typeKIDS Report

活字書体を使う人のための勉強会

typeKIDS Meeting Spring 2019, Report 2

2019年04月09日 | typeKIDS_Meeting
櫻井印刷所活版工場見学会

川越にある櫻井印刷所の活版工場に無造作に置かれていた錦精社の活字書体見本帳。多彩な書体が掲載されている。





岩田母型の常用漢字表。




2019年1月26日に櫻井印刷所が約30年ぶりに活版印刷工場を復活させた。typeKIDSでも、4月6日、休日にもかかわらず、その活版印刷工場を見学させていただくことになった。工場の外観は、ほしおさなえさんの小説『活版印刷三日月堂』に出てくる印刷所「三日月堂」を思わせる懐かしさあふれる佇まいだ。
櫻井印刷所の松崎さんに案内していただきながら、活字を中心に見学させてもらった。櫻井理恵社長も駆けつけてくれた。



活字。これでも往時の半分ぐらいだとか。どういう活字書体があって、どういうタイプサイズがあって、どういう字種で揃えられているのか、伺った時点では詳しいことはわからなかった。
だが、活字メーカーで多彩な活字書体が用意されていても、小さな活版印刷工場では、活字を置くスペースも限られており、活字を購入する費用もかかるので、当面の仕事に必要なだけの活字書体、タイプサイズ、字種に限定されることは容易に想像できる。

木製の植字台には、罫線の種類もたくさん置かれていた。活字は文選・植字をして、印刷されることで、役割を果たすことになる。



SWAN75という全自動の印刷機。半自動の手フートもあった。他にも、込物選別機や樹脂板を作る機械、罫線を必要に応じて切る機械も。いろいろ興味をそそられる。

櫻井印刷所では、名刺やハガキの受注をはじめている。

文・今田欣一


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