Rayですね・・・
ご縁頂きお参りさせていただいたところ、足腰を病まれる方が大変多くおられます。
「ご院さん、働けんというのは辛いですね!」って歯を食いしばられます。
お婆ちゃんですので動き難くなるのは無理ないことなのですが、2年ほど前に転ばれたのがきっかけで足に痺れと痛みを伴うようになりました。
「せめて足腰が達者であったら娘に迷惑を掛けないように庭の掃除くらいはしてやれるのに・・・」
その思いが勿体ないことです。
支えたい、ず~っと・・・そんな親心を聞かせていただきました。
「オバチャン、よう分かるよ!痛いところがあったらしんどいし何にも出来んもんね・・・それでも尚、その心が有難いよ!」
その方のお母さんのご縁でしたが、優しいお婆ちゃんでいろんな事を抱えつつこのお内仏の前で泣かれていたことを思い出しました。
その方がおっしゃられます、「ご院さん、皆通って行かんといけんのですね・・・」
「ホントだね、オバチャン。逃れ難いことでしたね・・・」
その「苦」を前にして悩む私を、優しく抱きしめて下さるあなたでしたね。
安心して悩むことができます!
「御斎をいっしょに・・・」とおっしゃっていただいたので、少しだけ席に着かせていただきました。
暫くして、松山からお帰りになられていたご門徒が、
「ご住職の車、Rayなんですね!ミツオカでしたよね。珍しい車ですね!」
「わ~、よく御存じですね!車、お好きなんですか?」
「はい、好きですね!あの車、フェンダー・ミラーにして凝っていますよね。しかも、バレット・ミラーで!」
「ありがとうございます。そうなんです、あのミラーには拘りがあって!全然、サイドミラーの用をなさんところが辛いのですが・・・15年にもなりますし、今時、軽4の2枚ドアなんてありえんのでしょうけど、愛着があるもんですから・・・」
「いいと思います・・・」
それからは、車談義になりました。
喪主様も車好きなので結構盛り上がることに・・・
「外のジムニー、喪主さんのですか?」
「そうなんです、でも、いろんなモノを取り寄せてくっ付けては直ぐに売ってしまうんですけど・・・」
オーバーフェンダーを取り付け太いタイヤ履かせてカッコいいのです。
「あれで燃費どの位ですか?」
「8くらいですね・・・」って苦笑い。
そうなんです、これがネックなのです。
義弟も乗っていたことがあり、話を聞いてその燃費の悪さに引いてしまったことがありました。
今のジムニーとかパジェロ・ミニはエンジン等の改良で少しは燃費も良くなっているそうなのですが・・・
私もあ~いった車に憧れがない訳ではないのですが、軽で燃費が悪いとなると考えてしまいます。
あんな車があったら冬は心強いんだろうな~って思うことがあって・・・雪の季節だけなんですけど。
と言いながらもウチのニコニコが普通に走って16キロ程なのです。
私の中では15年・18万キロの車ですので結構満足なのですが、今やリッター30キロの時代ですから・・・
軽快に走るんでしょうね、今の車!
ニコニコも痛いところばっかりです。
カタカタ・コトコトの音には「軽快」なんて微塵も感じないのですが・・・
でも、一生懸命に支えてくれるのです、私の為に・・・
喜びも悲しみもしんどさも分かってくれながら、カタカタ・コトコト・・・
「働けん、というのは辛い・・・」とおっしゃっていた言葉を思いながらニコニコと帰ってきました。
痛みを伴いながらも一緒にいて下さる・・・
有難いことです。