夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

「重力の再発見」と中二病

2012-05-18 | review
中学1年だったと思うけど、相対性理論についての概説書を読んでた。
ブルーバックスとは言え、翻訳だったので偏微分方程式とかテンソルとか出てくるから、わかるわけはなかった。
その頃に相対論だけじゃなく、ハイゼンベルクの不確定性原理とかシュレディンガーの猫の話を読んで、関心は哲学、すなわち認識論とか存在論の方へ向かった。

というのはウソで、数学の点数が悪かったから。
言い訳めくから簡単に言うと数学の授業はわかったけど、2桁の足し算もできないほど計算がダメだった。
電卓があればなあと電卓ができる前から思ってた。
今なら、ネットやスマホのアプリで対数や階乗だって計算できちゃうから、昔の自分がかわいそうなくらい便利。

その後もそれなりの関心を物理学に対して持っていたが、クォークくらいからわけがわかんなくなって、スーパーストリング理論とかで10次元だの11次元だのって言われると実体の話をしてるのか、数学的な解釈・モデルなのか疑問を持たざるを得なくなった。
もっと実感に即して言えば一般相対論と量子力学を統合しようとして、重力に足を取られてもがいているように思えた。
宇宙はダークマターやダークエネルギーに満ちてるなんて言われても暗い気持ちにしかならない。

この「重力の再発見」という本を読んだ動機はそんなところだから、他の人とちょっと違うのかもしれない。
相対性理論は間違ってる、だってUFOは光速を超えてやってきてるからなんていうとんでも本ではないが、ダークマターやダークエネルギーを否定し、光の速度が昔(もちろん宇宙誕生の頃)と今では違うとか、(パイオニア・アノマリーを証拠として)重力定数が近くと遠くでは違うとする点で、反主流であることは間違いないだろう。

どっちが正しいのかはわからないが、一般相対論の護教者みたいな態度じゃあ科学者とは言えないだろう。
だって、著者のモファットは別に今までの実験結果や理論を全面的に否定しているわけではなく、アインシュタインがニュートン力学を修正したのと同じことを考えているから。
何より弦だの膜だのといった理論も実証できる見通しは今んとこないんでしょと思う。

さて、そんな「中二病」に罹っていた頃(今も完治してはいないと思うが)はブラックホールを使えばワープ航法が可能じゃないかとか、ビッグバンの前には別の宇宙があったんだろうとか妄想していた。
こういう話は今やアニメやライトノベルではお約束のようなもので、超次元から世界ができていると考えた方がおもしろいことは間違いない。
でも、宇宙は本当は10次元だの11次元なのだと言われてもしっくり来ない。
別に根拠はないけど、数学において3次元や4次元での証明は高次元の場合と違うことが多いように思うから。
ポワンカレ予測の証明がいい例だろう。
10次元や11次元に特別な意味があるという話があったら教えてほしい。




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