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感情の正体

2019年07月28日 13時55分25秒 | 社会・文化・政治・経済

渡辺 弥生 (著), 谷野まこと (イラスト)

 

商品の説明

 

内容紹介

メタ認知で感情力を伸ばす

抑えられないネガティブな感情。怒り、悲しみ、屈辱感、劣等感、後悔……。
ポジティブ感情もそうだけれど、どうにも思い通りにならないのが人間の気持ちです。
勉強や仕事の能率を上げ、友情や公共心を育むには「感情の安定」が大切ですが、どうすれば身につくのでしょう。
非行やいじめ、ひきこもり、発達障害や児童虐待との関係は?
世界の最先端研究から感情の正体に迫り、効果的なマネジメントの技術を盛りだくさんに紹介します。
職場で学校で家庭で、実践できるテクニックやアイデア多数! 

わくわくチャージの知恵、スキル、支援 【目次より】

第一章 感情とは何か
第二章 様々な年代と感情の発達
第三章 道徳感情の芽生えと成長
第四章 問題行動の感情問題
第五章 感情マネジメントの技術
第六章 場所アイデンティティと感情

内容(「BOOK」データベースより)

白いキャンバスに、点一つでも黒いインクが落ちると台無しになってしまうように、悪い方向へ考えることが仕組まれているようです。もしそれが正しいエビデンスだとしたら、一体なぜなんでしょう。一方で、感情があるからこそ、喜びや幸せを感じることができ、生きている意味を探ることができます。わくわくチャージの知恵・スキル・支援。

著者について

大阪生まれ。筑波大学卒業、同大学大学院博士課程心理学研究科で学んだあと、筑波大学、静岡大学、ハーバード大学客員研究員、カリフォルニア大学サンタバーバラ校客員研究員を経て、現在、法政大学文学部心理学科教授。同大学大学院ライフスキル教育研究所所長。教育学博士。専門は発達心理学、発達臨床心理学。単著に『子どもの「10歳の壁」とは何か?――乗りこえるための発達心理学』(光文社新書)、『親子のためのソーシャルスキル』(サイエンス社)、編著に『発達心理学』(北大路書房)『小学生のためのソーシャルスキル・トレーニング』『中学生・高校生のためのソーシャルスキル・トレーニング』(明治図書出版)など多数。

この本は、読むのに結構時間がかかります。生涯発達のなかで、感情についてわかってきたことは、まだほんの一部だからなのかもしれません。第一章は、感情について明らかになっている科学的な知識です。遊ぶ時間や遊ぶ仲間、遊ぶ場所を見つけることが至難な今日、学校における社会化や感情の教育が注目されています。第二章は、人間の感情はどのように発達するのかを明らかにします。感情が発達する際の特徴に言及しているのは他書にはほとんどないそうです。気持ちを家族に隠す青年期は、いじめ問題や自殺の背景を考える際にもっと取り上げる必要があると思います。第三章は、感情と道徳の関連性です。怒りや悲しみの基本的な感情とは別に、感謝、嫉妬、慈悲、罪悪感などの道徳的感情を育むことが必要です。興味深い調査が次々に登場しますが、非現実的な話しをもとに尋ねた回答から成果を導き出していることにも触れています。第四章は、子どもたちの問題行動と感情の関連を論考します。非行、ひきこもり、いじめ、虐待、発達障害について、感情という切り口から子どもたちへの有効な支援を見つけようとします。問題行動を抱える子どもたちには、わくわくとした体験が失われているのです。第五章は、感情に翻弄されないためにはどうすればよいか、具体的なアプローチを提示します。ソーシャルスキルトレーニングやマインドフルネスが取り組みやすそうです。最終章の第六章は、感情に影響を及ぼす場所アイデンティティについてです。学校現場の実情と解離した感もありますが、できることがあれば取り入れるのも悪くはありません。ほとんどが教育に関わる内容ですので、学校の先生にはぜひ読んでいただきたいです。

発達心理学から、感情について考えさせてくれる本です。
 話題は多岐にわたって、"愛着"から始まり、「第4章_問題行動の感情問題」では、
"非行と怒り"の問題解決のためのレパートリーの少なさ、"ひきこもり"の家族に対する
アンビバレントな気持ち、羞恥心/罪悪感/孤独感と感情表現の苦手さ、"いじめ"の被害
者側の反応といじめる側に転身した時の攻撃性や衝動性、"虐待"、"発達障害"へと広が
って、「第5章_感情マネジメントの技術」でのポジティブ感情とネガティブ感情の捉え
方、「第6章_場所アイデンティティと感情」への展開していきます。これだけ網羅する
と、総花的で総論的になってしまうのですが、ポイントを押さえながら具体的にしてく
れているところに、著者・渡辺さんの力量を感じます。







 

 

 


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