大阪からご法事のために故郷へと帰ってこられた息子さんに
「道路は混んでいませんでしたか?」とお尋ねすると
「シャーッと帰ってきました」
と爽やかに仰られました。
が、いろんな思いを携えて運転されていたのでしょう。
お母さんが乗っていない車は、軽くて静かだったのかもしれません。
寂しさを振り切るように、シャーッと故郷へとハンドルを握り、アクセルを踏んだのでしょう。
いまは、仏さまとして息子さんのいのちを支えてくださるお母さんのおはたらきは、なかなか気づくことはできないけど、知らさせていただいたときは、ものすごくあたたかい心に触れられるのではないかな、って思います。
ちょうど、重たい車体や様々に催される心を携えた私を載せて、ただ黙って、ひたむきに走るタイヤのようですね。
ありがとういっぱいです。