映画『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』

非常に陳腐な比喩で申し訳ないのだが、一枚のロック・アルバムのような作品だと思った。

王道グラムロックやカントリー調の軽快なナンバー、壮大なロック・バラードまで、繰り出される楽曲はどれもこれも非常にかっこよろしい。そしてその流れのなかから浮かび上がる、ヘドウィグのグラマラスな人生。「ヘドウィグ」という人物を主人公にした、コンセプト・ロック・アルバム・ムーヴィー。

音楽だけではなく、余計なセンチメントのないスピーディな展開、洒落た台詞、寓話を織り込んだ構成も完璧だと思います。もっとアングラで、ドラッグなんかも絡んでグダグダになるのかと思ってたら、隙のない非常にいい映画だった。したらもともと有名な舞台作品なんだね…製作も『ボーイズ・ドント・クライ』なんかの人だし。
スタッフクレジットに向けて拍手してしまった。

コーラスの男、声高いなーと思ってたら女優じゃん！　すげえ。

ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ ジョン・キャメロン・ミッチェル スティーヴン・トラスク ミリアム・ショア エスピーオー 2002-09-06 売り上げランキング : 1,547 Amazonで詳しく見る by G-Tools