澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

快挙!? 北朝鮮が中国漁船を拿捕

2013年05月21日 09時33分37秒 | 政治
 北朝鮮の武装警備艇が違法操業をしていた中国漁船を拿捕し、釈放の条件として一千万円を請求したという最新ニュース、これには驚き、同時にいろいろ考えさせられた。
 北朝鮮は建国以来、ソ連と中国の間で”遊泳”し、両国から経済援助をもぎ取ってきた。そもそも朝鮮は事大主義の国、宗主国の威光を傘に着る分派行動が目立ち、国内は分裂ばかりしていた。金日成は自らの権威を樹立するために、外国勢力の影響を排除して「主体思想」を考案し、個人崇拝の絶対的権力を打ち立てた。

 その北朝鮮がかつての宗主国・中国の漁船を拿捕というこのニュース。産経新聞の記事(下記参照)によれば、「経済制裁への報復」つまり中国への意趣返しということらしい。
 
 それはそれとして、私が感心するのは「主権国家」としての北朝鮮の主張だ。周知のとおり、日本の海上保安庁が違法操業の中国漁船を拿捕したのに、民主党政権は、その船長を「日中友好に鑑みて」無罪放免とした。日本は中国(正確に言えば、シナ=China)を宗主国としたことは一度もないのに、この体たらく。だから、北朝鮮政府の狡猾さ、外交上手には舌を巻かざるをえない。

 「主権国家」が領海を侵犯した船舶を拿捕するのは当然のこと、「主権国家」が自国の防衛のために核武装する権利を有するのは原則として間違っていない…こんな当然のことを、われわれは北朝鮮の行動から学ぶべきなのかも知れない。主体的に…ね。
 
経済制裁への報復か 北朝鮮軍が中国漁船を拿捕

2013.5.20 22:53 産経新聞
 【北京=川越一】北朝鮮軍の武装警備艇が黄海上で、船員16人が乗った中国漁船を拿捕(だほ)し、釈放の条件として60万元(約1千万円)を要求している問題は、中国が対北経済制裁を強化していることに対する、北朝鮮側の報復措置である可能性が極めて濃厚だ。
 中国メディアによると、漁船が拿捕されたのは今月5日夜。遼寧省大連の船主は「拿捕されたのは中国の海域だった」と主張している。航行を妨害され、北朝鮮海域に押し出されたところを拿捕されたとの情報もある。漁船に乗り込んできた兵士は、慣れた手付きで衛星利用測位システム(GPS)や通信機器を取り外し、没収したという。
 北朝鮮による中国漁船の拿捕は、昨年5月にも起きている。計29人が乗った3隻が続けて拿捕され、1隻につき40万元を要求された。表面化はしていないが、今年に入ってから他にも3隻が拿捕され、2隻が罰金を支払い、釈放されたとも伝えられている。
 中国漁船の違法操業は各海域で問題を引き起こしているが、北朝鮮は通常、それを黙認している。強硬措置に出るのは、中国側の行動に反発したときに限られる。昨年は日中韓首脳会談のため、野田佳彦前首相と対北強硬政策を取っていた韓国の李明博前大統領を北京を招いたことが引き金となった、との説が流れた。
 共産党機関紙、人民日報傘下の国際情報紙、環球時報によると、中国の専門家は今回の拿捕について、「国連安全保障理事会の一連の北朝鮮制裁決議に賛同した中国への報復の可能性がある」と分析。国境地域での中朝貿易の規制が進んでいることを示唆するほか、中国銀行による北朝鮮の口座閉鎖の通告が、公になった今月7日以前に行われていた可能性もある。
 昨年の事件の際、中国側は事態の激化を避けるため、最後まで襲撃者を「北朝鮮海軍の軍服を着た身元不詳の武装グループ」としていた。中国外務省の洪磊報道官は20日の定例記者会見で特定を避けたが、中国当局は今回、中国メディアが武装集団を「北朝鮮軍」と断定して報じることを容認している。
 洪報道官によると、中国側は外交ルートを通じて「迅速かつ適切な処理」を要求したという。金銭を支払い、それが明るみに出れば、中国国内の対北感情がさらに悪化するうえ、中国政府自身も弱腰との批判を受けかねない。暴走を続ける北朝鮮に対する、習近平指導部のいらだちは募るばかりだ。


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