ケネディ元大統領暗殺 機密文書を公開 最高機密の捜査記録も
アメリカ国立公文書館はトランプ大統領が出した大統領令に基づいて、1963年に当時のケネディ大統領が暗殺された事件に関して未公開とされてきた文書を新たに公開しました。なかには事件への関与も疑われたCIAの工作員に対する「トップシークレット」=最高機密と記された捜査記録も含まれています。
1000件余を公開

トランプ大統領は就任直後のことし1月、1963年に当時のケネディ大統領が南部テキサス州ダラスで暗殺された事件について政府が機密指定している文書の全面公開を指示する大統領令に署名していました。
これを受け、国立公文書館のウェブサイトには18日付けで1123件の新たなファイルが掲載されました。
“トップシークレット”捜査記録も

中には、事件への関与も疑われたCIA=中央情報局の工作員に対する捜査記録で、「トップシークレット」=最高機密と記されたものも含まれています。
文書には、1941年に、この工作員が日本に対する防諜作戦に従事したという証言があるほか、塗りつぶされたように見える部分には、1950年代に当時の西ベルリンで地下にトンネルを掘って電話回線などに盗聴器を仕掛けたといった内容も読み取れます。

アメリカのメディアは元海兵隊員のオズワルド容疑者の単独犯だとする調査委員会の結論を覆すような内容は含まれていないとみられると伝えています。
“ファイル 開くだけで2日”
ただ、文書は膨大でニューヨーク・タイムズはファイルを開くだけでも2日かかるとする歴史家の話を伝えていて、すべての文書の解読には時間がかかるものとみられます。
ケネディ元大統領 暗殺事件とは

事件は大統領選挙を翌年に控えた1963年11月22日、遊説に訪れた南部テキサス州ダラスでケネディ大統領が、オープンカーに乗ってパレードを行っている時に起きました。
車にはケネディ大統領夫妻、コナリー・テキサス州知事夫妻、それに運転手とシークレット・サービスの6人が乗っていました。
22日、午後0時半ころダラスの中心部を通っていた際に銃撃を受け、ケネディ大統領は首と頭に銃弾を受けて市内の病院に搬送されましたが死亡が確認されました。

ダラスの警察は元海兵隊員、オズワルド容疑者を逮捕し、動機や背後関係などについて捜査をはじめましたが、その直後にオズワルド容疑者は、地元でナイトクラブを経営していたジャック・ルビー容疑者に警察署内で射殺されるという事件が起きました。

ケネディ大統領の死去をうけて急きょ、大統領に就任したジョンソン氏は、事件を検証するための調査委員会を設け、委員会は、翌年、事件は、オズワルド容疑者による単独犯行だという結論を出しました。
しかし世論調査では、アメリカ国民の60%あまりが事件は単独犯行ではなく、ほかにも犯人がおり、組織的な犯行が疑われるという見方をしているという結果が出ています。
このため、ケネディ大統領暗殺事件をテーマにした書籍が数多く出版されています。
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