2010年6月28日、金沢でレンタカーを借りて、越中一宮・飛騨一宮・白川郷を廻った後、小松市で那谷寺に行った。那谷寺（なたでら）は五木寛之さんの百寺巡礼で見て是非行きたいと思っていた。山門から入ると苔が美しい、緑に包まれて進むと奇岩遊仙境が現れる。この寺は本来白山信仰の寺で山岳信仰に相応しい景観が続く。更に奥に進むと舞台造りの本堂、那谷寺は７１７年の開創、当初は自生山岩屋寺と名付けられたが、９８６年花山法皇が御幸なされた折、西国三十三ヶ所の一番那智山と三十三番谷汲山から１字づつを取って那谷寺と名付けられた。本堂からアジサイの道を抜けると三重塔、更に楓月橋を渡って鎮守堂からは正面に奇岩遊仙境が見渡せる。朱塗りの金堂華王殿から入る琉美園には見事な苔が広がり、阿弥陀三尊の姿とされる三尊石が立つ。この日は粟津温泉の「法師」に泊ったが、養老２年の開湯から伝承1300年・46代の宿で日本最古の「のれん」と言う見事な老舗だった。
