新型コロナ・ウィルス肺炎が広まるにつれて、ようやく政府も本腰を入れて、中国人旅行客の入国制限に乗り出した。
ここまで政府は、「それほど心配することはない」というニュアンスで情報を周知してきたが、米国が自国民の中国渡航を禁止するに及んで、追随を決めたのだろうか。
マスク着用、手洗いの徹底、人混みに行かない。これが庶民の対策だそうだが、気になることがいくつかある。そのひとつは、いま「春節」祭りの真っただ中の横浜中華街。新宿や渋谷の人混みよりも、どう考えてもリスクが高い場所ではないのか。
私は中華街が大好きで、2か月に一度は行く。でも、この騒ぎが鎮まるまでは、当分行かないことにした。
TVニュースで「ヘイトにならないように正しく(新型肺炎を)恐れよう」というコメントを聴いた。これは、ヘイト=「中国人を差別するな」という部分に重点を置いた愚論、偽善に過ぎない。われわれは、福島原発事故で「有事」には政治指導者の決断こそが国の命運を左右するという事実を十分に学んだはずだ。
もし、武漢肺炎のまん延を心から心配するのなら、中華街に行くときは気をつけようと言うべきではないのか。中国人客が来なくて、儲からないと嘆く映像ばかり伝えるなと言いたい。