日本は非学歴社会だと思う。厳密にはそうでないかもしれないが、フランスやイギリスに比べれば、あまり学歴は社会で問題にならない。いい大学出ているからといって、それだけで出世するわけではない。飾りみたいなものである。
考えてみれば、苦労して難易度の高い国立大学を出て、単に飾りだけというのももったいないものである。そのために犠牲にしたことも多いはずである。であれば、それをもっと生かす方法はないものか。
ある。勝手に相手より一段高く立つことである。たとえば、議論して負けたとき、職場で立場を軽んじられたとき、悔しくてならないものであるが、しょせん学歴がちがうのだから、と考えれば腹が立たない。宮澤喜一氏は万事これだったらしい。
バカバカしいことであるが、世の中はストレスが多い。せっかく高学歴であるなら、それを懐刀のようにせず、最大限に有効活用するべきである。酔っぱらって、学歴自慢する嫌なおやじよりずっと上品である。内容の下劣さは変わらないが。