ゆうPRESS
高い学費 もう限界
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日本の大学の異常に高い学費が青年の夢や進路を阻み、雇用と景気の悪化が追い打ちをかけています。学費の負担軽減は待ったなしです。学生自治会でつくる全学連(全日本学生自治会総連合)は12、13の両日、学費の引き下げなどを求めて国会要請行動と集会を開きます。高い学費の影響や引き下げへの思いを3人の青年に聞きました。(染矢ゆう子)
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お金なきゃ勉強しちゃだめ?
■信州大学農学部3年の男子学生(20)
会社を経営する父の収入がこの不況でさらに落ち込み、昨年冬「学費は払ってあげられない」と告げられました。両親はいつになく暗い表情でした。
奨学金をすべて学費にあて、教科書代や自分の生活費のためバイトを始めました。
毎日遅く帰ってくる父に申し訳ない、と思いつつ大学に通っています。大学と高校の受験を控えた妹と弟が大学に行けなくなるかもしれないのに、勉強する価値があるのか、と思うこともあります。
学生自治会の執行部の一員として、アンケートや大学との交渉をしています。対話すると、家計に負担をかけてしまって申し訳ない、両親がやりくりに苦労していて申し訳ない、と話す学生が多くいます。
私も13日の全国学生集会に参加します。「お金がある人しか勉強しちゃいけないんですか?」と政府に問いたい。
両親の貯金が底尽きた
■経済的理由で大学を退学した男性(21)
昨年、父親に「大学をやめてくれないと生活できない」といわれ、2年で和光大学(東京)を退学しました。
入学したときから、いつかはこうなると覚悟していましたが、「これで終わり」と思うと力がなくなりました。
両親は共働き。しかし父親の賃金が下がり、ボーナスもなくなり、年収は2人合わせても320万円。学費120万円と仕送り120万円など私のための支出は年300万円を超えていたそうです。
両親は、貯金を全部使い果たしました。福井県の実家に戻ると、父親は「ごめんな」と謝りました。
退学し、働き始めると人とのかかわりが減りました。大学ではいろんな人に出会えて友達もできる。学ぶ権利は保障されるべきだと思います。
大学で学費を下げる運動に出合えてよかった。学費が高いことがおかしいなんて考えたこともなかったので、ぐっときました。出合わなければ今も国立大に行けなかった自分を責め、親を責めていたと思います。
睡眠時間は1~2時間
■関東学院大学工学部2年の女子学生(19)
母親のパート代だけでは余裕はありません。「自分で払うから大学に行くね」といって入学しました。
学費と一人暮らしの生活費を奨学金とバイトでまかないます。学費は年128万円。無利子と有利子を合わせて月16万円の奨学金のほとんどが学費でなくなります。まだ足りないので6月分の奨学金が振り込まれるまで納入を遅らせてもらっています。
週に3~4日、カラオケ店で深夜バイトをしています。睡眠時間は1~2時間です。授業中寝てしまうことも多いです。一人暮らしの費用がたまるまでは茨城県の実家から神奈川県の大学まで片道2時間半かけて通っていました。
兄も同じように、学費と生活費を自分で払っています。「やりたいことをやるんだからつらい思いをするのは仕方がない」と思っていました。でも、外国では学費が無償だと聞いて「変えられるかもしれない」と気持ちがラクになりました。
国会要請は授業とバイトで行けませんが、私もできることをやりたい。
運動広がる
学生を中心に「学費を下げたい」の一致点で加入でき、学費引き下げの署名活動などにとりくむ「学費ゼロネット」の結成が全国に広がっています。
現在、京都、東京、大阪、兵庫、千葉、愛知で活動。東京では今年、22学園で1000人以上から実態アンケートを集めています。(グラフ)
吹田市にある大阪大学の学生らでつくるゼロネットOSAKAは、吹田市議会に要請。市議会は全会一致で高学費問題の改善を求める意見書を可決しました。
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学費ZEROネット東京のアンケート調査に寄せられた学生の声の一部を紹介します。
◆高校の友だちの多くが、学費の問題で進学を断念した(和光大)
◆入学金が準備できず、入学できなかった友人がいる(東京学芸大)
◆兄弟も私立大に通っているので、父が残業を増やし、家に帰ってくる日が週に2~3日(早稲田大)
◆8人兄弟の友人は、下の子たちを高校・大学へ行かせるため、中卒で働いている(東京大)
◆弟も大学進学を考えているので、親は土日も働こうか悩んでいる。働きづめで病気になってしまわないか不安(東京農大)
◆学校がメーンなのか、バイトがメーンなのかわからない生活(和光大)
◆高校までアメフトをやって全国大会で2位になったが、部費、遠征費を払えないので参加できない(早稲田大)
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国会要請ぜひ一緒に
全学連 中央執行委員長
小山 農さん
不況の影響は深刻です。急いで対策をとらないと大学に通えなくなる学生がたくさん出てきます。
2008年に東大で世帯年収400万円以下の学生の授業料免除制度ができてから、他の大学でも独自の負担軽減策ができ始め、学費免除枠の拡大や奨学金の拡充を行うなどの動きが広がっています。しかし、そのとりくみは一部にとどまっています。
12日の国会要請行動では、国の責任ですべての学生に学費負担軽減策を広げることを求めていきます。署名の紹介議員は野党4党に広がっています。
一方、財務省はさらなる高等教育の予算削減と配分の競争化を主張し、来年度以降の学費値上げが懸念されます。学費値上げの再開か、学費負担軽減に踏み出すのかを左右する重要なときです。
12日の要請と13日の集会では、人に言えず抱え込んでいる悩みを相談したり、出し合える場にもしたいと思っています。みなさん、ぜひ要請に、集会に参加してください。
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★全学連国会要請行動
12日(金)
午前9時30分 会派要請
午後1時 国会議員要請
★「お金の心配なく学 びたい」「内定取り消 しは許さない」全国 学生集会
13日(土)
午後1時30分 開会
午後4時10分 渋谷へアピールパレード
場所 東京大学駒場キャンパス
問い合わせ 042(572)6011(全学連)
(出所:日本共産党HP 2009年6月8日(月)「しんぶん赤旗」)
高い学費 もう限界
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日本の大学の異常に高い学費が青年の夢や進路を阻み、雇用と景気の悪化が追い打ちをかけています。学費の負担軽減は待ったなしです。学生自治会でつくる全学連(全日本学生自治会総連合)は12、13の両日、学費の引き下げなどを求めて国会要請行動と集会を開きます。高い学費の影響や引き下げへの思いを3人の青年に聞きました。(染矢ゆう子)
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お金なきゃ勉強しちゃだめ?
■信州大学農学部3年の男子学生(20)
会社を経営する父の収入がこの不況でさらに落ち込み、昨年冬「学費は払ってあげられない」と告げられました。両親はいつになく暗い表情でした。
奨学金をすべて学費にあて、教科書代や自分の生活費のためバイトを始めました。
毎日遅く帰ってくる父に申し訳ない、と思いつつ大学に通っています。大学と高校の受験を控えた妹と弟が大学に行けなくなるかもしれないのに、勉強する価値があるのか、と思うこともあります。
学生自治会の執行部の一員として、アンケートや大学との交渉をしています。対話すると、家計に負担をかけてしまって申し訳ない、両親がやりくりに苦労していて申し訳ない、と話す学生が多くいます。
私も13日の全国学生集会に参加します。「お金がある人しか勉強しちゃいけないんですか?」と政府に問いたい。
両親の貯金が底尽きた
■経済的理由で大学を退学した男性(21)
昨年、父親に「大学をやめてくれないと生活できない」といわれ、2年で和光大学(東京)を退学しました。
入学したときから、いつかはこうなると覚悟していましたが、「これで終わり」と思うと力がなくなりました。
両親は共働き。しかし父親の賃金が下がり、ボーナスもなくなり、年収は2人合わせても320万円。学費120万円と仕送り120万円など私のための支出は年300万円を超えていたそうです。
両親は、貯金を全部使い果たしました。福井県の実家に戻ると、父親は「ごめんな」と謝りました。
退学し、働き始めると人とのかかわりが減りました。大学ではいろんな人に出会えて友達もできる。学ぶ権利は保障されるべきだと思います。
大学で学費を下げる運動に出合えてよかった。学費が高いことがおかしいなんて考えたこともなかったので、ぐっときました。出合わなければ今も国立大に行けなかった自分を責め、親を責めていたと思います。
睡眠時間は1~2時間
■関東学院大学工学部2年の女子学生(19)
母親のパート代だけでは余裕はありません。「自分で払うから大学に行くね」といって入学しました。
学費と一人暮らしの生活費を奨学金とバイトでまかないます。学費は年128万円。無利子と有利子を合わせて月16万円の奨学金のほとんどが学費でなくなります。まだ足りないので6月分の奨学金が振り込まれるまで納入を遅らせてもらっています。
週に3~4日、カラオケ店で深夜バイトをしています。睡眠時間は1~2時間です。授業中寝てしまうことも多いです。一人暮らしの費用がたまるまでは茨城県の実家から神奈川県の大学まで片道2時間半かけて通っていました。
兄も同じように、学費と生活費を自分で払っています。「やりたいことをやるんだからつらい思いをするのは仕方がない」と思っていました。でも、外国では学費が無償だと聞いて「変えられるかもしれない」と気持ちがラクになりました。
国会要請は授業とバイトで行けませんが、私もできることをやりたい。
運動広がる
学生を中心に「学費を下げたい」の一致点で加入でき、学費引き下げの署名活動などにとりくむ「学費ゼロネット」の結成が全国に広がっています。
現在、京都、東京、大阪、兵庫、千葉、愛知で活動。東京では今年、22学園で1000人以上から実態アンケートを集めています。(グラフ)
吹田市にある大阪大学の学生らでつくるゼロネットOSAKAは、吹田市議会に要請。市議会は全会一致で高学費問題の改善を求める意見書を可決しました。
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学費ZEROネット東京のアンケート調査に寄せられた学生の声の一部を紹介します。
◆高校の友だちの多くが、学費の問題で進学を断念した(和光大)
◆入学金が準備できず、入学できなかった友人がいる(東京学芸大)
◆兄弟も私立大に通っているので、父が残業を増やし、家に帰ってくる日が週に2~3日(早稲田大)
◆8人兄弟の友人は、下の子たちを高校・大学へ行かせるため、中卒で働いている(東京大)
◆弟も大学進学を考えているので、親は土日も働こうか悩んでいる。働きづめで病気になってしまわないか不安(東京農大)
◆学校がメーンなのか、バイトがメーンなのかわからない生活(和光大)
◆高校までアメフトをやって全国大会で2位になったが、部費、遠征費を払えないので参加できない(早稲田大)
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国会要請ぜひ一緒に
全学連 中央執行委員長
小山 農さん
不況の影響は深刻です。急いで対策をとらないと大学に通えなくなる学生がたくさん出てきます。
2008年に東大で世帯年収400万円以下の学生の授業料免除制度ができてから、他の大学でも独自の負担軽減策ができ始め、学費免除枠の拡大や奨学金の拡充を行うなどの動きが広がっています。しかし、そのとりくみは一部にとどまっています。
12日の国会要請行動では、国の責任ですべての学生に学費負担軽減策を広げることを求めていきます。署名の紹介議員は野党4党に広がっています。
一方、財務省はさらなる高等教育の予算削減と配分の競争化を主張し、来年度以降の学費値上げが懸念されます。学費値上げの再開か、学費負担軽減に踏み出すのかを左右する重要なときです。
12日の要請と13日の集会では、人に言えず抱え込んでいる悩みを相談したり、出し合える場にもしたいと思っています。みなさん、ぜひ要請に、集会に参加してください。
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★全学連国会要請行動
12日(金)
午前9時30分 会派要請
午後1時 国会議員要請
★「お金の心配なく学 びたい」「内定取り消 しは許さない」全国 学生集会
13日(土)
午後1時30分 開会
午後4時10分 渋谷へアピールパレード
場所 東京大学駒場キャンパス
問い合わせ 042(572)6011(全学連)
(出所:日本共産党HP 2009年6月8日(月)「しんぶん赤旗」)
そもそも、民主主義社会に生きる者が、自分達以外の負担でもって物事を行おうという思考自体が、間違っている事を理解しましょう。
奨学金制度が充実していれば
(金がある家庭は自費で。金がない家庭は奨学金で。さらに金がなければ学費免除)
私から言わせると
「自分で希望して私学にいっておいて、泣き言言うな」
が本音です。
>2008年に東大で世帯年収400万円以下の学生の授業料免除制度ができてから、
私のときは、クラスの半分以上が免除(全額or半額)だったけど。本来大学は「年収基準以下は授業料免除」じゃなくて「年収基準以上は授業料有料」であるべきだと思うが(結果は同じでも、考え方はぜんぜん違う)
しかし・・・・
東西南北や共産党も、変なお涙頂戴や思想信条丸出し発言をせずに
「国公立は基本授業料無料にすべき」
「一定以下の年収の家庭には、学生の生活費の大半を奨学金援助ずる」
っていっていれば、私や他の人も大賛同するんじゃないの?
それを、変な屁理屈こね回して、思想信条で根本を見失うから反発されるんだよね。
奨学金は「もらい逃げ」とかがありえる。
だから、たとえば「税金を納めた最初の○○年は、××%税金加算」ってのはどうでしょうか?(最低義務額ありで)
これだと、教育を受けたことにより高い収入を得られたなら、その恩恵分たくさん還元できるからね。
これだと、失業で奨学金が返せないという自体も「将来働くようになったらそのとき支払う」ということで、ある意味とりっぱぐれがない。
いまだと、卒業して不幸にも失業した場合、奨学金を払えない側も回収できない側も泥沼だから。
別にかまわないと思います。
というより、奨学金については日本の未来への投資と割り切って返済不要で良いと思いますよ。
それで優秀な人材が育てば、その成果は社会に還元されます。
もちろん100%優秀な人材になるとはいいませんけど、2~3割でも優秀な人材が育てば充分元が取れます。
重要なのは、奨学金を支給するのは国民に限るってことでしょう。
外国人に国民の税金で奨学金を与えても、自分の国に帰ってしまっては、日本の利益にはなりませんから。
これこそ「もらい逃げ」というものです。
>重要なのは、奨学金を支給するのは国民に限るってことでしょう。
それは同感です。
外国人なら「自分の母国」に申請すべきものですからね。
自分の国籍がある母国で権利を主張せず、日本で権利を主張しまくっている在日某国人みたいなのが増えたら困りますから。
なぜ私立にいく?
>外国では学費が無償だと聞いて「変えられるかもしれない」と気持ちがラクになりました。
国立は無料だが、私立も外国はどこも無料?そんなことないはずだったが。
こういう、明らかに「他の回避方法があるのに、わざわざ金のかかることをやって、悲劇を演出する」のはどういうことか知りたい。
大体、関東学院大学に入れるなら、もっと学費の安い授業料免除のある大学に行けたはずだよ。
それとも「東京近辺じゃなきゃやだ」とか考えたのかね。
どっちにしても、同情できない案件。
なぜなら「いくらでも回避策があるのに、わざわざそちらを自分で選んだから」
母子家庭なら、授業料免除の学校あるんじゃないの?
なぜそっちに進学しなかったのか、考えて記事書いたのか疑問だね。
ちなみに、月16万だと、年間192万。もし母子家庭で学校をきちんと選んでいれば、バイトせずに学校に通える金額だね。
なぜその道を選ばなかったの?
いくらでも、その条件にあった大学はあったはずだよ。
こういう「ちょっと世間を知っていれば出る疑問」をまったく書かない新聞。
これって、タブーのない新聞なの?
「自分の不利になることは取材しないし突っ込まない」という見事なタブーがあるんじゃないの?
私のうちも、一時(私の大学時代)同じ境遇だったが、それがどうしたの?
なにか大学にいけない理由でもあるの?
仕送り10万?。贅沢こくな。
以上。
そういえば、麻生総理って若い頃東大に入りたいと言って父親に叱られたそうですね。
「国立大学は金のないやつが行くところだ、金のあるやつが人様の税金を使うような真似をするな」って。
立派な父親に育てられたからこそ、一国を背負う総理大臣になれたんでしょうね。
国公立大学という金のない人のための大学を選ばずに、金のある人のための大学を選んで、奨学金まで受け取っておいて、まだ文句を言うのか。
まったく同感。
きちんと国として「こっちにはいれば、その家庭条件でも勉強できるよ」って準備しているのに・・・・
そもそも、「私学の学費を下げろ」って論理がわからない。
個人的には、私学への援助を削ってでも国立の学費を下げるべき。
そして、国立は「ある一定以上の収入家庭には私学並みの学費を課す」でもよいと思う。
ちなみに、麻生総理の話ははじめて聞きましたが、その父親の発言は、一見貧乏人を馬鹿にしているように見えて、その実、「金のある人間が、金のない人間のチャンスを奪うな」という、金持ちの気概を感じました。
本来金持ちって必要だし(社会の一定数いないと、芸術などの無駄と思えるものに金が回らない)、金持ちには思いっきり金を使ってほしいと思います。
金持ちの庶民的ということほど、偽善はないと思いますから。
金持ちなら、思いっきり金を使って、社会に金を還元すべきです。
貴金属職人や高級料理人等は、彼らがいなければ存在し得ないのですから(当然貴金属職人や料理人は庶民ですけどね)
金持ち罪悪思考の人には、理解できないと思いますが。
だって、金持ちが金を湯水のように使ってくれるから、庶民の経営する場所まで金が回ってくるんですよね。
それを税金なんかで取り上げたら、結局利権の元になるだけ。
民間に金が流れているうちは、市場原理が働きますから。
「それをきちんと税金で取り上げて再配分するのが必要」
などと、とぼけたことを言い出す人がいるんですが。(最低限の再配分を否定はしませんよ)
税金で徴収して社会に回すのと、金持ちが消費で使って社会に回すのとでは、その速度がぜんぜん違うんですよね。
1万の金でも100回使われれば、100万の消費が生まれる。
10万でも1回しか使われなければ10万しか消費を埋めない。
税金って、利権問題だけじゃなく、金の回転が遅いという経済的には決定的な不利があるんですよね。
社会を「科学的」に分析したひとだったら、当然わかるじゃありませんかね。
金持ちから税金で100万取り上げて還元するより、100万消費(浪費)してくれたほうが、よっぽど社会への効果が高いということを。