ネタバレ注意。
なんかね、もうトリックとかこれだったらむしろ邪魔だと思ってしまうわけですよ。かと云ってじゃあ何で読ませるのか、あるいはなんで俺は読んでるのか。読後感はなんとも不可思議なものでした。森節を定期的に摂取しないと関節の働きがおかしくなってしまうのかもしれません(にこにこ)。ウォーカロンか。
『θ』が珍しく良かったので、今回は十中八九ミステリとして評価しうる作品じゃねぇだろうな、と思いながら実は期待していたわけですが、案の定でしたね。まあ別に否定はしてませんよ。そういうもんだと思って読んでますから。ペンの話って説明された? 俺が頭悪いだけ?
赤柳の正体も海月の正体もまったく分からないし、背景に示唆される存在も、犀川と萌絵の明言されない関係性も、どうにも消化不良の焦らしプレイ。Sだな森センセイは。
「異界」に関しては某作品とかぶるなあと思いつつエレベータを第一候補として考えていたので、「エレベータのボタンには《異》って書いてあるんです」には笑いました。俺は結構加部谷さんが好きです。
作品の評価はC。
なんかね、もうトリックとかこれだったらむしろ邪魔だと思ってしまうわけですよ。かと云ってじゃあ何で読ませるのか、あるいはなんで俺は読んでるのか。読後感はなんとも不可思議なものでした。森節を定期的に摂取しないと関節の働きがおかしくなってしまうのかもしれません(にこにこ)。ウォーカロンか。
『θ』が珍しく良かったので、今回は十中八九ミステリとして評価しうる作品じゃねぇだろうな、と思いながら実は期待していたわけですが、案の定でしたね。まあ別に否定はしてませんよ。そういうもんだと思って読んでますから。ペンの話って説明された? 俺が頭悪いだけ?
赤柳の正体も海月の正体もまったく分からないし、背景に示唆される存在も、犀川と萌絵の明言されない関係性も、どうにも消化不良の焦らしプレイ。Sだな森センセイは。
「異界」に関しては某作品とかぶるなあと思いつつエレベータを第一候補として考えていたので、「エレベータのボタンには《異》って書いてあるんです」には笑いました。俺は結構加部谷さんが好きです。
作品の評価はC。
τになるまで待って 森 博嗣 講談社 2005-09-06 売り上げランキング : 50 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
アンチミステリの最終形だね。つまり、犯人を明らかにしない。まぁ、今回の場合、犯人を絞るための手がかりがないからしょうがないか。要するに「後は警察の仕事だ」ということでしょう。
いかにあの状況がメカニカルに説明できるか、にのみハイライトが置かれているので、ミステリとしては片手落ち。探偵役が科学者である限り、動機理解の不可能性を主張するのは、まぁ当たり前だね。
今回の事件の場合、普通のミステリなら動機の線から犯人を辿ろうとするよねぇ。犯人は中に入ってないんだから。
本格ミステリはトリックメインだと解釈すれば、むしろ究極にシンプライズしたミステリだって気もします。
あの状況下で論理的で魅力的な犯人を描くのは難しかしいでしょうし(あんなシチュエーションで殺す必然性がまず不明)。
ただペンの謎の放置は「笑わない数学者」内のクイズより酷いですね。
気になる…(映像機器では説明つかないんですよね?)。
あと、まだ一段組のノベルズに慣れません。
早く二段に戻して欲しいです…。
シンプルっつーか矮…いや、なんでも。やはり動機からのアプローチがないので、ミステリとして拡散してしまうんですよね。密室が拡散するのと同時に。もはや犯人誰でも等価ですからね。やはり密室の解決こそシンプルであっても、非常にアンチ的で異形だと思います。しかしシリーズ通しての大オチで引っくり返されたりしてね…。
ペンはやっぱり完全スルーな気が。これも引っくり返されたりしてね…それとも「はい? 書かないと分からないのですか?(にこにこ)」ってことかな…。
二段でも定価変わらんだろうな。個人的には一段は読みやすいですが。
ペンは、物理的な問題としてならどうとでもなるんではないでしょうか。
むしろ、異世界トリックのほうが突っ込みどころが。ヒンジのディテールとか見れば分かりそうな・・・・・。
異世界トリックが明かされた時、恐ろしいぐらいに感情の平坦な自分に驚きました。
ただ森作品が動機を重視しないのはもともとですから、あんまり期待はしてませんけど。
犯人については次回にひっぱるとか、シリーズ通しての仕掛けになってるとか、そういうことを期待するのは私が森中毒だからでしょうか…。
森先生は意外に読者の要望に応える姿勢の方ですし。
Gシリーズは今のところ派手さが無いというか、すっきりしないというか、トリックに奥深さが無いのが気になります。
加部谷さん達新メンバーにいまいち乗り切れなくて(若しくは不評で)S&Mを出してきざるを得なくなったって感じもしますし(とうとう海月くんが推理せずに犀川先生がしちゃうとは…)、なんだかなぁ。
赤柳探偵やメイド(?)さんについてもあちこちで色々な憶測が飛び交ってますね(赤柳=小鳥遊くん、とか)。
そういう方向でしか楽しめないのは不満ですけど、とりあえず猛烈に大オチを期待します。
僕は正直森作品にミステリとしての完成度なり強度なりを求めなくなってしまっているので、気長にいい作品が出てくるのを待つ体勢(耐性)は十分ですが。シータみたいなね。そんで大オチである程度驚かせてくれたら万々歳だなあ。
>「アンチミステリの最終形」たるものはもっと絢爛豪華であるべきだと思いますが。
え~と。この文章が指示している対象はもちろんアレのことなんですよね。というか指示対象は一個しか思いつかん。
ペン…まったく、こうやって枝葉の部分に振り回されながら十作読まされるのでしょうね。