今日は以前から行きたかった「高橋幸子 版画展」に行ってきました。
素敵な方なんですよ。お会いするのは2回目ですが、なんだかずっと昔から知っていたような気がする温かな方で、すぐにお話ができて楽しいひと時でした。そのお話はまたにして、今日は北鎌倉駅で東慶寺に寄り東慶寺伝来蒔絵展を見て国宝像にも触れ、江戸、室町の素晴らしい蒔絵の施された調度品を見学。
東慶寺は縁切り寺として知られますが、縁を切るまでの決まり事や念書や何やらおどろおどろしい書が残っていて、情念の世界は恐ろしいと思いながら見てきました。
寺の中は低い塀で囲まれた通路になっており、寺の門をくぐれば安心であることが伺えます。どこか懐かしい木の塀でとりどりの花々が咲いていますが、どれも野に咲く花のような楚々とした姿です。あの念書を書いた女人が過ごす場所として、何か隔絶した世界を感じます。
奥の奥には切り通しがあり、その窪みに仏様がひっそりといらっしゃいます。百合の花が大きく咲いていました。

因みにこんなに小さな仏様です。
その後、鎌倉駅を目指してテクテク歩き、神奈川県立近代美術館へ。
西洋版画の流れーブリューゲルからピカソまでー
を見学。
ブリューゲルの想像力、辛辣でユーモアのある表現にどっぷりです。
それにしてもカロはやっぱりすごい。ピカイチですね。線の綺麗さは並外れています。私は今までに何度となくカロを見てきましたが、今回の展示は数に於いてすごいのではないかなぁー。
この展示会ではジゼル ツェランーレトランジユの展示もありました。詩人であり、夫であったパウル ツェランとの複雑な結婚生活の中で生み出されて行った作品はとても良いです。
そのあと、またテクテクと登って下って、鎌倉駅まで歩き、鶴岡八幡宮の中を通り鎌倉ギャラリーへ。
鎌倉ギャラリー。
高橋幸子さんの個展はほんわかとした温かな雰囲気でついついゆっくりしてしまいました。
以前お会いしたことがあるとはいえ、まあ、どうぞどうぞ、お茶でも、って。お茶とケーキまでご馳走になってしまいました。
幸せな気分で帰ってきました。
私もこんな風に音楽を伝えることができるようになったらなぁ~。
憧れの方です。