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ミステリとかロックとかお笑いとかサッカーのこと。

大塚英志/衣谷遊『リヴァイアサン⑫』電撃コミックス

2005年12月04日 | comic
完結しました。
うーん、ここ数巻ぐらいワケ分からんくなってきたな、とは思ってたけど、結局分からない、というか楽しめないまま終わってしまったな、という印象。序盤の多国籍伝奇展開はもの凄く面白かったんだけどなあ…。まあサイコよりはなんぼかマシだったけど。あっちは破綻という言葉でも表せないなんかモノスゴイことになってるよね。
現実の要素(ブッシュとかライスとか。この巻では関東大震災時の虐殺事件とか、酒鬼薔薇事件とか)取り入れたりしてて、そのチープさは狙ってやってるんだろうけど(「消費される物語」ってやつね)、俺には効果的とは思えなかったなあ…。惜しかった。まあ大塚作品は序盤を楽しもうということで。ぶっちゃけ浦沢直樹もそうです。

4840232539リヴァイアサン 12 (12)
大塚 英志 衣谷 遊

メディアワークス 2005-11
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4 コメント

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INOUE (Unknown)
2005-12-06 12:31:21
”みんな仲良くしましょう。悪いのはアメリカだ。”

って内容だったね。バカみたいな話だな。でも、もっとバカみたいなのは、自分とは相容れない価値を笑いながら排除できる精神を持った人間が現実に力を持ってその力を行使している点だね。

現実の事件をマンガという媒体で語るというのは、どちらにとっても単なる矮小化にしかならないのだな、と思いました。



でもまさか、12巻で終わるとは。11巻ってそんなに盛り上がってたっけ?
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Unknown (urt)
2005-12-06 19:08:15
確かにちょっと早かったすね。なんだか変な空気になってた気はしますが。

矮小化しようと思ってやってるんだと思うんすけどね。天然だったりして。
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INOUE (Unknown)
2005-12-08 18:16:39
もし天然なんだとしたら、僕はもう大塚英志は読みませんよ。私のお好みは”一歩引いた観点を持っている(いそうな)人”なのですから。

しかしまぁ、矮小化することによって一体何を狙っているんでしょうかね?
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Unknown (urt)
2005-12-09 01:16:53
物語は消費されるべきだ、みたいなことをよく言いますよね。現実を取り込むのはそういう意識があるからなんだと思うんですが。現実の矮小化、というかそれを描くことは手段であって目的ではない、みたいな。まあ評論とか読んでないので判然としたことは言えませんが。
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