シーテック ジャパン 2005見聞録

発展するユビキタス社会。次が見える、明日が変わる。
　　　ＣＥＡＴＥＣ　ＪＡＰＡＮ ２００５
　　　　　　　　　　　　　　　（主催者コメント）
１０月４日（火）～８日（土）　幕張メッセ
６日までの入場者数は、１１９，４７４名　　　　　　


幕張メッセで行われているアジア最大級の規模を誇る
映像・情報・通信の国際展示会であるＣＥＡＴＥＣ　
ＪＡＰＡＮに行ってきた。広大な会場は「デジタルネット
ワーク」ステージと「電子部品・デバイス＆装置」ステー
ジに分かれている。このほか国際会議場では講演やセミ
ナーが行われている。

＜シーテック＞
CEATEC というのは、それまで別々に行われてきた
二つの総合展示会を統合して2000年に発足したもの
で、主催者説明によれば、情報と通信、各分野の
エレクトロニクス技術が高度に融合し、新たな
IT新紀元が生み出されてきた、という。

私も６年目になるが、新技術の動向を知り、将来の
方向を探るという意味で毎年興味を持って見ている。
その年によって目玉と、わが国のIT産業の元気度が
異なる。私の感覚では今年は、面白い製品はあるが、
あまり画期的な製品はなかったように感じている。

もちろん各社とも自社が力を入れている分野について
目玉となるものを強調しており、会社によっては派手
な女の子によるデモンストレーションを行っている
ところもあるが、女の子の数が目立つだけでひどい
状況ではない。


＜パイオニア＞
パイオニアがブースのメインステージで黒人の女性
３人による歌と踊りをやっていたが、これはむしろ
すばらしい歌声に聞き惚れるほどで、感度良好で
あった。これは何の宣伝かというと、２００６年春
発売予定の「ビュアビジョンブラック」の５０型
フルＨＤプラズマディスプレイによるシアターと
いうことであった。このほか、地上デジタル対応
の車載ＴＶチューナーなどパイオニアの得意分野
を強調していた。

＜ＴＶ，携帯電話、ＰＤＡ＞
会場で目立ったのは矢張り一般向けの、プラズマ
ＴＶや液晶ＴＶの新技術と、携帯電話や業務用
ＰＤＡをはじめとするモバイル関連商品の新技術
或いは他の技術との融合新商品などなどではなか
ったか。携帯電話はＮＴＴやＫＤＤＩなどのほか
松下やソニーやＮＥＣなどのブースで目に付いた
ほか、ＰＤＡなどの新技術は、ＮＥＣやキャノン
やその他のいろいろな会社が新技術を披露してい
た。航空会社の、重い手荷物を一切持たずに
手ぶらでバス、飛行機に乗って、目的地飛行場で
受けとる新システムも興味があった。



＜話題の次世代ＤＶＤレコーダー＞
今話題の次世代ＤＶＤレコーダーは、ソニー・松
下連合のブルーレイ・ディスク（ＢＤ）と東芝陣営
のＨＤ－ＤＶＤグループが、それぞれに全力投球
といったところである。




＜ソニー＞
ソニーは薄型ＴＶの新ブランド「ＢＲＡＶＩＡ」
を前面に出し、ステージ一杯に並べて強調。
１１月発売目前の小さな携帯電話のような可愛
らしいウオークマンＡシリーズと従来型のライ
ターのようなウオークマンをアピールしていた
が、話題の次世代ＤＶＤレコーダー「ブルーレ
イ・ディスク」（ＢＤ）も前面に出して背水の
陣。矢張り話題の次世代商品であるだけに見て
いる人は多かった。ＢＤが良いのか、ＨＤ方式
が良いのか判断しかねるとこだが、私が見ると
ころ、製品の優劣もさることながら、ネーミン
グでＢＤの勝ちと思う。ブルーレイ・ディスク
と聞いただけで、綺麗な映像を想像するではな
いか。


＜松下電器＞
松下はプラズマＴＶの新製品とブルーレイ・デ
ィスク、携帯電話、デジカメなど幅広く並べて
全方位外交体制。特にテレビは天井の高いとこ
ろまで並べて遠いところからでもよく見える高
画質を強調していた。顧客指向の松下らしく、
画面の表示方法や製品を使わせてみての楽しま
せ方はうまい。抜きん出た技術的特長がなくて
もいい商品だと思わせるところはトヨタと似て
いる。ソニーなどは大いに勉強する必要がある。
そういう意味で、ソニーと松下のテレビの展示
方法を見比べると、ソニーは新ブランドのお披
露目だというのにもう一つ並べ方にアピール度
が少ない。松下は高いところまで並べて遠くか
らでも見える手法を使い、鮮明さ鮮やかさを印
象づけていた。

　
＜モバイル時代の携帯電話・ＰＤＡ＞　　　
特に顕著な技術革新があったようにも感じなか
ったが、携帯電話は、本格的なモバイル時代の
到来を展望して、ＮＴＴやＫＤＤＩなどの携帯
電話会社だけでなく、その他の電気メーカー各
社ともそれぞれに特徴を出そうとしていた。
ＰＤＡについても、各社工夫をしていたが、作
業現場や工場現場、或いは配達の現場で使うた
めの小型、省電力のＰＤＡが色々でていた。

＜次世代型ＤＶＤレコーダーの行方＞
今日７日のニュースが次のように報道していた。
ＨＤ－ＤＶＤ派のワーナー・ブラザースがソニ
ー・松下陣営のブルーレイ・ディスクのソフト
も発売する見通しとなった、と。
こうなると世間の選択は、一気にブルーレイ・
ディスクに傾く可能性が高くなったといえるか
もしれない。


個別企業について話をしていてもキリがないの
で、この辺で収束することととする。若干の
写真で雰囲気を察知されたい。



＜ＣＥＡＴＥＣ＞
http://www.ceatec.com/ja/2005/news/index.html