YNWC的な多摩暮らし

北多摩で始めた新生活のあれこれをについて書いています。ynwcは横浜ネイチャーウォッチングクラブの略

枯れ葉舞う街角でカマキリとアブラムシに思いを巡らす

2023-11-25 20:54:00 | 昆虫や蜘蛛など

ケヤキの落葉がものすごいことになっている北多摩です。



プラタナスの葉も透け透けになってきました。

明日は全国的にかなり冷え込むとのこと。つい先日、今にも力尽きそうな風情のカマキリががっしりと獲物を捉えているのを目撃したのですが、こよ週末は乗り越えられるのかなあ?



生き物が捕食しているシーンというのは、目が離せないものです。

カマキリが食事しているすぐ隣にはの同じくコバネイナゴのカップルが…



気にならないのか、それとも寒くで動きが鈍いのか…




こちらではジョロウグモが食事中↓



クモはラッキー、獲物はアンラッキー。

弱肉強食とはいうけれど、弱いと言われている生き物も生き延びて命を繋ぐものもいれば、強いという生き物でも半ばで命を落とすものもいます。

全ての命が自分の種を存続させるために戦い、工夫し、変化し続ける世界。



ケヤキの近くを歩くと、雪虫がふわふわ。今年は札幌で雪虫が大発生したそうですが、北多摩や他の地域でも数が増えているような気がします。

「雪が降る頃に飛ぶ、雪のように白く小さな虫」と言うと美しいイメージですが、その正体はアブラムシ。

ケヤキの葉に虫瘤を作るケヤキヒトスジワタムシ(ケヤキフシアブラムシ)。



↑写真は別のアブラムシが作る虫瘤。ケヤキフシアブラムシは名前の通り、ケヤキ葉に虫瘤を使って繁殖します。

春先に孵化したアブラムシたちがまだ柔らかい若草色の葉に口を刺して吸汁し、その刺激でケヤキの葉に虫瘤ができます。そしてその中で、ケヤキフシアブラムシはメスの成虫を増やし、梅雨の頃になるとタケ・ササ類に移動してさらに繁殖。冬になる前にオスが生まれるようになり、ふわふわ飛んで再びケヤキの木へと移動して卵を産みます。



このケヤキ並み木にもひっそりと卵が産み付けられているのかも!?

ちなみに今年札幌で大発生した雪虫は、本州から持ち込まれたケヤキの木について北海道に上陸したケヤキフシアブラムシだそうです。

道内には、トドノネオオワタアブラムシと言うトドマツとヤチダモの間を行き来する比較的大型のアブラムシも住んでいます。

アブラムシはカメムシ目アブラムシ科に分類される小さな虫で、なんと7000種も確認されています。多くは農作物や園芸植物に害をなすため、昔から研究が盛んなようです。

そのうち白い蝋物質を纏って飛ぶ、いわゆる雪虫はわずか5種類程度。

今年、札幌の雪虫がニュースになったおかげで、これまで自分の中でバラバラに存在していた3つのことが1つにまとまりました

・アブラムシの繁殖
・虫瘤という生態
・雪虫の正体

枯れ葉舞う街角。

ともするとセンチメンタルな気分になるこの状況で、アブラムシについて考えを巡らせている人はそうはいないだろうな…。

ふと我に帰り、自分に苦笑い…。
というわけで、本日のタイトルは長すぎです(笑)


明日もいい日になりますように!





ハゴロモのジャンプ

2023-10-07 10:00:00 | 昆虫や蜘蛛など
久しぶりに出かけた北多摩の森で、葉っぱの上でじっとしている虫を見つけました。



小さくてなかなか上手く写真に収まりません。しかも近づきすぎると逃げてしまうし…。

おそらくアミガサハゴロモに似た外来種ではないかと思います。初夏にこの辺りで何匹もの幼虫を見かけましたし。







蝋状の物質を羽のように背負って、タカラジェンヌみたい!

それが羽化するとこんなに地味(笑)



でも、脅かすとびよ〜んて派手な大ジャンプをかますのです。



ハゴロモやウンカの幼虫は大概ジャンプして逃げるようですが、なんで羽がある成虫もジャンプするのかと調べたら…

なんとアミガサハゴロモの成虫はジャンプしてそのまま飛べるそうです。それって難易度の高いすごい技では!?

今回はジャンプした時点で見失ってしまったので、次回見つけたらもっと注意深く観察してみようと思います!!

北多摩に住むようになって、ハゴロモやウンカの仲間をよく見かけるようになりました。変なのばっかり(笑)




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【昨日のお昼ごはん】

北多摩ランチ@ホーマーさん
魚のマニアルセット¥1600
いつもながらお値段以上のおいしさ♪
贅沢しちゃいました


今日もいい日になりますように!



きらきら蜘蛛の巣

2023-09-23 07:18:00 | 昆虫や蜘蛛など
※クモの写真がたくさん出てきますので苦手な方はお気をつけください。

この季節、林内で目立つのが蜘蛛の巣!虫の中でも嫌われ者の部類に入るであろうクモ。


網を張るものもあればそうでないものもいますが、とにかく蜘蛛の巣が至る所に見られる季節。中でも黄色と黒の大型のクモはよく目立ちます。


コガネグモ


ナガコガネグモはお食事中

ジョロウグモのオス(左上)とメス(右下)

ところで「虫」というのは便利な言葉でミミズやムカデなど「昆虫ではない小動物」を全て含んでいます。ヘビを漢字で書くと虫へんがつく(蛇)のもそのためだそうです。

たいがいは嫌われ者ですが、彼らにもちゃんと生態系で果たす役割があるわけで…。過剰なまでにに警戒、駆除する風潮はいかがなものなんでしょう。

蜘蛛の巣も、突然絡まれると嫌悪感しかないですが、日にあたってきらきらしているときなんて、意外と綺麗だったり…



それから雨に濡れた蜘蛛の巣も素敵


尾瀬で見かけた霜の降りた蜘蛛の巣




よかったら探してみてください(*^_^*)



【昨日の北多摩カフェ】

・酒粕ラテ¥550
・チーズケーキ¥500
歴史香る街並みにゆったりと時を刻む/蔵カフェ オーナー 石塚 栄子さん ~ マチノコエ

歴史香る街並みにゆったりと時を刻む/蔵カフェ オーナー 石塚 栄子さん ~ マチノコエ

「蔵カフェ」は、「府中」駅の南、武蔵国の総社である「大國魂神社」のほど近くにある人気カフェ。創業1860(安政6)年という老舗造り酒屋の蔵を改装した店内では、大きな梁...

マチノコエ

 


今日もいい日になりますように!





秋の北多摩で虫の観察

2023-09-18 08:46:00 | 昆虫や蜘蛛など
久々の野川公園。
秋は虫も多いです。


キイロテントウ


ハートが目印!エサキモンキツノカメムシ
チョウやトンボ、バッタなんかもたくさん見かけるのですが、なかなかカメラには収まってくれず…

チョウトンボ入り口からずっと私の前を飛び続け、ついに良い位置に止まってくれたのですが、それでも遠い…



そんな中、カリガネソウの花の周りを飛び回るクマバチ。



カリガネソウっていうのは、やたら雌蕊と雄蕊が飛び出した、ちょっと印象的な秋の花です。

なんでそんなに蕊が長いのかと不思議に思っていたのですが…




どうやら虫の背中に花粉をつけているようです!!!

たか、その成功率は100%ではないようで…



時には捕まり損ねて花から落ちることもあったり…



それにしても、生き物の体のつくりというのは、本当によくできています。



【昨夜のおうちごはん】

ぴよよんスペシャル

今日もいい日になりますように!


8月の雪虫

2023-08-28 10:41:00 | 昆虫や蜘蛛など
台風の影響もあってか天候が不安定な今日この頃。基本的には厳しい残暑。そして突然雨が降ったり、止んだり…。時間に限らず入道雲もよく見かけるような…。

そんな夏の終わりですが、このところ「雪虫」に出会います。


2021.11撮影

雪のようにふわりと飛ぶから「雪虫」。この虫が飛ぶ頃には初雪が降ると言われています。

???



初雪どころか、このところはスコールのようなゲリラ豪雨。相変わらずの寝苦しい夜。

でも、雪とは関係ない春〜秋にかけて雪虫を見かけることがときどきあります。

そもそも雪虫って何かと申しますと、ロマンチックな名前からは真逆の存在とも言える「アブラムシ」

※苦手な方は凝視しないでください


嫌いではなくても、びっしりと群がる姿にうわぁ…と声をあげちゃう人もいるかと思われます←私です(笑)

通常のアブラムシは羽をもたず、移動距離はわずかなのですが、食糧不足や冬越しの準備のときには自然と羽のある個体が発生します。
この辺のお話は長くなるのでこちらの記事で↓

つまり、今飛んでいる雪虫は何らかの影響で食料が不足し、移動しているアブラムシなのかと思われます。

ちなみに雪のように見えるのは、体に蝋物質を持った種類です。北多摩周辺ではケヤキフシアブラムシなどが見られます。

北海道で冬が始まる前に大量発生するのはトドノネオオワタムシ。トドマツの樹液を吸っていたアブラムシたちがヤチダモの木へ移動するそうです。


ヤチダモ

名前に「オオ」とつくだけあって体調は5mm。ケヤキフシアブラムシの2mmと比べると倍以上の大きさです。


2023.10.12 北海道定山渓にて撮影

これが広範囲に大量発生するというのですから、かなりのインパクトです。カビを誘発したり、アレルギーを引き起こしたりと、被害もあるようです。

まあそんなわけで、「雪虫」というのは蝋物質を一部のアブラムシのことで、雪が降る前でなくても食料が不足すれば「羽有り型」の登場でフワフワとぶということかなんではないでしょうか?

ちなみに日本のアブラムシは700種と言われ、そのうち蝋物質をもつ「雪虫」は10種類程度のようですが、「雪虫」に関する学術的な記述は少ないので、はっきりしません。



北海道をはじめ北国での報告が多数ですが、大きさや数の差はあるものの割とどこでも見られる虫です。季節も冬前とは限りませんので、小さくて白い虫が飛んでいたら「雪虫」かも!

雪虫を発見した付近で見かけた、こちらも雪のような白い花

ツタバウンラン


千日紅(白花タイプは千日白?)




【昨日のおうちごはん】

・レタスソーキそば

今日もいい日になりますように!