澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

李登輝氏最新インタビュー 『「死」して日台の運命を拓くとき』

2013年11月14日 16時29分43秒 | 政治
 雑誌「Voice」12月号に元・中華民國総統(大統領)李登輝氏へのインタビュー記事『「死」して日台の運命を拓くときが掲載されている。聴き手は、井尻秀憲・東京以外国語大学教授。

 この春、入院したと伝えられ、病状が危ぶまれた李登輝氏だが、インタビューを受けるまでに回復されたようだ。そのことは何よりも喜ばしい。



 このインタビューではまず「中間層のいない中国の悲劇」が語られ、「2016年の台湾総統選挙」を見通し、「日台は真の”主権在民”を確立せよ」「”武士道”は中国の伝統から脱却する梃子(てこ)」「日本版”台湾関係法”の制定を」などについて触れられている。

 台湾の将来については、つぎのようなやりとりが交わされている。

井尻 今後、中国と台湾との「両岸関係」はどうなっていくのでしょうか。
李  2016年の台湾総統選挙によって方向が決まるでしょう。いまの馬英九政権は、中国一辺倒の政策をとっています。中国との関係を強め、いわゆるサービス業の貿易協定まで提供しようとしている。…仮に中国からサービス業者がどんどん入ってくると、台湾市場は上から下まで根こそぎ支配されてしまう。
井尻 私もまったく同感です。次の総統選で民進党が勝てなかったら、もう台湾は危ない。「中台統一」という方向に向かう可能性が十分にありますね。
   …  …   …
李  大陸との関係がより密接になる可能性は十分あります。ただし、国民党と民進党以外に、第三グループから人間がでてくるかも知れない。現時点でそれはまだはっきりしません。いずれにせよ、「台湾は中国の一部ではない」ということだけは、はっきりさせておかなければいけない。アメリカは台湾と同じような移民の国ですが、イギリス人は「アメリカはイギリスの一部」などと口にはしない。そう考えれば、「台湾は中国の一部」という中国の論法がいかにおかしいか、よく理解できるでしょう。


 最近、井尻教授の話を聴く機会があったが、「尖閣問題」は5年後、日中首脳会談を開くことで決着されることになっており、中国は外交よりも厄介な内政問題に向き合うことになるだろうという。現在、中国の台頭が叫ばれているが、これから先5年以内に中国は衰退の方向に向かい、10年以内には中国共産党政権は崩壊するという。このことは「断言できる」と話された。
 


迫りくる米中衝突の真実
井尻 秀憲
PHP研究所