日本のプロ野球では、2位以下の全チームで自力優勝の可能性が消滅したときに、首位チームに初めてマジックが点灯します。
自力優勝が消滅とは、そのチームが残りの全試合を勝ったとしても優勝できないことを意味しています。
野球のマジックの計算方法
プロ野球の優勝マジックは以下の方法で算出します。
優勝マジックの計算方法=(マジック対象チームの勝利数+残試合数)-(マジック点灯チームの勝利数)+1
基本的にマジック対象チームは2位チームですが、残りの試合数によって3位や4位のチームが対象チームとなることもあります。
1位チーム(マジック点灯チーム):勝利数85/残り試合数8
2位チーム(マジック対象チーム):勝利数80/残り試合数9
優勝マジックの計算方法:(80+9)-85+1=5
よって、1位チームのマジックは5となります。仮に2位チームが全勝しても89勝、1位チームが5勝すれば90勝なので、首位をキープして優勝できます。
野球のマジックの仕組み
マジックの仕組みについてもう少しくわしく説明します。「自力優勝」に注目すると、わかりやすくなりますよ。
マジックは2チーム以上につくことはない
優勝マジックは、首位チーム以外の5チームすべてで自力優勝が消滅したときに点灯します。したがって2チーム同時にマジックが点灯することはありません。
実はマジックは必ずしも1位のチームに点灯するものではありません。野球の順位はその時の勝率が高い順に決まります。
したがって、1位のチームの方が勝率では上でも、2位の方が残りの試合数が多いとき、2位のチームにマジックが点灯するのです。
たとえば、以下のようなケースです。
1位チーム(残り試合3)
2位チーム(残り試合6)
両チームのゲーム差は1
この状況で直接対決を残していなければ、仮にお互いが全勝した場合、2位チームが逆転優勝できます。
このようにシーズン終盤では、2位のチームに優勝マジックがつくケースがあることを覚えておくと良いでしょう。
マジックはついたり消滅したりする
マジックが点灯したら、必ず優勝できるとは限りません。自力優勝の可能性があるチームが他に出てきたら、マジックは消滅します。
たとえば、マジック点灯チームの敗戦が続き、マジック対象チームが連勝すれば、
当然ゲーム差が小さくなって自力優勝の可能性が出てくるので、マジックは消滅してしまうのです。
消滅したマジックが復活することもあれば、他のチームに点灯することもあります。
野球のマ
ジックはどうなったら減るのか
マジックがどのように減るかは、マジック点灯チームだけでなくマジック対象チームの勝敗が関係してきます。以下のような条件を設定してみていきましょう。
- マジック点灯チーム:巨人
- マジック対象チーム:阪神
マジックが1つ減るケース
巨人のマジックが1つだけ減るのは、次のような場合です。
- 巨人・阪神ともに勝ち
- 巨人・阪神ともに負け
- 巨人・阪神ともに引き分け
- 巨人が勝ち・阪神試合なし
- 巨人試合なし・阪神が負け
マジックが2つ減るケース
マジックが2つ減るのは、次のような場合です。
- 巨人と阪神が直接対決して、巨人が勝ったとき
- 巨人が勝ち・阪神が負け
仮に3連戦で巨人が3連勝すれば、マジックは一気に(3日間で)6つも減ることになります。
マジック点灯チームと対象チームが直接対決する場合、マジックが一気に減る可能性があるので、非常に緊迫したゲームになります。
2位のチームに優勝マジックがつくことがある
野球のマジックが最速で点灯した例
日本のプロ野球史最速でマジック点灯したのは、1965年の7月6日です。
南海ホークス(現ソフトバンクホークス)に「マジック62」が点灯しました。子どもの夏休みを前に、すでにマジックが点灯していたのです。
そして9月26日、南海は19 試合を残して優勝を決めました。対戦成績は88勝49敗3分、2位に12ゲーム差をつけての優勝でした。
ちなみに、その次に早かったのが2003年7月8日の阪神タイガースです。
まとめ|シーズン終盤に優勝マジックがついてからがプロ野球は面白い!
マジックが点灯すると、優勝争いは俄然おもしろくなります。好きなチームにマジックが点灯すれば、応援するモチベーションもぐっと上がりますね。
最初はマジックの仕組みが分からなくても、点灯チームと対象チームの勝敗に注意していれば、おのずとわかってくるでしょう。 プロ野球の終盤線はぜひマジックに注目して、観戦を楽しんでくださいね。
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