「タブレット」と言えば、中高年は「薬の錠剤」。若い人にとっては「板状のコンピューター」と言ったところでしょうか。
鉄道で「タブレット」と言えば、単線区間で衝突事故を防ぐための「閉塞(へいそく)」方式の一つのことを言います。
単線では1つの閉塞区間(簡単に言えば駅と駅の間)には1つの列車だけを入れないと衝突事故が起きます。
そのため、その閉塞区間に入ることを認める通行手形みたいな物を「通票(タブレット)」と言います。
持ち運ぶためのケースも含めて「タブレット」と呼ぶのが一般的でしょうか。
真鍮製の円板形で穴が空いています。形状は基本的に丸(まる)、四角(よんかく)、三角(さんかく)、楕円(だえん)の4種類で、閉塞区間毎に形が決められています。
形を確認できるように、ケースの片方には窓が付いています。
「閉塞方式」も進歩し、現在でもタブレット方式を使っている区間はごく限られています。
津軽鉄道の津軽五所川原駅・金木駅間。
由利高原鉄道の前郷駅・矢島駅間。
くま川鉄道の人吉温泉駅・あさぎり駅間
この3箇所だけのようです。