草むしりしながら

読書・料理・野菜つくりなど日々の想いをしたためます

ちょっと「ときめいた」話

2024-04-10 08:29:20 | 日記

ちょっと「ときめいた」話

 工事現場の白い防音シートの奥では、いったい何が行われているのだろうか?驚きの職人技に密着する。NHK のドキュメント・バラエティー番組『解体キングダム』

 解体って聞くと重機でバンバン壊すとか、ダイナマイトで一瞬のうちに崩壊させてしまうイメージがありますね。でも日本のとりわけ都市部ではそんなことできませんよね。敷地も狭く周りをビルで囲まれ、24時間常に人通りがある中での解体です。

 粉塵や騒音を抑え頑丈な建物をいかにして解体するか?白い防音シートの中で繰り広げられる創意と工夫、自分の手のように重機をあやつるオペレーターの職人技。感動しました。この番組も子どもたちに見せたい番組ですね。

 さて番組の中で取り上げられた解体現場はビルばかりではありません。国宝瑠璃光寺五重の塔の解体修復、重要文化財築320年の古刹の解体再建などもあります。中でも興味をひかれたのは「富士山麓 青木ヶ原樹海 ミズナラの巨木を解体せよ」でした。

 根元の太さ2.7m 高さ28m、樹齢数百年のミズナラの巨木。木が枯れてしまいこのままだと倒壊の恐れがあるのだと。現場は特別保護地区なので重機が入れらません。

 巨大なミズナラにチェーンソーで挑む空師さんが登場しました。空師とは木の登って、上から木を伐採していく職人のことです。

 ロープを体に巻き付けながら自力で木に登っていきます。途中で枝を切り落としながらチェーンソーで上から幹を切っていきます。

 重たい枝だと2トンはあるという。絡まっている蔓を丹念に取り除き、予定通りの場所に落ちるように慎重に切断していきます。ミッション大成功。

 素晴らしい。空師という職業があることを初めて知りました。もし私が男の子だったら、空師になりたいと思ったかもしれませんね。      

 残念なことにお婆ちゃんなので、さすがに空師になりたいとは思いませんでした。でも果敢に大木に挑む若い空師さんに、ちょっと「ときめいて」しまいました。

『解体キングダム』いい番組ですね。


歓迎〈新プロジェクトⅩ〉  

2024-04-09 08:25:36 | 日記

歓迎〈新プロジェクトⅩ〉

〈新プロジェクトX〉が18年ぶりに復活しましたね。3月28日には「新プロジェクトX放送直前スペシャル」も放送されました。旧シリーズの大ファンだという三人のゲストが、過去の番組を熱く語っておりました。

 何度も挫折をしながら、創意工夫で乗り越えていく。個人プレーではなく集団の力で問題を解決していきましたね。この旧シリーズを見て、将来何になるかと決めた人もいる。というのも頷けますね。

 さて私の方は、当時この番組よりも、どちらかと言うと「ザ!鉄腕!DASH!」の方が好きでした。とりわけ「DASH村」が好きで毎回必ず見ておりました。

 トキオの5人が古民家を再生して村役場を作り、農作物の栽培し動物を飼育する。けっこう大変な仕事なのに、楽しんでやるトキオが良かったですね。

 これを見て農業やりたいと思った方もいるのではないでしょうか?私もその中に一人でした。牛フンや落ち葉で堆肥を作ったり鶏を飼ってみたりして……。今の私の原点みたいな番組でした。

 それからもうひとつ「ムツゴロウの動物王国」は子どもたちと見ていました。1980年にスタートして以来20年続いたこの番組に、何かしら影響された方もいるのではないでしょうか。

 私がいつも見ている犬猫の保護活動をされているユーチューバーさんは、この動物王国を観て育ったことで、犬猫の保護活動をするようになったそうです。

 この上記の三番組、澄んだ目をした子どもたちにこそ見てもらいたいですね。〈新プロジェクトX〉心より歓迎いたします。 


チコちゃんには𠮟られてみるもの

2024-04-08 08:40:54 | 日記

チコちゃんには叱られてみるもの

 NHK のバラエティー番組「チコちゃんに叱られる」をよく見ています。4月5日は「水垢は何」でしたね。

 水道水の中に入っているカルキかな?でも生家の水はボーリングで地下水をくみ上げているにも関わらず、けっこう水垢がついています。

「私のお掃除が雑だから」

「つまねぇ、奴」

 チコちゃんに言われちゃいそうですね。我が家に関してそれが一番の原因でしょうが、チコちゃんによれば水の中に含まれるミネラルが原因だとか。ちなみにミネラルの多い水を硬水、少ない水を軟水と呼びますね。

 ヨーロッパ地方に多い硬水は、固まり肉やパスタをゆでたりするのに適しており、日本の軟水は白米を炊いたりだしをとったり、魚の煮物にも適しているそうです。水と食文化には深いつながりがあるのですね。

「その土地の米は、その土地の水で炊くのが一番」と言われております。確かにそうですね。我が家では生家の田んぼで採れたお米を食べておりす。ところが同じ米なのに東京で炊いたご飯よりも、生家で炊いたご飯の方がおいしいのです。これが水の違いだったですね。

 以前ブランド米と称される米を食べたことがありますが、正直言って生家の米と大差ないと感じました。もちろん生家の米がそれだけ美味しいということなのでしょが、東京の水で炊いたからだと思います。

 一度産地に行って、そこの水で炊いたブランド米を食べてみたいものですね。それからヨーロッパに行って、硬水で茹でられたパスタも食べてみたいですね。こちらの方はちょっと無理かな……。

 そんなわけでこの週末は「水と食文化」について考えてみました。それから水垢についても調べました。水垢には水道水によるものと、石鹼カスによるものの二種類があるようです。さて我が家の場合はどっちかな?「いずれにせよ私の掃除が雑だから」という最初の答えが正解のようです。

 ただ水道水によるものと石鹼カスによるものとでは掃除の方法が違っくるそうです。汚れにに応じた方法で行わないと、かえって汚れを悪化させるそうです。

 なかなか為になりました。チコちゃんには叱られてみるものですね。


世界から猫が消えたなら

2024-04-05 11:55:20 | 読書記録

 川村 元気「世界から猫が消えたなら」

 月曜日の朝僕は医者から、あと一週間しか生きられないと告げられた。

 アパートに戻ると、そのまま気を失って倒れた。飼い猫の鳴き声で目を覚ました僕の前に、悪魔が現われてささやいた。「この世界から一つだけ何かを消す。その代わりに、あなたは一日の命を得ることができるのです」

 考えてみると、この世界は世の中はいらないもので溢れている。その中から要らないものをひとつ消せば一日の命がもらえる。僕は取引に応じた。だが消すものは、悪魔が自分で決めるという。

 悪魔は僕の携帯電話見て、世界から電話を消すといった。

 僕はさんざん迷った末に電話を消すことを承知したのだが、ふと父のことを思った。母が死んで四年、父とは一度も連絡を取っていないし会ってもいない。自分は死んでしまうのに、こんなことでいいのか……。

 悪魔は僕の気持ちを見透かしたように言った。

「最後に一回だけ消すものを使っていいという、オプションをつけましょう」

 それでも僕は、どうしても父に電話をすることはできなかった。母の死んだ四年前のことが許すことができかったのだ。

 そこでぼくは悩んだすえ、あの人に電話をした。あの人の電話番号は登録されていなかったが、体が覚えていた。僕はゆっくりとダイヤルを回した。

 翌日の火曜日の朝、電話はほんとに消えていた。それから水曜日には映画が、木曜日には時計が消えたが、世の中は混乱することはなかった。すると悪魔は金曜日に「世界から猫を消しましょう」言い出した。

 だが金曜日の朝、ぼくの飼い猫は僕の隣で寝ていた。僕は世界から猫を消すことができなかったのだ。それはつまり僕が消えるということだった。

 土曜日には僕が消える。その前に僕にはしなければならないことがあった……。

 佐藤健さんの主演で映画化もされましたね。主人公の僕は30歳になる郵便配達員です。こんな素敵な配達員さんがいたらな、毎日自分宛に手紙を書いて、配達してもらうかもしれませんね。

 この手紙と郵便配達員、この話の中では重要な役割を果たします。でもそれは読んでのお楽しみですね。

 作者の川村元気さんは若き映画プロデューサー、映画原作を捜して年間五百冊を読んだといいます。

 どんな人なのでしょうね。きっと映画が好きで、猫はそれよりもっと好きなのかも知れませんね。


満開の桜の木の下で

2024-04-04 10:46:56 | 日記

満開の桜の木の下で

 はっきりしないお天気が続いていますね。昨日は散歩がてら買い物にき、近くの公園によって帰りました。

 いつも思うのですが、東京の公園や街路には、大きくて古い木がたくさん植わっていますね。でも毎年枝先の切り戻し作業をするからでしょう、見た目はすっきりとしていますね。手入れが行き届いていますね。

 いつも行く公園の桜の木もかなり古くて、太い幹には瘤のようなものもできています。それでもため息の出るような美しい花を毎年見せてくれます。古木に咲く花には、独特の美しさがありますね。

 今年もため息がつきたくて行ってみましたが、満開にはまだ数日かかりそうでした。でもよく見ると満開の木もありました。おそらく数年前に植えられたものでしょう。幹も細くて木も小さいです。

 それでも枝を思い切り伸ばして、「見てよ」ばかりに花が咲き誇っています。でもよく見ると若干花の色の赤みが強い気がします。ソメイヨシノとはちょっと違うような気がします。桜の木も私たちの気づかないところで、世代交代しているのでしょうね。

 いつの日かこの新しい品種の桜が、日本の桜になる日が来るかも知れません。ちょっと寂しい気がして、満開の花を見上げました。

 するとどうでしょう。空一面に、いいえ宇宙全体に。桜の花が咲いていて、私は桜の宇宙を漂っていました。

 以前盆栽は下から見上げるものだと教わったことがあります。その時教わった通りに、小さな盆栽を下から見あげて驚きました。樹齢何万年ってくらいの古代木の下に、自分が立っているような気がしたからです。

 桜に限らず物でも人でも、見る側の見方ひとつで良くも悪くにも見えませんか。幸い盆栽の見方は知ることができましたが、残念なことにその他の物の正しい見方は知りません。第一印象だとか先入観とか、つまりは何事も最初から色眼鏡で見てしまっているのですね。

 この新しい品種の桜を、私は色眼鏡で見ていたのです。けれども見上げた桜はあまりにも美しく、色眼鏡なんてどこかに置き忘れてしまいました。

 ソメイヨシノだろうと新しい品種だろうと、もうどっちだって良いではありませんか。桜は桜。満開の桜の木の真下から、真上を見上げて下さい。桜の宇宙が見えますよ。