAI(83/100)

3 vini (2 bianchi e 1 rosso) di Barone di Villagrande

2012-06-12 01:56:31 | Sicilia シチリア
バローネ・ディ・ヴィッラグランデ 3種 -シチリア州
Etna Bianco Superiore 2011
Fiore 2010
Sciara 2008

やっと少し元気になってきました。
訪問したワイナリーの対応があまりに感じ良かったのもあります。
この前の試飲の後の腹痛、胃痛、吐き気のトラウマがあったのですが、何とか食べられました。美味しくワインも飲めました。良かった~!
そこで、久しぶりにテイスティング。

白2種、赤2種、デザートワイン1種のうち、メモしたのは白2種と赤1種。

Etna Bianco Superiore 2011
品種はカリカンテ100%。
色は麦わら色で、輝きがある。
香りは洋梨、マルメロ、エニシダなどの黄色い花の香り(畑の周りにはエニシダがいっぱい)、ニワトコの香りが少し、そして、ほんのり緑の香り、ミネラルたっぷり。ちょっと塩辛いかな、ちょっと苦味があるかな、と思わせるくらい。
味は、予想通り塩辛い。でも、この塩辛だが、暑い日、地元の料理にとてもよく合う。そしてゆっくり酸味が出てくる。
ややアルコールが残る感じがあるが、持続性はまずまず。
冷やして飲むのに、ちょうど良い。(84点)


Fiore 2010
品種はカリカンテ90%に、シャルドネを10%混ぜている。
黄金色に近い。
緑の香り、緑のりんごの香りが一瞬感じられ、とてもエレガントな印象。そして、スパイス、ミネラル、香草、ニワトコ、黄色の花、ミントなど、良い複雑性が出ている。樽を使っているが、香りがエレガントな印象なせいか、前面に樽香が出て邪魔をする感じではない。ただし、じわじわっと、温度が温まるのと一緒に出てくる。
味の方は樽をすぐに感じる。ボディがあり、甘くて柔らかい口当たり。酸とのバランスがよく、持続性も良く、とても心地良い印象。(88点)


Sciara 2008
品種はメルローが中心で、80%、残りはネレッロ。
濃いめのルビー色。
香りは、ミネラルが豊富で、鉄、血などの香り。もちろん、フルーツ、バルサム臭、リコリース、スターアニス、葉巻タバコなどの香りもある。若いのに、落ち着いた香り。
味は、タンニンがやや渋い。持続性はまずまずで、コショウ、バルサム臭、革など、スパイスの香りが後味に残る。(86点)


Etna Bianco Superiore 2011
Carricante in purezza. Paglierino. Pera, mela cotogna, ginestra, sambuca, un tocco verde e minerale. Al palate piacevole sapidita’ e discreta PAI(84/100)
Fiore 2010
Carricante 90% e Chardonnay 10%. Tendente a dorato. Elegante con i sentori verdi, speziatura, erbe aromatic, sambuca, fiori gialli, menta, ampio bagaglio olfattivo. In bocca si nota subito legno, morbido, ottimo equilibrio con la freschezza. Molto piacevole(88/100)
Sciara 2008
Principalmente Merlot e il resto Nerello. Rubino. Pienamente minerale, ferro, sangue, furutta matura, nota balsamica, liquirizia, anice stellato, cigaro, buona complessita’. In bocca una leggera astringenza dei tannini, discrete PAI, rimane speziatura al retrogusto(86/100)


Barone di Villagrande

2012-06-12 01:05:52 | Sicilia シチリア
バローネ・ディ・ヴィッラグランデ -シチリア州

シチリアで訪れたエトナのワイナリー。
カターニャから入り、車で1時間弱。
エトナ山、標高700mのミロという町にある。
山の東側の斜面に面しているので、海まで一面に見渡せる景色がそれはきれい。

ワイナリーの創設はなんと1727年。半端じゃない歴史を持つ。
そして、1980年に現在のカンティーナを造った時に、画期的なことをあした、と言う。
それは、それまで白ぶどうと黒ぶどうを混ぜて一つのワインを造るのが当たり前だったのを、白ワインと赤ワインの醸造に分けたと。
今では考えられない話。。。


味のある建物、ゆったりした空間、美味しい空気、加えてみんな感じが良く、非常に良い訪問だった。
小さな、まだ米粒にもなっていない大きさの実を付けた可愛いぶどうの房、ちょっとモダンなデザインの畑、房、葉っぱがバランス良く、健康に、すくすくと育っている。
栽培品種は4種。白のほとんどはカリカンテで、僅かシャルドネを植えている。黒ぶどうは、ほとんどがネレッロで、一部、メルローがある。1989年からecocertの認可をとっている昔からの自然派。
歴史的な大きな樽。この辺りは栗の木の森があり、栗の木で造られている。そして、ネレッロが栗の木ととても相性が良いと言う。こういうところ、自然はうまくできているなぁ、と思う。

大変美味しい昼食を振る舞って頂いた。
景色をつまみに、そして、何種類もの前菜、パスタ、シンプルながら素材の良いメイン、豊富な付け合わせ、そしてデザート、カフェ。
ワインはどんどん開けてくれる。
デザートワインも含めて、全部で5種。
そして、みんなにこやかに対応してくれて、とても気持ちの良い訪問だった。
ぜひぜひまた来たい、と思えるほど、本当にみんなの対応が素敵だったのである。

試飲は続きで。

Ho visitato l'azienda vinicola Barone di Villagrande sull'Etna a 700 m s.l.m..
L'azienda fondata nel 1727(!!), e' storica, produce dei vini bianchi, rossi e rosati con principalente i vitigni autoctoni della zona; carricante e nerello.
Ci ha condotto l’intera visita il sig. Marco , la decima (!) generazione della famiglia.
Bellissimo panorama, ottima accoglienza, un pranzo piu' che genuino, abbiamo trascorso una piacevolissima giornata.