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米駐日大使に弁護士のルース氏 オバマ氏の選挙を支援
2009年5月20日3時0分
【ワシントン=加藤洋一】オバマ米政権は、駐日大使ポストに、シリコンバレーでIT企業の合併・買収などを手がける弁護士で、大統領選でオバマ氏の勝利に大きく貢献したジョン・ルース氏(54)を指名することを決め、19日、日本政府に通知した。ハーバード大教授のジョセフ・ナイ氏を指名する方向で政権内部の最終調整が進められていたが、大統領との個人的な関係の緊密さを優先、土壇場で差し替える形となった。
日本政府からの返答を待って、近くホワイトハウスが発表する見通しだ。上院の指名承認を経て任命される。
駐日大使の最終決定は、政権の政治任命プロセス全体の遅れのあおりを受け、先送りが続いていた。が、先週の駐中国大使の指名発表を受け、日中のバランスを考えて急きょ人選が進められた。
ルース氏はスタンフォード大ロースクールの出身。カリフォルニア州シリコンバレーにある弁護士事務所に入り、現在、最高経営責任者(CEO)。事務所のウェブサイトによると、専門は「企業の資金調達、企業関連法・企業統治」など。国際経験としては「イスラエル」を挙げており「外国語」の欄は空欄だ。
米メディアの報道を総合すると、ルース氏はオバマ氏が大統領選に立候補表明をする前に自宅で資金集めパーティーを開くなど、早くから支援に動いた。ニューヨーク・タイムズ紙は08年8月「オバマ陣営の最も早い段階からの、かつ最大の資金調達者の一人」と報じている。日本との関係に関する記述は全く見あたらない。
ナイ氏のようなアジアや日本との外交関係に関する知見や経験よりも、大統領との個人的な関係の深さを優先した選択と言える。歴代大使の中では、ブッシュ大統領との親密な関係で知られたシーファー前大使がこの例にあたる。関係者によるとホワイトハウスは、この「シーファーモデル」を選び、ナイ氏の指名を退けたという。
http://www.asahi.com/international/update/0520/TKY200905190426.html
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次期駐日大使、ジョセフ・ナイ氏のようだ!
http://blog.goo.ne.jp/torl_001/e/d3ddaa3379874780cd476b39494539a5
ジョン・ルース氏(パウロ・ベシア氏=サンフランシスコ・ビジネス・タイムズ提供・共同)
http://news.goo.ne.jp/picture/kyodo/world/CO2009052001000055.html
想定外の人選に驚き=米駐日大使、大統領側近に期待も-政府
次期駐日米大使に弁護士のジョン・ルース氏の起用が内定したことについて、政府は同氏が日本でほとんど知られていないことから、「想定外の人選」(外務省幹部)と驚きを持って受け止めている。ただ、同氏がオバマ大統領の側近だけに、「日本の意向が伝わりやすい」(同)との期待もある。正式に指名されれば、北朝鮮の拉致問題を含め日本の立場に理解を求めていく方針だ。
オバマ政権の駐日大使人事をめぐり、日本側は知日派として知られるハーバード大教授のジョセフ・ナイ氏らの指名を想定。ルース氏は予想リストに入っておらず、政府高官は「外務省関係者は誰も面識がない人物ではないか」と語った。
政府内には、ルース氏がこれまで対日外交に関与した経験がなく、手腕が未知数なことを不安視する向きもある。このため、外務省は在米大使館などを通じ、同氏の対アジア外交についての基本的な考え方などについて情報収集を急ぐ方針だ。
一方、シーファー前大使はブッシュ前大統領との太いパイプを生かし、拉致被害者家族と同大統領との面会実現などに尽力した経緯がある。「シーファー氏は、上院の大物だったベーカー元大使以上に活躍してくれた」(外務省幹部)との声もあり、ルース氏にも同様の役割を期待している。(2009/05/20-19:51)
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2009052000966
同義記事
駐日米大使:ルース氏、対日観は未知数
毎日新聞 2009年5月20日 22時51分
http://mainichi.jp/select/world/news/20090521k0000m010126000c.html
駐日米大使人事「何も聞いていない」…日本政府に不快感
(2009年5月21日00時16分 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20090521-OYT1T00045.htm