7月27日、私がリーダーを務める京都法廷プレゼン研究チームの例会がありました。
京都の若手弁護士で、裁判員裁判での法廷弁護活動に活かすためにプレゼンを勉強しようと、2006年からスタートしています。
これまでに本も一冊出版し(共著:「入門法廷戦略」)、現在も、「孫子の兵法」を刑事弁護活動に活かそうと研究して、季刊刑事弁護(現代人文社)にも連載しています。
27日の例会では、孫子の兵法第12編「火攻篇」をみんなで研究。
刑事弁護における火攻めとは何だ?と議論しました。
火攻めは効果は大きいが危険も伴う、時と日を選ぶ必要がある、怒りに任せるのではなく、慎重に選択をしなければならない・・・・・
結論 これは法廷における「異議」だ!! となりました。
異議は時期を見極めなければならない、成功すれば的を殲滅できるが、失敗すればこちらが傷を負ってしまう、まさに、「異議」は火攻めです。
次回の例会では、孫子の説く火攻めの方法を異議に当てはめて考えていくことになりました。
でも、孫子を真剣に議論している弁護士って、僕たちだけなんだろうなあ・・・
しかし、戦いである裁判には、孫子の教えはとても参考になります。
例会では、裁判員裁判の研究もしており、私が来年に控えている裁判の冒頭陳述を実演し、他のメンバーからいろいろと貴重な意見をいただきました。
本当に役に立つ研究会です。
孫子曰わく、およそ火攻に五あり。
一に曰わく火人、二に曰わく火積、三に曰わく火輜、四に曰わく火庫、五に曰わく火隊。
火を行なうには因あり、因は必ず素より具う。
火を発するに時あり、火を起こすに日あり。
時とは天の燥けるなり。
日とは月の箕・壁・翼・軫に在るなり。
凡そ此の四宿の者は風の起こるの日なり。