urt's nest

ミステリとかロックとかお笑いとかサッカーのこと。

畠中恵『しゃばけ』新潮文庫

2005年12月10日 | reading
ネタバレ注意。 やっぱり俺時代小説はちょっと体質的に合わないかも。全然硬くない、むしろ柔らかい文章だと思うけど、読み難くてしょうがなかった。単に作家との相性の問題かもしれないけど。 主人公の若旦那のおっとりした性格が基調となって、また妖たちの愛嬌も相俟って、血腥い事件が扱われていながら、独特ののほほんとした世界観が構築されていますな。見所はそのあたりなのかも。 と言うのは、プロット的にちょっと瑕 . . . 本文を読む

アニメ『ハチミツとクローバー④』

2005年12月09日 | movie
なんかこのカテゴリはほとんどハチクロのDVDのためのものになってきましたな。まあいいけど。 しかし夜に中華食うシーンは上手すぎるね。あゆと森田の関係性が凄く好き。間違ってもくっつかないだろうがな。 あとはクリスマスの回か。竹本がいい表情するんだコレ。あと全編通してのことでもありますが、はぐは正直原作より魅力的だと思う。動きと声がキャラの立体化に貢献している好例だと思います。 あと…森田「ゴム人間! . . . 本文を読む

古川日出男『ロックンロール七部作』集英社

2005年12月09日 | reading
ネタバレ一応注意。 《だから、この物語は彼らに敬意を表して、シベリアを起点に流転(ロール)する。ただし、安っぽい海賊盤さながら、しばしば針飛びを起こし、光に透かすと誰かの肋骨が浮かびあがる、そんなめちゃめちゃな語り口で。/そう、今から透けるのは歴史だ。》(99p) 七大陸をロールする、ロックの二十世紀史。『ベルカ』における犬をロックに置き換えたイメージですね。いきなりエピグラフが「ワールズエン . . . 本文を読む

久保帯人『BLEACH⑳』集英社ジャンプコミックス

2005年12月09日 | comic
表紙の市丸の凶悪な御面相と、終盤で乱菊を振り返った時の表情のギャップ。こういうところにこの作家の漫画センスを感じます。 本誌で既に読んでいるので今更ですが、この展開はやはり衝撃的だよな。浮竹との会話からの見開きもかっこよかったし、藍染はいい造型のキャラです。しかし「完全催眠」とやらがあまりにご都合主義的だし、真相をひたすら説明する台詞が長すぎるなど、プロットの不備が目立ってしまっていますね。長い説 . . . 本文を読む

うすた京介『ピューと吹く!ジャガー⑩』集英社ジャンプコミックス

2005年12月05日 | comic
待望の最新刊ですが。 ちょっと不満なのは、結局既存のキャラを転がすだけになってて、新しい試みがあまり見られないことですね。間池瑠ネタがかぶってたりするのはその典型だけど、196笛のオチは素敵だと思いました。 その意味で良かったのは215笛。確かに今思い返すと、あの光景って気持ち悪いわな…。表題作にもなってるのは自信作だからでしょうな。 あとは199笛の見開きがダイナミックだった。大(見開き)から小 . . . 本文を読む

森博嗣『100人の森博嗣』ダ・ヴィンチブックス

2005年12月05日 | reading
ネタバレとかはない、多分。 雑文集。『森博嗣のミステリィ工作室』の続編という位置付けでしょうか。どうせなら講談社文庫に入れて欲しかったところですが、メディアファクトリーがハングリーです。 あとがきがやっぱり面白いですね。《森自身が、本格ミステリィが大好きで、その方面の可能性を自分なりに模索してみたい、という個人的欲求があった》(15-16p)と『黒猫の三角』について述べた部分、彼がこれだけストレ . . . 本文を読む

村山文夫『スーパーさぶっ!!劇場 ジーコジャパン激闘編』NSKMOOK

2005年12月05日 | comic
基本的にはマガジン派なのですが、ダイジェストのこの4コマだけは立ち読みしてます。《「ソ…ソ…ソントス」「そうだね、そこは不動だよね」》(85p)は店先で大爆笑したなあ…。 ということで単行本になりましたよ、と。願わくば全作品を収録して欲しかったところでしたが、まあ好評なら新たに編まれることもあるでしょう。 ハラヒロミの「いい時間帯」とか、フクダの「負けないよ」とか、人間力とか、ロベカルの造型(サッ . . . 本文を読む

大塚英志/衣谷遊『リヴァイアサン⑫』電撃コミックス

2005年12月04日 | comic
完結しました。 うーん、ここ数巻ぐらいワケ分からんくなってきたな、とは思ってたけど、結局分からない、というか楽しめないまま終わってしまったな、という印象。序盤の多国籍伝奇展開はもの凄く面白かったんだけどなあ…。まあサイコよりはなんぼかマシだったけど。あっちは破綻という言葉でも表せないなんかモノスゴイことになってるよね。 現実の要素(ブッシュとかライスとか。この巻では関東大震災時の虐殺事件とか、酒鬼 . . . 本文を読む

THE BACK HORN "冬の東名阪ツアー~ディストーション注意報~"

2005年12月04日 | live
2005.12.4@名古屋クラブダイアモンドホール 前に来たのがいつだったか思い出せないくらい久々のダイアモンドホール。 満杯。大盛り上がり。 バックホーン…高校の頃から聴いてて、埋まりきらないクアトロでずっと最前線でモッシュしてたから、一つのバンドが大きく成長した様を実感して感慨がありました。年齢層若く、ライヴ慣れしてないと見受けられるお客さんもいて、バンドが急速にリスナを獲得している様子 . . . 本文を読む

山田風太郎『厨子家の悪霊』ハルキ文庫

2005年12月02日 | reading
ネタバレ一応注意。 忙しくてレヴューの時系列が合っていません。一週間前ぐらいに読んだ本です。思い出しながら…。 予想以上に「本格」な作品集でした。「天誅」のあまりにもバカすぎるプロットとか、アイデア・プロットに優れ、独特の雰囲気と相俟って非常にオリジナルな本格として成立しています。表題作のどんでん返しの連鎖などもラディカル。ただ色々な制約(枚数とか)が影響しているのかもしれませんが、本格として . . . 本文を読む

plane/Bacon/東京60WATTS/RIDEonBABY/セカンドスロー

2005年12月02日 | live
2005.12.1@名古屋ell.FITS ALL 最近イベントが多いな…ワンマンが好きなのだけど。 ということで60WATTS目当て。一番動員持ってるバンドがしょっぱなはないであろうということで、ちょっと遅刻してしまいました。 ①RIDEonBABY 遅刻して入ったら既に終盤。スーツ姿の4ピースでした。聴いていないのでノーコメント。まあ二曲ぐらい聴いた感じでは、遅刻したことを後悔するものでも . . . 本文を読む

村枝賢一『俺たちのフィールド④』小学館文庫

2005年12月01日 | comic
なんだかんだと文句を言いながら読んでいますが、ここにきて確かに面白くはなってきている。ダミアンかっこいいし(ただあまりにもステレオタイプなドラマの背負わせ方はどうかと思ったが)。「腕の使い方」の話など、それなりにサッカーを描き始めたかな、という印象。四軍の試合ではチームプレーも見えましたが、屋敷という選手にリアリティゼロ。「ハーフだからヘディングが得意」とか、「日本人独特のボールテクニックがカネに . . . 本文を読む

ひぐちアサ『おおきく振りかぶって⑤』講談社アフタヌーンKC

2005年12月01日 | comic
あー。正直めちゃくちゃおもしれー。 回、カウント、打順、塁上のランナー、そして勿論投手と打者。あらゆる要素、状況での読みとリードと心理戦。野球というスポーツをここまで戦略的深みを持って描いた例は他にないのでは。女性作家らしいやわらかいタッチ(絵に限らず)だけど、中身は相当ハードな本格派。田島に連続三振させたり、安易に「天才」を造型しないとこも好ましいよ(その後のモーション盗むシーンがなおさら燃える . . . 本文を読む

note "バンドバトン"

2005年12月01日 | other
雨上がりとハイウェイのkyokoさんからいただきましたよ、バンドバトン。 質問に多少意味不明な箇所がありますが(笑)、せっかくのご指名でもありますし、喜んで書かせていただきますです。 eastern youth…だとまた面白くないので、SPARTA LOCALSで書きます。 1.好きなメンバー2人 これこれ。意味分からんぞ二人って。 そうだなあコウセイと…難しいけど光広で。多分日本で一番リスナ . . . 本文を読む