KAGOSHIMA SALT FAMILY soul diary
我等海一族、狙うはショアからの巨魚。 CONTACT : unkoking@goo.jp




2008年8月







今回は少し遠くへ。
以前から「行こう行こう」と話しながら、なかなか行くチャンスに恵まれなかった南大隅。
UZU Sport Fishing lab.の工場長「ニーナさん」と2人旅。


2:00 近所の釣具屋で拾ってもらい、一路南へ。

4:30 瀬渡し船の出る港へ到着。
到着するのが早すぎたがタックルを組んだり、アホな話をしたり、プシュプシュしたりして遊んでたらすぐに時間は過ぎた。

6:00 出船。

低気圧の影響かうねりが強く、当初の目的の瀬には乗れず近くの瀬に乗ることに。

 瀬際はサラシが一面に広がっている。


まずはヒラスズキを狙おうということで、ヒラタックルを手にスタート。
自分はヒラスズキ釣りは初めてで、釣り方なんかさっぱり分からない。
ニーナさんに言われるがままチンパンをキャスト。
ラインスラッグを利用してチンパンを波に漂わせる。
波に乗せて離れ瀬の際を通した瞬間、ガツン!
あれ!? 引かない。。。
根掛りかと思ってリールを巻くと重たいがラインを巻ける。
正体不明のモノは、手前まで寄せてくると少しの生体反応を感じる。魚だ。
足もとまで寄せてようやく正体が判明した。
スロープ状になっている所から一段低い場所へズリあげる。

サラシの中でチンパンに食いついたのは・・・
 ヌルベタのトランぺッター、青ヤガラ!!

我ながら、いきなりこんなエイリアン顔負けのヌルベタ野郎が釣れるとは上出来である。


少しずつ移動しながらキャストしていくが、なかなかヒラスズキが飛び出してこない。
自分はニーナさんのレクチャーを基に瀬を1つ1つ攻めていく。
ふと、自分の右側でキャストしていたニーナさんを見ると、なんとファイト中!
「やーっ」とか言って1m位先の離れに飛び移り、ロッドを高く保持した万歳状態でバレリーナの様にクルクル回っている。。。
あれっ!? バラしたのかな・・・
と思ったら普通にファイトしてた。

成程、ヒラスズキのファイトはああするんだな。勉強になった。

 60くらいのヒラ。 カッチョイイね~
クリックするとデカくなるよ(o^∇^o)ノ

この後、2回も自分のチンパンに派手にヒラスズキが飛び出してきた。
が、手元に衝撃があっただけでヒットはしなかった。
結構悔しかったが、飛び出したヒラスズキのカッコ良さにシビレてしまった。

ひとしきり周辺を叩き、リーダー交換と水分補給でベースに戻る。
ラインシステムを組んでいるとニーナさんが「やられた~!」って言いながら戻ってきて、青物タックルを手に「絶対やっつけてやる!」って言いながらどっか行った。

で、やっつけたみたい。。。

 クロホシフエダイ! 美味そ~
クリックするとデカくなるよ(o^∇^o)ノ


今日は、サラシの状態はイイがヒラスズキはお休みの様でかなり渋い。
青物も時折沖の方で何かが追われているが瀬の方に寄ることはない。



10:00 瀬替わり。

相変わらずうねりが強く、やはり当初の目的の瀬には乗れなかった。
大きく移動して、比較的穏やかな瀬に乗せてもらった。
穏やかといっても、サラシが広がる程度の波は常に打ちつけて来る。

「メシでも食ってボチボチ行こうか~」
と2人して濡れたスパイクと靴下を脱ぎ、素足を投げ出してメシを食う。
天気のイイ磯で食うメシは、例えクーラーの中で冷えていようとも最高に美味いのだ!!


ちょっとしたナブラ事件を合図に第2部スタート。

ニーナさん:「ここ良さそうだよ。投げて投げて」
良さそうなポイントは必ず1投目を譲ってくれる。
自分:「じゃ、遠慮なく・・・」
不発。


ニーナさん:「ここも良さそうだよ。投げて投げて」
自分:「いやいや、ここは先生のウデを見せてくださいよ~」
ドパ~ン!
ニーナさん:「ヒット~♪」
自分:「・・・・・・・・・・」

 ヒラ、70くらい。 スゲー!
クリックするとデカくなるよ(o^∇^o)ノ


これを期にガンガン釣れるかと思いきや、なかなかに渋い。
移動しながら離れ瀬やスリット周りのサラシを丹念に攻めていくが、魚からのコンタクトは無い。
これ以上は歩いて進めないというポイントで足を停め、ニーナさんは外洋側を自分は崖側を探る。
瀬際のサラシにチンパンを流していくが、ヒラスズキは飛び出してこない。

どれくらい経っただろうか、突然ニーナさんから「ヒット!」の声が。
そして同時にドラグ音が鳴り響く。
振り向くとロッドをブチ曲げてファイトしてる人が・・・

 とにかくドラグ音が鳴りやまない!
クリックするとデカくなるよ(o^∇^o)ノ

ようやくファーストランが止まり、ポンピングで寄せにかかる。
そしてセカンドラン。
これも結構走る。
それが止まると、ニーナさんがなにやら手元を気にしている様子。
どうやらラインが根に擦れてバイオリン状態のようだ・・・2ヶ所も。
ラインをフリーにしながらロッドを操作して何とか1ヶ所を外し、程無くして2ヶ所目も外すことに成功した。
海を覗き込むと深いスリットが3ヵ所見えている。
う~ん、ヤバいね~(汗)

ポンピングを繰り返し、やっと足もとに浮いた。
ヒラスだ!!
しかもデケー!

ギャフが要る。
だがギャフはベースに置いてきている。
崖を登り谷を飛び越えダッシュで取りに行っても、5分で戻る自信はない。
一瞬ベース方向へ駈け出したが、すぐに思いとどまりハンドランディングを決断。
3m程の崖を降り、膝まで海に浸かって魚を待つ。

ニーナさんは瀬際の突っ込みをいなしながら自分の方へ誘導してくる。
自分は腰を落としケツまで濡れながら水中で手を構えている。
デケー・・・怖ぇ・・・。

覚悟を決めて寄ってきた魚のエラに手を突っ込む。
持ち上げようとした瞬間に大暴れして落下したが、とっさに尾ビレを掴み何とかランディングできた。
ケツ、冷てぇ・・・


そして『6弦の貴公子』は32lbフロロの弦をかき鳴らし、岩山の向こうへ消えていった。

 rock-'n'-roll!!!
クリックするとデカくなるよ(o^∇^o)ノ

しかし素晴らしい!
この神様ヘンドリックスを彷彿させるかのようなサウスポー・・・じゃなくて。
ヒラタックルで5kgオーバーのヒラスをキャッチ。。。磯で。
この人はやっぱりとんでもねぇ。



ニーナさんがベースへ戻っている間、もちろん自分もキャストする。
アクションを付けながらチンパンを引いてくると左側からヤツが飛び出してきた。
表層を疾走していたチンパンが消しこみドラグが鳴く。
「っしゃ! ヒットじゃぁぁぁぁ!!」
絶叫と共にアワセを叩きこみファーストランに耐えていると、なんとポロリ。
フックアウトしてしまった。
フックが伸びたのか?と思いチェックするが異常なし!
どうやらウデの問題のようだ。
アワセが甘かったのかもしれない。

ニーナさんは戻ってきてラインシステムを組みなおしている。
自分は黙々とキャストしていると、海面を疾走するチンパンをヤツが追いかけてきた。
シュバッ!!
「ヒットォォォ!!」
今度は渾身のアワセを3発叩き込みファーストランを耐える。
やたらラインが出ていくので、ドラグを絞め込んでプレッシャーをかけてファーストランを止めた。
自分的にはもう少しドラグを絞め込んで強引なやり取りがしたいのだが、ヒラタックルではこの辺りが限界だろう。
ポンピングで寄せに入るがすぐにセカンドランがスタート。
さっきドラグを絞め込んだにも関わらず、ガンガン走る。
「イヤッホーイ!」「ッシャーーー!!」2人して磯の上で絶叫。楽しい!!

そしてセカンドランが止まる頃、案の定手元に嫌な感触が。。。
「うわ!擦れてる擦れてる~」思わず口走ってしまう。
テンションをかけていたロッドを倒し、少しだけ糸ふけを出してリーリングすると手元の嫌な感触が消えた。
再びポンピングで寄せに入ると、時折ドラグを出すほどの抵抗を見せるも意外とすんなり寄ってきた。
しかしまだ浮いてはおらず魚体は見えない。
そして警戒していたあの恐ろしい手前のスリットの方へ、スーっとラインが入っていく。
「ヤベッ そっちダメよ~!」っと叫ぶとニーナさんから「高い方へ!」とアドバイスが。
岩を駆け上り、高い場所からできるだけ上方向へ引っ張り上げるようなファイトに移行する。
しかし魚はスリットの方へ行くことをやめない。
青物タックルであれば強引に頭の向きを変えることも可能だろうが、ヒラタックルでは厳しい。
しかもさっきの根擦れでラインに傷が入っているのは明確。
少しテンションを抜いて魚の頭を沖に向けようと試みたがダメだった。
そして再びテンションをかけた時に悲劇が。。。
自分:「あれ!? 抜けた。。。」
ニーナさん:「え!?」

何の抵抗もなくスッポ抜けてしまった。
ショックです。
今度こそフックが伸びてるやろ!と思ってチェックするが異常なし!
ニーナさん:「そのフック伸びないよ」
自分:「みたいですね・・・・・」
やっぱウデらしい。
どうやら修行が足りないらしい。
お陰様でこの日の夜は眠れませんでした。
目を閉じると忌々しいフックアウトの光景が。。。。
そして次はあーしてやるとか、こーしてやるとか一晩中考えてた。


結局この日はこのファイトが最後で、チェイスはあるもののヒットは無し。

2人してあれやこれや試しても釣れるのはネイゴちゃんばかり。

 お母ちゃん連れて来~い!
クリックするとデカくなるよ(o^∇^o)ノ



しかし楽しかった。
この記事では紹介しきれない程、沖磯には色んなドラマがあった。
今回の釣行で『沖磯クラブ』副隊長を任命されたので、隊長ニーナさんとガンガン通いたいと思う。
次は絶対獲ってやる!
そしてぐっすり眠ってやる!!





TACKLE
ROD : FCLLABO 11ft ULTIMATESHORECAST
REEL : DAIWA TOURNAMENT FORCE
LINE : PE #2.5
LEADER : FLUOROCARBON 35Lbs
LURE1 : UZU SPORTS FISHING lab. チンパン
HOOK1 : OWNER C'ultiva S-75M 2/0


TACKLE2
ROD : MC works' RAGING BULL 100XR (PROTO)
REEL : DAIWA SALTIGA-Z 4500
LINE : YGK YOZ-AMI GALIS ULTRA JIGMAN X8 #4 62Lbs
LEADER : VARIVAS SHOCK LEADER NYLON 140Lbs
LURE1 : UZU SPORTS FISHING lab. ラッパのジョニー(PROTO)
LURE2 : UZU SPORTS FISHING lab. 俺のシャバジグ 55g
HOOK1 : OWNER C'ultiva ST-46 2/0
HOOK2 : OWNER C'ultiva SJ-41 9/0
ASSIST LINE : YGK YOZ-AMI SEA HUNTER #40 200Lbs




            

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2008年





またこの季節がやってきた。
南の島から春を告げる「タケノコ」の便りが届く頃、僕らは荷造りを始める。
準備は去年のシーズンが終わった時から始めている。
後はいつでも飛び出せるようにするだけだ。

島。
普段、僕らアングラーが日常的に目にしている海や空、太陽や月、そして動物や植物。
それらの素晴らしさや厳しさを、この場所は改めて僕らに教えてくれる。
見渡す限りの水平線、海は何所までも澄み空は青く高い。
太陽は容赦なく照りつけ、月はその明るさに驚く。
そして闇夜に夜本来の暗さを知り、見上げた空に煌めく星々に思わず息を飲む。

昼間のどかな海も、夜にはその様相が一変し港を埋め尽くすトビウオのざわめきと、海面の炸裂する音が響き渡る。

    


折からの南西の風が強さを増し、厚い雨雲が空を覆い始めた。
そんな夕暮れに僕らは堤防に立ち、『ショアGT2008』は開幕した。



前日までの情報だとかなりの数のトビウオが入っていたが、この夜はいまいち入りが悪い。
堤防の内側は穏やかだが、外側はかなりの時化である。
おそらくこの時化の影響でトビウオが入ってこないのではないだろうか。
何のタイミングなのかは分からないがドバッとトビウオが入ったかと思うと、次の瞬間には全く居なくなっているという状況が延々と続く。

沖に向かって伸びる堤防にはナガッさんやポロリ企画さん達が、港の奥の一段高くなった堤防に自分といねさんが入る。
この自分たちが入った堤防がヤバい堤防で、堤防先端30mには崖が立ちはだかり足下にはリーフエッジが口を開けている。
「なんでそんなヤバいとこに入るの?」って疑問に思うかもしれないが、答えは簡単。
『そこで魚が出る!』と思ったから。
そして獲る自信があったから。

陽が落ちてから降りだした雨は時間を追うごとに強くなり、遠くから雷鳴が聞こえ始めた。
風も益々強くなっていく。
自分は激しい雨と風に対しては大した抵抗はないのだが、雷はダメ。
遠くで鳴っているウチは構わないが、稲光と雷鳴が近づくにつれて自分のテンションは徐々に下がりはじめる。
自然とキャストの数も減り、取り敢えずロッドは手に持っているが水平位置より立てることは無い状態。

そんな「雨・風・雷」と三拍子揃った状況をもろともせず、いねさんは立て続けに
20kg・25kg・30kgと3本キャッチ。
サスガです!(おかしいって・・・)

自分は雷の様子を見ながらちょこちょことキャスト。
そしてようやく自分のルアーに出ました。
フルキャストしたルアーの後ろからボシュ!と出るが乗らない。
そのまま待っていると更にボシュ!とミスバイト。
が、次の瞬間微かな捕食音と共に手に衝撃がはしる。
アワセを2発程入れてファイト開始。
まぁルアーへの出方からして大したサイズじゃないことは分かるので、余裕を持ってファイト。
案の定、手元で14kgに設定してあるドラグが滑ったのはアワセの時とファーストランの2秒だけ。
ヒットから足下まで寄せるのに2分かかっただろうか・・・

 足下に浮いたGTをリフティング中。
クリックするとデカくなるよ(o^∇^o)ノ

で、タモ入れして無事にキャッチ。

 GT20kg、なんか小さく見える・・・メッキ!?(汗)
クリックするとデカくなるよ(o^∇^o)ノ


このあと雷が激しくなり身の危険を感じたので、いねさんと堤防の下へ一時退避。
雷鳴轟く土砂降りの中で、「雷、全部○○○の方に落ちてるね~」とか「明日の朝、絶対○○○は無くなってるよ~」とかアホな話で盛り上がった(笑)
↑安全なとこに行くとテンション上がる(汗)

雨は相変わらずだが、雷が多少遠のいたので再び堤防へ上がる。
暫く2人でキャストしていたが、ふと下の堤防に居るナガッさんが気になったので自分はキャストを止めてナガッさんの元へ。
ナガッさんと話をしながら上の堤防を見上げると・・・
あれ? ライトがこっちに向かってチカチカしてる。。。
それは、いねさんからのモールス信号「アジ カカッテル スグモドレ!」だ!!

階段までダッシュ、階段を駈け上がりいねさんの元へ更にダッシュ。
するともう魚は浮いている。
ライトでサポートしながらタモを落とし、ランディング。
20kgのGT。
この男、本日4本目。


それから暫くキャストを続けるが、一層雨脚が強まりトビウオの気配も完全に消えてしまったので終了とした。





TACKLE
ROD : ZENAQ DEFI MUTHOS DM100HHH Z-tune GTcustom
REEL : DAIWA SALTIGA-Z 6000 + STUDIO OceanMark CUSTOM SPOOL ST6500VII
LINE : YGK YOZ-AMI GALIS ULTRACASTMAN X8 #8 113Lbs
SPACER : YGK YOZ-AMI POWER HUNTER #30 220Lbs
LEADER : Momoi's Hi-Catch NYLON LEADER #94 250Lbs
FIGHTING LEADER : YGK YOZ-AMI SEAHUNTER #80 330Lbs
HOOK : DECOY SALT WATER TRIPLE HOOK G.T.SPECIAL 8/0


ROD : ZENAQ JIGGER TRUST FOKEETO FC83-7 Trevally ROUFcustom
REEL : DAIWA SALTIGA-Z 6000GT + 6000SPOOL
LINE : YGK YOZ-AMI GALIS ULTRAJIGMAN X8 #8 113Lbs
SPACER : YGK YOZ-AMI POWER HUNTER #30 220Lbs
LEADER : Momoi's Hi-Catch NYLON LEADER #94 250Lbs
FIGHTING LEADER : YGK YOZ-AMI SEAHUNTER #80 330Lbs
HOOK : DECOY SALT WATER TRIPLE HOOK G.T.SPECIAL 8/0


LURE : HAMMER-HEAD G-CUP 09
LURE : HAMMER-HEAD 飛っ子169 26
LURE : Billy GT Pencil 180g
LURE : Billy GT Poper 200g
LURE : Billy GT LipressMinnow (PROTO)
LURE : Maggy Gara JERKING BAIT III (PROTO)
LURE : Carpenter GT-γ140
LURE : STRIKE-PRO SAKANA200 #Black Back
And more





            

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