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NHK「日曜討論」-麻生・自公政府の「経済危機対策」をテーマに日本共産党の小池晃政策委員長が発言ー

2009-04-14 13:58:46 | 国内政治
反省・転換なきバラマキ
政府「経済対策」 消費税増、景気冷やす
NHK番組小池氏批判

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 日本共産党の小池晃政策委員長(参院議員)は十二日、NHK「日曜討論」に出席し、景気・経済対策で各党の政策担当者と討論しました。小池氏は政府の「経済危機対策」について、「(ワーキングプアや『非正規雇用切り』など今日の事態を生み出してきた経済政策への)反省と転換なしにばらまきをやっても、暮らしにも景気にも役立たない」「財源は消費税増税というのでは、逆に消費マインドを冷え込ますことになる」と批判しました。

 政府が「経済危機対策」の「目玉」としている住宅取得への贈与税の減免について自民党の町村信孝・日本経済再生戦略会議会長は、「高齢者の金融資産を生かすため」「住宅取得に限ったので効果がある」などと述べました。これに対し、小池氏は「現状でも三千五百万円までは事実上非課税で、相続税を払うようなごく一部の資産家が恩恵を受けるだけだ」と指摘。いまは、一部の大資産家を応援するときではなく、「税金を見直すなら消費税だ。食料品を非課税にすれば、低所得者に手厚くなる」と述べました。

 町村氏は景気が「回復」したら、消費税を含む税制の「抜本改革」を実施するとする一方で、「法人課税は国際比較ですから」と法人税の引き下げを主張しました。

 小池氏は、消費税導入以来の二十一年間で、消費税収は累計で二百十三兆円となる一方で、法人三税(法人税、法人住民税、法人事業税)は百八十二兆円減っていることを示し、「今度の『中期プログラム』でも、法人税を下げる、そして消費税(増税)だ。こういうやり方では景気の回復にならないし、もっとも弱い立場の人への打撃になるだけだ」と批判。消費税を今度の総選挙の大争点にしたいと表明しました。

NHK「日曜討論」での
小池政策委員長の発言

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 政府が先に決めた「経済危機対策」をテーマにした十二日放送のNHK「日曜討論」での日本共産党の小池晃政策委員長の発言を紹介します。

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反省と転換なきバラマキ

 政府の「経済危機対策」について問われ、小池氏は次のように発言しました。

 小池 今の経済危機は本当に深刻で、暮らしの底が抜けるような不安が国民に広がっている。こうした状況のなかで、政府の「経済危機対策」からは、誰を守るのか、どう危機を打開するのかというメッセージが伝わってこない。

 部分的な改善策はあるが、いくら働いても車も家も買えないワーキングプアを大量に生み出しながら、“特典を付けるから買いなさい”といっても、それが消費につながり、景気がよくなるとは思えない。

 暮らしを支えるというのであれば、今日の深刻な事態を生み出してきた経済政策への反省と転換が必要だ。

 その反省と転換なしにいくらバラマキをやっても、暮らしにも景気にも役にたたない。

抑制路線転換し、医療・介護の充実を

 自民党の町村信孝日本経済再生戦略会議会長は、「経済危機対策」に盛り込まれた「成長分野」の一つとして、「長寿」をあげました。これにたいし、小池氏は次のように述べました。

 小池 政府はこれまで、社会保障関係費の自然増を毎年二千二百億円抑制してきた。医療、介護の危機をいうならば、まず、「社会保障費抑制」路線を転換すべきだ。二千二百億円の抑制をやめ、これまでに削減された約二兆円の社会保障関係費を元に戻すべきだ。

 「長寿」をいうなら、後期高齢者医療制度を廃止し、介護保険の減免制度を国の制度として拡充すべきだ。現役世代の将来不安になっている医療費の三割負担も改める必要がある。

 医療・介護をよくすることは、可処分所得を増やし、将来不安をなくし、雇用につながるという一石三鳥の効果がある。経済対策というなら、ここに思い切った対策が必要だ。

税制改革いうなら消費税減税こそ

 麻生太郎首相が「対策」の目玉として打ち出した贈与税減税。小池氏は、政府の「税制改正」について次のように述べました。

 小池 贈与税減税は、結局、相続税を払うような、ごく一部の資産家が恩恵をうけるだけだ。亡くなる人の二十人に一人にすぎない。大資産家にたいしては、これまでも証券優遇税制などでいろんな手が打たれてきた。

 経済危機のもとで、今、こういった人たちを応援するときなのだろうか。むしろ、大資産家の相続税を増税し、それを、暮らしが大変な人、ワーキングプアの方とか派遣村のみなさんとか、そういったところに使うことが政治に求められている。

 税金を見直すというなら、食料品にかかる消費税を非課税にするべきだ。これは低所得者に一番手厚い効果がある。政府の「税制改正」は恩恵を受ける先が間違っている。

大企業・大資産家優遇の見直しを

 自民党の町村氏は、「対策」が財政を悪化させるという批判にたいし、「二〇〇九年度税制改正の付則というものがある。健全財政に向けて(消費税を含む)税制抜本改革をやる。これを与党の責任としていっている」と強調。「野党は税のことは一言も言っていない」と批判しました。これに対し小池氏は次のように反論しました。

 小池 消費税のことしか言わないのが与党だ。日本共産党は税制を抜本改正するのであれば、負担能力のあるところからいただくのが筋だと言っている。

 景気回復したら消費税増税というのはとんでもない。消費税増税で景気はまた落ちる。景気回復したら増税というなら、この間減税されてきた大資産家や大企業のところにこそ負担を求めるべきだ。

赤字国債頼りは無責任だ

 「対策」の財源の主要部分を国債発行でまかなおうとする政府。この考え方について問われた小池氏は次のように答えました。

 小池 無駄づかいを削らず、税制を応分の負担に見直すこともせず、赤字国債に頼るやり方は無責任だ。

 約二千九百億円(米軍再編経費、SACO関係経費を加えた総額)もの(米軍への)「思いやり予算」、なかでも約三百億円にものぼるグアムへの米軍の新基地建設の手付金など、こうしたところはすぐにでもなくせる。政党助成金も廃止すべきだ。

国民にツケをまわす「危機対策」

 自民党の町村氏は、「景気がよくなったら税制の抜本改革をやる」と消費税率を引き上げる一方、「法人課税は、国際的な動向にあわせる」と引き下げる方針を明言しました。

 他方、民主党の直嶋正行政策調査会長は、「現時点では、消費税増税の提案をするつもりはない。生活を立て直した後ということになる」と述べ、将来の消費税増税を否定しませんでした。小池氏は次のように述べました。

 小池 「税制改革」の道筋を示した政府の「中期プログラム」には、消費税増税を一一年度から実施し、法人実効税率の引き下げも書いてある。

 さらに今回、「経済危機対策」では、この「中期プログラム」の改定まで盛り込んだ。これは、財政赤字のツケまで、全部消費税でしりぬぐいをするという方向だ。

 これは「財政規律」でもなんでもない。国民に全部ツケを押し付けるというやり方だ。

 消費税が導入されてこの四月で二十年。〇九年度予算を含めた消費税額は累計で二百十三兆円、一方、同じ時期に法人税三税は累計で百八十二兆円も減収になっている。

 法人税を下げ、消費税は増税する。こういうやり方では景気回復にならないし、弱い立場の人への打撃になるだけ。絶対に認められない。

 総選挙の大争点にして大いに訴えていく。

(出所:日本共産党HP 2009年4月14日(火)「しんぶん赤旗」)
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