内容紹介
1959(昭和34)年12月14日、新潟港から北朝鮮に向けて帰国事業の第1船が船出した。
「帰国」なのか「帰還」なのか。国交のない北朝鮮が相手だけに政治的に難しい問題があったが、「人道」の立場で帰国事業は進められた。その現場を撮影し続けた著者が、手持ちの写真を紹介しながら、その時々の思いを綴っている。
地上の楽園を夢見た帰国者、そして日本人妻たち。
しだいに帰国者から笑顔が消え、別れの波止場には声にならない絶叫があった。歴史の証言書である。
出版社からのコメント
いったい帰国事業は何だったのか。北朝鮮と言えば、拉致問題が国家的、国民的問題として認識されている。
しかし帰国事業で北朝鮮に渡った人達や日本人妻は、ほとんど忘れ去られている。
地上の楽園のはずが、「助けて」という手紙が度々著者にも届いていた。日本人妻の一時帰国も実現していない。
国家的にも、国民的にも決して忘れてはならない歴史の事実を記録にした一冊である。
内容(「BOOK」データベースより)
第1船1959(昭和34)年12月14日新潟から出港。北朝鮮帰国事業の現場を撮影し続けた、一人の青年の記録が、今、50余年の時を経て甦る。
著者について
昭和6年(1931)新潟県生まれ。定時制高校中退。同25年(1950)共産党入党、共産党系出版物専門の書店勤務。同34年(1959)8月新潟県帰国協力会事務局(専従、のち事務局長。また日朝協会県連、同支部事務局長も兼務)。
同39年(1964)7月、日朝友好青年使節団として訪朝。
以後二回訪朝。平成9年(1997)1月より北朝鮮に拉致された横田めぐみさん等の救出運動。著書『幻の祖国に旅立った人々 北朝鮮帰国事業の記録』(高木書房)。
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