自然と生きる

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松剪定というグレーゾーン

2021-11-21 08:38:01 | 日記

 松と言えば、お金持ちのお庭や庭好

きのお庭に必ずあるという感じの庭木

ですが、世代が変わった今ではいくら

お金があっても植える人はいない。

親が大事にしていたからという理由ぐ

らいで生き残っているが、昭和生まれ

の老人が居なくなれば、松は個人宅か

らほぼ消え去る運命だ。

関西の海沿いなら黒松が多く、内陸に

なると赤松が多くなる。

神戸明石地域では赤松は全く見ない。

 

さて、黒松剪定。

剪定屋を始めようと思えば、松が理解

出来ないと話にならない。

松出来ますか?なんて言われたら当然

のような顔をしていなければ侮られる。

しかし、松剪定と言ってもピンからキ

リで、緻密に仕立てた大きな盆栽の様

な立派なものは簡単ではないし一般的

ではないので、剪定屋さんでは経験値

が低くて出来ませんが、いわゆる個人

宅にある一般的な松と言うことで話を

進めますが、剪定屋さん松をさわって

10年程度ですが自己流です。

神戸では相楽園とか四国では栗林公園、

伊勢神宮や足立美術館などの松を見学

したり、上手に手入れしている個人宅

の松を立ち止まって見たり色々と勉強

しましたが、個人宅のお庭と言う小ス

ペースにある多種多様な形の松には都

度対応するしかないというのが結論で、

参考にならなかった記憶。

 

はっきり言うと、何も分からないのに

松が良いなんて言っている人が大半で、

松竹梅の一番上だから良いという具合。

植木屋が出鱈目な剪定していても、お

客自身がさっぱり分からないのが現実

で、業者目線で言わせてもらうと、

枝・絡み枝・逆枝・重なり枝は当たり

前のようにあり、枯枝は放置・切り残

しが多くて引っ掛かるじゃないかとい

う松ばかりを剪定している剪定屋さん

ですが、昨年まで同業者がやっていた

松だということですが、お客が無知な

ことを良いことに出鱈目をやる職人は

少なくない。

いや、真剣に作業しているのなら剪定

知識が無いということか。

ちなみに、これ以上大きくできない場

合の枝の扱いを面白いことに、枝をU

ターンさせたり、真横に曲げて伸ばし

たり、立枝と絡み合っていてもお構い

なし、葉先の輪郭だけ揃えてしまうよ

うなそんな松は多いです。

また、枝の流れを見ていると、職人が

変わったであろう時点から枝が間延び

していることがある。テキスト通りの

剪定で芽を切り戻さずに葉毟りを続け

た結果ですが、年に一度の剪定では枝

を短く維持するための中芽切りや芽出

しを期待して古葉を残す等の順応性が

必要ですが、そうでない職人がいる。

上手な松がある一方で大半が変松で、

枝の向きがグチャグチャバラバラ。

余り酷いのは断るしかない訳ですが、

お客自身が何も分かっていない美的感

覚がサッパリと言う場合、まあそんな

松はいずれ子供が処分してしまいます。

庭木に興味が無くても、それが奇麗な

ものなのか、いまいちなのか、出鱈目

なのかは分かるもの。

 

昨今、庭木に水をあげない人が多いの

ですが、黒松は海沿いに自生する水を

好む樹木です。

乾燥に弱く一見耐えている様でも、剪

定に不可欠な小さな芽が吹かずに枯れ

やすいので、特に乾燥しやすい場所に

ある黒松には夏以外にも定期的に水を

あげましょう。

 

ではでは。

 

 


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