夢のもつれ

なんとなく考えたことを生の全般ともつれさせながら、書いていこうと思います。

アベノミクスと及び腰の罠と脱出速度

2016-05-11 | news
3回にわたって紹介してきた世界思想の43号人口問題特集の巻末には、ポールクルーグマンの日本について考え直すという論考が掲載されています。彼が我が国の人口減少と国民経済との関係について、本質的かつアクチュアルな問題点を的確に突いていることに感心したのと、有識者であったり、専門家であるはずの日本人たちの情けないありさまとのあまりのギャップにトホホとなったのが、一連の記事を書いた動機です。 クル-グマ . . . 本文を読む

人口減少をこの国の有識者たちはどのように理解し、どのような反応を示しているのか?【結論】

2016-05-09 | review
鬼頭宏は「歴史人口学から見た日本」において、「少子高齢化は日本だけの現象ではない。どの国でも、豊かになるにつれて死亡率が改善される。それにしたがって出生率も低下していく。これが人口転換である」という人口学の常識を述べ、日本では1920年頃から1960年代にかけて人口転換が始まり、実現したと言います。 ところが、その後も日本を含む主要先進国において、さらに出生率が低下し、合計特殊出生率TFRが2. . . . 本文を読む

人口減少をこの国の有識者たちはどのように理解し、どのような反応を示しているのか?【仮説の論証】

2016-05-04 | review
松元雅和の「子育ての負担は誰が負うべきか」は子育て負担をめぐる公平性の議論について、Rジョージに倣って「子どもの存在は社会にとって一種の『公共財』として考えられる」と主張したものです。しかしながら、ちょっとウィキを見ただけでも公共財Public goodという経済学的用語の理解において、彼は理論的にも実際的にも、あまり真剣に考えていないか、そもそも勉強不足じゃないのかという疑問を持たざるを得ません . . . 本文を読む

人口減少をこの国の有識者たちはどのように理解し、どのような反応を示しているのか?【仮説の提示】

2016-05-01 | review
世界思想社が発行している小冊子がたまたま送られてきたので読んでみたら、なるほど人口減少という既に始まっている問題を各分野のいわゆる有識者たちはこういうふうに理解し、反応しているのだということが改めてわかったような気がしました。もちろんもっといろんな考えの人がいるのかもしれませんが、典型的なパターンがよく出ていておもしろいなと思った次第です。 巻頭の鬼頭宏は日本を代表する歴史人口学者なので後回し . . . 本文を読む