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伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

隣組⑨

2012-07-07 23:19:20 | つぶやき

 隣組⑧より

 自治会費のほかさまざまな会費徴収作業は隣組長の仕事である。交通安全協会の会費も自治会によっては隣組長が集めているところもある。ただ隣組長は自治会の収税係というわけではなく、あくまでも隣組をまとめる役である。それぞれの役が自治会内に定められているのなら、その役を担ったものが集めた方が理想といえば理想だ。しかし、前回も触れたように役を担ったが上に疑問を持たなくなってしまうのもいつものことだ。単なる収税という観点であるならば、ほかの会費徴収と合わせて隣組長が実施するほうが効率的であることも事実。あくまでも会費に対して住民が納得していればのことである。

 隣組長として団体の会費を集めに行く際にも必ず疑問を投げる方もいる。そして今回交通安全協会費を集める際にもどういったことに会費が使われているか不明だという意見をいただいた。必ず疑問を投げかける方もいる。当然と言えば当然のことであるが、集める役を担っている側にしてみれば小言を言われない方が理想であるが、いっぽう自分がその立場に立てばごく当たり前の疑問だとも思う。むしろ慣例でずっと続けられてきていることそのものに声をあげないことの方が不思議なのであるが、だからこそ地域社会なのである。特定の案件に疑問を投げることで地域社会から浮いてしまうのは解っているから疑問もそこそこに引出に納めてしまうのだ。

 さて、意見をいただいて最もだと自分でも思っていたのだが、実は役員に対しては収支決算報告が行われている。今年度の初頭に行われた総会資料にしっかりと記述されているのである。ところがこの収支決算を今まで目にしたことはなかった。なぜならばわたしがそうであったように自治会の役員がそれを住民に伝達することをいつもしていないからだ。自治会によってはそういった報告をしているところもあるのだろうが、わたしの住む自治会ではしていない。したがって住民にとって見れば「集めた会費は何に使っているのか?」ということになるのである。とはいえ、この決算報告が住民の目にとまったとしても、これだけで疑問が解消されるものではないだろう。ただ支払いした会費のうち主たる部分が自治体単位にある安全協会に会費として納められていることが解ることと、逆に自治体単位にある安全協会から事業活動費として支払った額以上に補助金が出ていることが解る。この手の組織にありがちなのだが、上と下の組織を上納金⇔補助金という形で金が行き来しているケースがよくある。ようはこの金の行き来は無駄な流れだということである。とすると決算額の中に占めるウエイト大きなものとなれば、会議費と研修費となる。役員が会議に出席するための旅費はともかくとして、それ以外にかかる費用はおそらく飲み食いが主たるものとなる。ということは役員の慰労意のようなものになるわけで、基本的におしなべて全員(健常家庭なら1戸あて担う)が役を担うのなら、このような考え方は改善の余地があるということだ。もっといえば年間の3分の1近い出席を強いられる地区役員の現状を見ると、そこまでして交通安全の活動をしなくてはならないのかと疑問が湧くのである。地域社会に役員がとても多いことはよく知られている。しかし何にしてもそうだが、効率的な考え方、不必要な活動を整理していけば自ら首を絞めるような組織化は成立しないはずたなのだが・・・と思うわけである。

 続く


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