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路傍奇術者達の讃歌 -Admiration song for street magician-

ストリートマジシャンの活動日記

マジックの本質

2012年09月03日 | 駄文
「フォークを握って大事な人のことを考えてください・・・
手を開けてください」
で、手を開けるとフォークがハート型になっている、というマジックをやるんですが、
以前、お客さんに
「この形は人によって変わるんですか?」
と聞かれて答えに詰まってしまいました。

こういう場面に出会うと、自分は自分の演じているマジックの本質がわかっていないと感じてしまいます。
言い換えると自分のマジックが観客からどう見えているかわかっていない。
すくなくともそのお客さんは、自分が思いを込めて握ったから形が変わった。
ならば人によって形は違うんじゃないか、と感じたはずです。
この感じ方は自分が気づいていなかっただけで、かなり自分のマジックの物語の根幹に触れています。

この問答について少し考えてみました。
どう答えるのがマジックの本質をとらえているのか。
ハートのフォークは前もって用意した画一の形ではありますが、
「毎回同じです」
は、不思議の演出ができていないし、
「毎回変わります」
は、あからさまに嘘をつくことになります。

「ハートの形は微妙に変わります。いびつな形になることもあります。
今回のハートはかなりきれいな形になっていますね」
あたりが、自分のマジックの本質をとらえた回答ではないかと思います。

「ハート以外の形になることはあるんですか?」
と聞かれたらどうしよう。

最高のマジシャンは本質をとらえる。
マックスメイビン氏のいう最高のマジシャンへの道は険しいです。


嘘言ったらだめなの?、
毎回同じですでもいいと思う、
「霧になった」「空中に消えた」「透明になった」「縮んで見えなくなった」でOKなどの
ご意見、ご質問等がありましたら、コメントメッセージ等で連絡ください。

トランプの白鳥


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