日経新聞で連載している「私の履歴書」の王貞治パートを纏めた単行本を購入した。
「もっと遠くへ (私の履歴書)」
王さんの本というのはそれこそガキ向けの漫画からオトナ向きの評伝まで、多種多様なモノを読んできた自負があるので、こうして新刊が出るたびにすることと言えばどれだけ過去に書かれた物や本人の発言等と乖離していないかという、ある意味事実の検証的な作業になってしまう所はあるのだ。
この本で言うと生い立ちからホークスの監督を勇退するまでの事を順を追って語っているわけだけれども、だいたいどの項も以前見聞きしたことの繰り返しで新味はないがそうした検証という考え方をするならばどのエピソードも「ホントのこと」だったという安心感も与えてくれる訳なのである。
たとえばコレと王の師匠である荒川博さんの「王選手コーチ日誌 1962-1969 一本足打法誕生の極意」とをセットにして読むと、荒川さんの方が本人の日記を起こしているだけに臨場感や現場の雰囲気というのがより伝わってくる効果はあるのだが、中身については両者の言っていることに整合性がとれており、決してゴーストライター任せではないというのがよくわかる(たぶん口述筆記であろうと思われるが)
そういう意味で読みやすさもありながら以外と選手晩年時代の本音なんかも書かれていて、いろんな意味で素直に書かれた本だったと言えるのではないだろうか。通常スポーツ本を出さない日経新聞の書籍だけにそのへんは意義深い。
でれば上下巻に分けて指導者時代のパートをもう少し長く聞いてみたかった気はしたが、続巻があれば是非読んでみたい物である。
「もっと遠くへ (私の履歴書)」
王さんの本というのはそれこそガキ向けの漫画からオトナ向きの評伝まで、多種多様なモノを読んできた自負があるので、こうして新刊が出るたびにすることと言えばどれだけ過去に書かれた物や本人の発言等と乖離していないかという、ある意味事実の検証的な作業になってしまう所はあるのだ。
この本で言うと生い立ちからホークスの監督を勇退するまでの事を順を追って語っているわけだけれども、だいたいどの項も以前見聞きしたことの繰り返しで新味はないがそうした検証という考え方をするならばどのエピソードも「ホントのこと」だったという安心感も与えてくれる訳なのである。
たとえばコレと王の師匠である荒川博さんの「王選手コーチ日誌 1962-1969 一本足打法誕生の極意」とをセットにして読むと、荒川さんの方が本人の日記を起こしているだけに臨場感や現場の雰囲気というのがより伝わってくる効果はあるのだが、中身については両者の言っていることに整合性がとれており、決してゴーストライター任せではないというのがよくわかる(たぶん口述筆記であろうと思われるが)
そういう意味で読みやすさもありながら以外と選手晩年時代の本音なんかも書かれていて、いろんな意味で素直に書かれた本だったと言えるのではないだろうか。通常スポーツ本を出さない日経新聞の書籍だけにそのへんは意義深い。
でれば上下巻に分けて指導者時代のパートをもう少し長く聞いてみたかった気はしたが、続巻があれば是非読んでみたい物である。