夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

「パリの恋人」を見ました

2008-07-28 | art
 オードリー・ヘプバーンとフレッド・アステアによる唄って踊ってのミュージカルにグラビア的要素を付け加えたような感じの映画です。アステアはこの映画の撮影時には58歳なのに見事な踊りと優雅な仕草で老いは(顔の皺以外は)全く感じさせませんし、28歳のヘプバーンにいきなりキスしちゃいます。最後はテーマパークのお城の庭のようなところでラヴシーンを繰り広げるし。  ヘプバーンもダンスはうまいんですが、バレエ . . . 本文を読む

「ゴッドファーザーPARTⅡ」を見ました

2008-07-26 | art
 パート1よりもパート2の方がいいと言われる数少ない作品の一つで、この映画の成功をきっかけに続編にパート2とつけるのが流行ったようです。でも、単に正編が売れたから柳の下のドジョウのように作られたものと違い、この作品ではパート1の前後の時間を描くことで、見る人に重層的な形でファミリーの歴史を浮かび上がらせることに成功しています。  主人公のマイケルが上院委員会で査問を受けた場面で、マフィアの「フ . . . 本文を読む

遠きアメリカに陽は落ちて

2008-07-24 | music
 7/14にサントリーホールで行われた読売日響の定期演奏会に行って来ました。プログラムはゲルト・アルブレヒト指揮で、前半がヴァーレーズの「アメリカ」、後半がドヴォルザークの交響曲第9番「新世界から」です。アメリカつながりのプログラムですが、それ以外の関連性はほとんどなくて、いちばん聴きにくい音楽といちばん聴きやすい音楽の組合せと言っていいような気がしました。  ヴァレーズの曲はサイレンが使われて . . . 本文を読む

「お熱いのがお好き」を見ました

2008-07-19 | art
ビル・ワイルダー監督でジャック・レモンが出演する作品の3つめです。この映画がいちばん有名で、マリリン・モンローの唄う「I wanna Be Loved by You」は誰しも聞いたことがあるでしょう。コメディ映画の傑作中の傑作とされていて、名場面、名セリフが次から次へと出て来ます。文句のつけようがないと言いたいところですが、「アパートの鍵貸します」に参ってしまっている私としてはそうでもありません . . . 本文を読む

「SAW」を見ました

2008-07-18 | art
最初からゲームっぽい映画だなと思いました。残虐な場面、意外な犯人、トリッキーな展開などなど、カルトっぽいエンタメといえばいいのか、人気を得られる要素がてんこ盛りです。気持ち悪さと生理的な嫌悪感をたっぷり味合うことができて、シリーズ化されたのもむべなるかなって感じです。 ゲームっぽさは、密室になった汚いバスルームに足を鎖でつながれた男が二人、手が届かない真ん中に死体、刻々と迫るタイムリミットとい . . . 本文を読む

「デイズ・オブ・グローリー」を見ました

2008-07-09 | art
この映画は第2次大戦において、フランスの植民地だったアルジェリアやモロッコなどの「現地人INDIGENES」が祖国の解放のために戦いに参加させられながら、人種や宗教の違いから種々の差別を受けたという話です。「INDIGENES」がオリジナルのタイトルですが、「そういう言い方をしちゃいかん」というセリフがフランス人上官同士で交わされるので差別的ニュアンスがあるんでしょう。とは言え、「ムスリムという言 . . . 本文を読む

「自虐の詩」を見ました

2008-07-06 | art
この作品の見どころは、イサオ(阿部寛)がちゃぶ台をひっくり返したり、折角幸江(中谷美紀)が働いて稼いだおカネを奪ってパチンコですってしまうというヒモぶりとそれをあきらめているような幸江の反応でしょう。 そんなどうしようもない男とは別れた方がいいと思うのがふつうですが、幸江は別れません。たぶん絶対に。バイト先の店主(遠藤憲一)や隣室のおばちゃん(カルーセル麻紀)は幸江の身の上に同情したり、イサオの . . . 本文を読む

「あなただけ今晩は」を見ました

2008-07-02 | art
ビリー・ワイルダー監督、ジャック・レモンとシャーリー・マクレーンの主演という「アパートの鍵貸します」と全く同じ組合せなんで、レンタルして見ました。とてもよく出来た作品と思いますが、どこか割り切れない感じが残りました。それはたぶんに主観的な私の趣味に属するもののような気もしますし、映画としての作り方に関係しているような気もします。はっきりしないので手探りで書いていきますが、まずは後者から。 冒頭 . . . 本文を読む

「セレンディピティ」を見ました

2008-07-01 | art
恋愛映画を見ててもあまりそう思うことはないんですが、この映画は「二人で見るべき作品だなぁ」と思いました。素敵な相手と見れば出会いや運命や結婚についておしゃれな会話ができそうですし、それほどでもない相手でも魔法が掛かってしまって「幸福な勘違い」ができるかもしれません。でも、一人で見たって全然とは言いませんが、あまり楽しいものではありません。クリスマス・シーズンに見なかっただけよかったのかもしれませ . . . 本文を読む