安倍内閣が今国会で成立をねらっている教育基本法「改正」法案に対し、全国の弁護士会が続々と反対を表明しています。
九月十五日に日本弁護士連合会が「改正」法案反対の意見書を出したほか、二十三日までに、全国五十二の弁護士会のうち過半数の二十七弁護士会が反対・廃案や「慎重であるべき」との意見書や会長声明を発表していることが、本紙の調査でわかりました。
現在検討中の弁護士会もあり、今後さらに増える見込みです。北海道弁護士会連合会は、定期大会で反対を決議しています。
「検証が不十分」「愛国心」に危ぐ
どの弁護士会も「教育の憲法」といわれる教育基本法を全面改定するには、検証が不十分だと指摘しています。
「法案を対象にした委員会における審議のみでは、広範かつ総合的な調査研究討議を行うには不十分である」(日本弁護士連合会)。
「法改正の必要性が何ら示されず、国民的議論を欠いたまま、拙速な審議を行えば、国家百年の計といわれる教育を根本において誤らせることになりかねない」(札幌弁護士会)
また、「愛国心」については、「これを法律で強制する場合には、現行憲法及び現行教育基本法の最も基本的な価値である『個人の尊厳』への介入、『思想良心の自由』(憲法第一九条)の侵害となるおそれが強い」(福井弁護士会)と危ぐしています。
島根県弁護士会は声明で、「日本において教育を受けている外国人の子どもの思想・良心の自由を侵害し、多民族・多文化共生の教育という世界潮流に逆行するおそれもある」と指摘しています。
現行法第一〇条は、戦前の教育が、過度に国家統制され、軍国主義一色に染め上げられていった歴史的教訓に立って設けられたものです。
東京弁護士会は、「改正」法案が現行法一〇条を変更することで、「国家が法律により教育に介入し、統制することができる根拠を設けるものとなっている」と指摘。
また、「権力機構が教育に不当に介入を抑止する必要性と重要性は、今日においても全く失われていない」(鹿児島県弁護士会)としています。
教育は国民の財産/強行は許されない
教育基本法全国ネットワーク事務局長・山田功さんの話 教育基本法は、憲法が保障する教育への権利実現の根本法規です。これに対して、全国の過半数の弁護士会から、教育基本法の「改正」に反対する会長声明などが出されたことは重大です。教育は国民の共有の財産で、この問題を各界の合意なしに与党の独断で「改正」を強行することは絶対にあってはなりません。
(出所:日本共産党ホームページ、2006年10月24日(火)「しんぶん赤旗」)
九月十五日に日本弁護士連合会が「改正」法案反対の意見書を出したほか、二十三日までに、全国五十二の弁護士会のうち過半数の二十七弁護士会が反対・廃案や「慎重であるべき」との意見書や会長声明を発表していることが、本紙の調査でわかりました。
現在検討中の弁護士会もあり、今後さらに増える見込みです。北海道弁護士会連合会は、定期大会で反対を決議しています。
「検証が不十分」「愛国心」に危ぐ
どの弁護士会も「教育の憲法」といわれる教育基本法を全面改定するには、検証が不十分だと指摘しています。
「法案を対象にした委員会における審議のみでは、広範かつ総合的な調査研究討議を行うには不十分である」(日本弁護士連合会)。
「法改正の必要性が何ら示されず、国民的議論を欠いたまま、拙速な審議を行えば、国家百年の計といわれる教育を根本において誤らせることになりかねない」(札幌弁護士会)
また、「愛国心」については、「これを法律で強制する場合には、現行憲法及び現行教育基本法の最も基本的な価値である『個人の尊厳』への介入、『思想良心の自由』(憲法第一九条)の侵害となるおそれが強い」(福井弁護士会)と危ぐしています。
島根県弁護士会は声明で、「日本において教育を受けている外国人の子どもの思想・良心の自由を侵害し、多民族・多文化共生の教育という世界潮流に逆行するおそれもある」と指摘しています。
現行法第一〇条は、戦前の教育が、過度に国家統制され、軍国主義一色に染め上げられていった歴史的教訓に立って設けられたものです。
東京弁護士会は、「改正」法案が現行法一〇条を変更することで、「国家が法律により教育に介入し、統制することができる根拠を設けるものとなっている」と指摘。
また、「権力機構が教育に不当に介入を抑止する必要性と重要性は、今日においても全く失われていない」(鹿児島県弁護士会)としています。
教育は国民の財産/強行は許されない
教育基本法全国ネットワーク事務局長・山田功さんの話 教育基本法は、憲法が保障する教育への権利実現の根本法規です。これに対して、全国の過半数の弁護士会から、教育基本法の「改正」に反対する会長声明などが出されたことは重大です。教育は国民の共有の財産で、この問題を各界の合意なしに与党の独断で「改正」を強行することは絶対にあってはなりません。
(出所:日本共産党ホームページ、2006年10月24日(火)「しんぶん赤旗」)
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