エッセイ  - 麗しの磐梯 -

「心豊かな日々」をテーマに、エッセイやスケッチを楽しみ、こころ穏やかに生活したい。

スケッチドライブ

2007-01-31 | スケッチ
                《赤井の雪原から 磐梯》

冬晴れに誘われて、「麗しの磐梯」のスケッチに出かけた。
 約2時間のスケッチドライブに、ポイント、ポイントで7枚のスケッチをしてきた。
 いつも、大体は帰宅してからの彩色なので、いつもサインペンで数分のスケッチだ。

 河東から湊へ、いつものポイントから真っ白な磐梯山を眺めた。どこからも悠然とした眺めが素晴らしい。真っ白な山頂からは流れる山襞が「我が磐梯」を形づくる。
 市内から磐梯町方面へ進むと、磐梯山の右の肩に赤埴山がわずかに見えてくる。赤埴山は、猪苗代町や対岸の湊からは、磐梯山とバランスよく並んで見える。
 広々した雪原に均整の取れた麗しの磐梯が泰然と聳える。あるいは、周囲の葉を落とした雑木林のどこからでも形の良い磐梯は見える。でも、今の季節、冬のハクチョウが浮かぶ猪苗代湖の彼方に聳える磐梯はとても凛々しく、一番の眺めである。

【磐梯 笹山 ハクチョウ】 
 
 ハクチョウと磐梯を眺めに笹山へ立ち寄った。笹山の先の湖畔道は、冬場は雪のため通行止めだった。鳴き交うコハクチョウやオナガガモ眺めながらスケッチ、右手の名倉山と左手の藤崎の間に、裾野が隠れた真白な磐梯が美しかった。目をゆっくり右に移すと、静寂の湖水に翁島が浮かび、遙かに川桁から志田浜、上戸浜、湖南へと郡山方面の厳寒の山並みが連なっていた。
 誰もいない浜に、ざっと50羽ほどのコハクチョウと数百羽のオナガガモが仲良く浮かんでいた。鳴き合う声はなんと切ないことか。しばし立ちつくし静寂に響く叫びを聞いた。
 猪苗代湖の透き通る水に、冬の陽が揺らめき、再び大自然のすばらしさに震えた。(2007.1.30)

《スケッチ「麗しの磐梯」》
  

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