今日は彼岸の入り、親戚筋にお彼岸のお供えを贈りに市内の菓子店へ行った。
いつもの和菓子詰め合わせを見繕って頼んだ。3件、宅急便で依頼した。
待ち時間にふと手に取った小冊子、「「残したい美しい会津弁」に目を通した。
表紙には「地域資源再発掘 会津遺産」とあった。
ページをめくると、磐梯山、猪苗代湖にサクラの写真に発刊の趣旨がすっきり書かれていた。
市内のあちこちの店に置いてある小冊子「会津嶺」はときどきいただいてくるが、この冊子、表紙にはマジックインクで店の名が記載されていたので、お持ち帰りではない。
用を足して、帰りに発行者の会津若松商工会議所へ立ち寄った。
受付で、氏名、住所を聞かれ2冊いただいてきた。
発行は昨年11月とあった。ネットで検索すると、発刊時のことが民友新聞にあった。
「“美しい会津弁”冊子に 若松商議所作成、おもてなし活用」の記事。
http://www.minyu-net.com/tourist/aidu/1118/odekake1.html
『会津遺産事業』の一環として刊行とあった。
『会津遺産事業』とは、会津の誇るべき「宝=遺産」を改めて見直し、広く発信することを目的として、会津弁の他、会津の食、教学、自然・文化などを選定し、会津の宝として後世に残す取り組みらしい。この小冊子はその第1弾という。
きっかけはNHK大河ドラマ「八重の桜」だ。
冊子には《身近な会津弁の使用例》が載っていた。今若者はほとんど使わなくなったが、
両親が使っていた言葉が網羅されていた。
いくらか拾ってみると。
・やんだおら → いやですよ ・さすけねえがらっし → かまいません ・おあいな(は)んしょ → いらっしゃいませ。
・なじょすんべ → どうしましょう ・おじんつあま → おじいさま ・おんつあま → おじさま ・あいばんしょ → 行きましょう
・くっちゃべ → あげたでしょう ・たまげたべし → 驚いたでしょう ・やっちゃぐね →やりたくない ・やってみらんしょ→ やられたらどうですか
・こでらんに→こたえることのできないほど ・いがんに →行けない ・おぢる → 降りる ・がなる → 怒鳴る
・むづる → 曲がる ・よっぱら → 飽きるほど
会津弁はその対象となる相手に応じて二通りの使われ方がある。
① 「~だべし」「~だなし」・・・・・目上の人やお世話になった人などへの思いやりや尊敬の念を持って丁寧な語尾となる敬語的表現
② 「~だべ」「~だな」・・・・・・・・主に年長者が年少者へ、自負心、かたくなさ、誇りと言ったプライドを持って言い渡すような言い切り型の表現
失われてならない文化遺産は数々あるが、有形の文化遺産はそれなりの残されていくのかも知れないが、
この方言など無形の遺産はまさにこころして守られなければならない。
あとがきには.気になる記述があった。
《戊辰戦争で会津は「逆賊」とされ、東北地方一帯は新政府から一段低く見られていた。戦後も中央への人材やエネルギーの供給地に留まり、
この構造は基本的に今も変わっていない。》
これは決してひがみではないと思うが、これからのふるさと会津にはこれらの思いを打破する気概を持っていかなければならないと思う。
時代の流れに左右され、どんどんなくなっていく”美しい会津弁”をあらためて考えた。
さらに、現在興味を持って細々取り組んでいる会津の自然、自然遺産に思いを巡らせざるを得ない。
とりわけ絶滅が危惧されているチョウやトンボの保護もさらに重要な課題だとあらためて認識している。(2015.3.18)
【参考 拙ブログ】
○絶滅が心配されるトンボ 2012-10-11 | 昆虫
http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/b79492b4480e6731855df330e5e2f3cb
○絶滅が危惧される虫たちを守りたい その2 2009-09-11 | 昆虫
http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/1cd5adec5b60ae4791819210c28d7598
○絶滅が危惧される虫たちを守りたい 2009-09-02 | 昆虫 http://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/fc4004af5d78c8b83d3a7d9edac363ad