-
イリーナ・クプチェンコ (出演
内容(「キネマ旬報社」データベースより)
『暴走機関車』などのハリウッド映画も手掛けたアンドレイ・ミハルコフ=コンチャロフスキー監督が、ツルゲーネフの代表作を映画化したラブロマンス。
19世紀中葉のロシア貴族社会を背景に、理想に燃えながら夢破れるインテリ貴族の悲劇を描く。
内容(「Oricon」データベースより)
イワン・ツルゲーネフの代表作を映画化。“愛されるよりも愛したかったのです…”清楚な乙女の哀しい愛の物語。
イリーナ・クプチェンコの、ロシアの大地の精ともいうべき無辜な美しさ・・・
人生に疲れ、くたびれてはいるが内面には「純粋さ」を大切に抱えこみ、生きる希望の欠落から「なすすべも無く傷ついてゆく」貴族の男。
無辜な精神と、虚無の精神の邂逅。
画面は、すべてがクプチェンコの可憐な魅力を引き出すためにあるのかと思わせるほど、ヒロインの美しさが脳裡に残る。
心の中の思いを抑えて 静かに歌うクプチェンコの歌声も、永く心を捉えて離れない。
むかしNHKを録画したテープを擦り切れるまで観た宝物のような映画です。
一生パッケージソフトでお目にかかることなんてあるまいと思っていたのに。
よりによって5.1チャンネルにリマスターされ発売されるなんて…
ありがとう神様!IVC!(涙)
廃墟となった庭に戻ってきた
妻に裏切られ生ける屍のような男。
そんな彼をすこしずつ故郷の木漏れ陽が癒していきます。
青いワンピースで戯れる春の乙女とともに
再びめぐってきた青春の喜びと悲しみを歌うオフチンニコフの旋律!
ロシア文学の典型・余計者の心象風景を
これほど印象的にとらえた映画をほかに知りません。
19世紀デカブリストの乱後に現れたという彼らの虚しさにはどこか
この時代の学生運動に敗れた若者像も重なって見えてきます。
時間が止まったようなピクニック場面の色彩感。
恋をささやく夜明けのバルコニーから滴り落ちる水の音。
モーツァルトのソナタを遠くに聞きながら
息を潜めて切り出される決別の言葉。
農民の子を自負しながらも耕したこともない土地の泥にまみれ
妻に三行半をつきつけられながら
それでもただどうしようもなくスープを貪る男の情けなさ。
すべての夢が覚める残酷で美しいラストは何度観ても苦しくなります。
併録のインタヴューで監督が「どこかでヴィスコンティを意識していた」
なんて語っているのも興味津々。
タルコフスキーやミハルコフのみずみずしさを愛している貴方!
なかなか観る機会のない映画ですが即買いです!!!!
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます