Cosmos Factory

伊那谷の境界域から見えること、思ったことを遺します

凍結防止帯

2005-11-03 00:48:36 | ひとから学ぶ
 先日ある現場を訪れたとき、そこにあった家の凍結防止帯のコンセントが抜かれているのを見て、普通の家はコンセントを抜いていることに改めて気がついた。凍結防止帯というのは、冬季に水道管が凍結しないように、水道管の周りに凍結防止用の材料を巻き、さらにその上に電熱線を巻いたものをいう。話によると、凍結防止帯を盛んに使っているのは長野県のようで、もっと寒い北海道や東北では、水道管が壁の中に配置してあって、建物の断熱効果によって凍結を防止するのだという。長野県ではそうした凍結対策をする家は少ないだろう。わたしはこの話を聞いたとき、屋外に接している部分は凍結防止帯を施してあるが、屋内へ配置されている部分で凍結することがよくあって、建物の断熱効果だけで本当に凍らないのか疑問にも思った。それでも、長野県の常識は、東北以北では非常識のようなので、家のつくりそのものが、長野県とは違うんだろうと考えられる。
 わたしたちの考えでは、裸の水道管を建物の壁の中に通すというのは、まさかの時のことを考えると、大変危険である。もし、壁内にあった水道管が痛んだ場合、補修するとなると、壁を壊さないとできないわけである。そんなことはめったにあることではないが、それでも万が一のことを考えると、建物の断熱効果がどうのこうのという以前の、補修を前提に考えた場合の選択である。家の断熱効果に金をかけるのか、凍結防止帯の維持費に金をかけるかの選択でもある。いずれにしても寒暖の差が大きい長野県にあっては、もっとも凍結しやすい時間だけに作動する凍結防止帯の選択が、合理的なのだろう。
 さて、凍結防止帯のコンセントの話に戻る。実はわたしもコンセントは、冬季に差し込んで、春になったらコンセントから抜くというのが常識だと思っていた。ところが、家を建てたとき、大工さんが言ったのか電気屋さんが言ったのか忘れたが、凍結防止帯はサーモスタットによって作動するもので。抜き差しをしていると、サーモスタットに誤作動が生じたりするから、一年中差し込んでおいてよいといわれた。それ以来、コンセントから抜くことをしなくなったが、まわりの家も含めて、そんな意識で見てみると、大方の家では季節によって抜き差ししている。公共水道課などのホームページを見ても、「水は気温がマイナス4度以下になると凍る性質があるので、水道凍結防止帯に電源を入れて、冬支度をしましょう」などというメッセージがあったりする。もしかして、わたしのやり方は正しいのかと疑問におもったりする。コンセントに入れていて、いわゆね待機電力がかかっているとは思えないが、実際はどうなんだろう。
コメント


**************************** お読みいただきありがとうございました。 *****